学生時代の友人たちと毎年この時期に旅に出る。
一昨年は出雲、昨年は熊野と充実した旅だったが、今年は一泊しか同行できず、場所も近場の滋賀県の湖西(名古屋から日帰り圏)。
しかもこの連休はほとんど雨天。
宿泊地は雄琴温泉というそれなりに有名な温泉。
有名だが、泉質はアルカリ単純泉なので、少なくとも効能で名を馳せているわけではないようだ。
浴槽での電気電導率(温泉の濃さの指標)は396μSで単純泉としては高くはないが、低くもない。
夕食は豪勢に近江牛の小ステーキにしゃぶしゃぶ(普段の自分の旅とは別水準)。
翌日は、天気が悪いので予定していた比叡山(山麓なのに雨雲でその姿が見えず)をやめて、近くの平地をまわることにする(レンタカーで)。
まず明智光秀の墓がある西教寺に行く。
この寺は猿が守り神になっているのだが、近ごろは野生の猿の害で困っている様子(墓石を倒したり)。
猿は近くの日吉大社が神の使いとしているので、どちらともその影響だろう。
ただし、この寺は光秀だけでなく、秀吉も使っていた。
秀吉といえば、「猿」と言われていたが、これは単なるあだ名ではなく、尾張の日吉神社の霊験で生れた日吉丸(後の藤吉郎秀吉)は猿神の化身だと親が信じていたのだ(彼の容貌がその信念を強化させたともいえる)。
その日吉大社にも行く。
申年生まれの私にとって、今年この神社に詣でられたのはうれしい。
記念に神猿(マサル)の小さな木彫りを買う。
iPadに入れてある”ばけたん”で霊気を探知すると、西本宮で「守り神の出現に期待していい」と出た。
だが、東本宮では「あまりよくない」と出た。
格は東のほうがやや上のようだが、確かに、西の方が森が近いせいか気持ちがよかった。
次に、比叡山の代わりに山麓の三井寺に行った。
境内のあちこちの堂の本尊や貴重な建築などをじっくり見学。
観音堂では如意輪観音の小さい掛軸を買った(安価な割りに御姿が美しい)。
私はなにしろ、如意輪観音が好きなので…
ちなみに、以上の三ヶ所はともに映画「天地明察」のロケ地になっている。
滋賀では以前に湖東三山と甲賀・信楽には行ったが、琵琶湖周辺は今回が始めて。
滋賀は京都・奈良に次ぐ文化財(特に観音仏)の宝庫で、戦国の史跡も多い。
いつか琵琶湖一周(外周)と湖の船旅(内周)をしたい。