伊豆の温泉で、観光ずれしていない宿を探していた。
伊豆長岡の「弘法の湯」は、湯治向け施設が充実しているらしく、宿代も素泊り5000円ほどとリーズナブル。
本店と長岡店があるが、長岡店の方にためしに一泊してみた。
外見は日帰り温泉風の派手さでちょっと心配したが、中はちゃんとした温泉ホテルとなっており、従業員の応対もよくできている。
浴室そのものは特筆するほどでないが、ここの売りは岩盤浴と、オーストリアの石を使ったストーンセラピーが併設され、さらにはマッサージ機が無料で使えること。
まず専用の浴衣で岩盤浴で寝ころび、汗だくになったところで浴室に行き、ミストサウナでラドンを全身に浴び、汗を洗ってぬるめの温泉に入る。
温泉から出たら、普通の浴衣に着替えて、マッサージ機で体をほぐし、隣のストーンセラピールームで、「バードガスタイン鉱石」の放射を受けながら、革張りのリラックスソファに身を沈めて寝入る。
この1クルーだけで、すっかり癒された気分。
岩盤浴用の浴衣を2着用意してくれるので、一泊につき2クルー体験できる。
私は翌朝(朝飯なし)、急ぎ気味に2クルー目をこなした。
館内の食堂での食事は、湯治向けに贅沢を排した適度な量。
ネットの評価欄にはこの食事に不満があがっていたが、それは湯治連泊用の食事を理解していない反応(一泊宴会向けの豪華会席料理なんて、連日食べたら不健康)。
客室は和室だがベッドがあり、洗浄器付きトイレも低く設置されて、療養を要する人への配慮が行き届いている。
北投石を駆使するここは、秋田の玉川温泉へは遠くて・混んでて行きにくい人向けを謳っている。
確かに、伊豆長岡駅からバスも頻繁にあり、箱根か伊東へ行く程度の気楽さ。
温泉宿に、みてくれの豪華さではなく、実質的なリラックス・リフレッシュを求める私には合格の宿だ。
もっと詳しい内容を我がサイトの「温泉のコーナー」に載せることにする。
帰りに三島市内に立寄った(長岡・韮山にも立寄りたい史跡が多いが次回に)。
まず伊豆一の宮の”三嶋大社”に詣で、楽寿園内と郷土館を見学。
郷土館で『三島の昔話』を購入(新田次郎が『からかご大名』で小説化した小菊の悲話に心打たれる)。
柿田川の湧水も見たかったが、渇水期なので次回に。
ちなみに三島駅前ではレンタサイクルが無料。
柿田川にはこれを利用することにしよう。