日大アメフト部の、監督と当該選手との状況が、その選手自らの記者会見で明らかになった。
というより、それを明らかに示すための会見。
当事者が会見をしなければならない事態こそ、この組織が機能不全に陥っている証拠。
組織の利益は必ずしも社会利益とは一致せず、時には不一致事態にもなる。
私個人は、時の権力機構によって制定された法を絶対視せず、絶対的価値は法でないものに託している人間なので、不法行為を”絶対悪”とは見なさない。
それはいいとして(上の言明は今回の傷害事件とは無関係)、
組織的利益を優先するために、不法行為を命じれらた者は、当然ながら倫理的ジレンマに陥る。
その時、それを命じた上司が必ず確約しなければならないことがある。
不法行為の文脈下なので、法より上位の人間としての倫理ともいえる。
それは、「責任は俺が取る」という確約。
もっとも本人に対して単に言っただけではダメで、約束は世間に対して実行されなくてはならない。
逆に絶対してはならないこと(法律ではなくそれより上位の倫理違反)は、責任を実行者におしつけること。
これをやってしまう輩は、将たる器ではないのは当然ながら(監督辞任)、人間として最低の烙印を押されても致し方ない。