いい電(下り)

2024-11-12 06:29:48 |  秋休みは福島へ
元々の予定は福島駅付近で昼食を食べ、レンタカー屋さんに車を返し、新幹線で一人帰阪する連れを改札口で見送るつもりだった。
しかし磐梯吾妻スカイラインで捕まった渋滞と浄土平から福島駅までの時間の読み違えで一緒に昼食を食べる時間が無くなってしまった。
新幹線に間に合わなくなるので順番は逆転し、まず福島駅で連れを降ろしてさよならし、レンタカー屋さんに車を返し、その後昼食となった。
一人の昼食となるとなんでもいいので、駅でパンを購入。





昼からの予定は福島市の北にある飯坂温泉散策である。
飯坂温泉へは福島交通の飯坂線というローカル線で向かう。
JRの福島駅に隣接する飯坂電車の改札がどこにあるのか探すのに少し苦労した。
そこは福島駅から同じく発する阿武隈急行と同じ改札とホームだった。





先にやってきた阿武隈急行の電車を見送り、後からやってきた飯坂電車に乗車。
飯坂線は福島駅と飯坂温泉駅を結ぶ9.2kmの短路線。
地図を見ると飯坂温泉までずっと街中を走っているので、温泉客以外に通勤通学にも利用されているのだろう。
休日だったがまずまずお客さんが乗っていた。
車両はここも東急電車のお古のようだ。





福島駅の次の曽根田駅に電車が止まっていたので観察していたら何かおかしい。
車内で学生さんが勉強しているのだ。
それも机に向かってガッツリと。
どうやら使わなくなった車両に机と椅子をいくつも設置して、一般に開放しているようだ。
乗っていた電車が走り出したのでしっかり確認出来なかったが、なかなかの利用率のよう。
帰りはこの駅で降りてみよう。





電車は街中を進む。
ローカル線だがワンマン運転ではなく、車掌さんが乗っている。
へえ、今どき珍しい。
無人駅では降りた乗客の集札をしていた。
何駅か通過し、路線のちょうど真ん中辺りにある桜水駅で下車した。
桜水駅には車庫があるのだ。





ホームからの眺めをひととおり撮影。
ベンチに座り、買っておいたパンの遅い昼食を取った。
次の電車が来るまで車庫を外側から撮影しようと改札を出る。
スマホで地図を確認すると、大きな車庫ではないので車庫の周りを一周できそうだ。





車庫の東側は住宅街で、街路から中を覗き込み隙間から撮影した。
行き止まりがいくつかあって、少し迷いながら半周すると線路と並走する道路に出た。
車庫の南の踏切を渡り駅の西側へ。
歩道は道路を隔てた反対側にしかなく、仕方なく道路越しに撮影。
北側の踏切を渡って駅に戻った。





ホームに戻るといい頃合いで下り電車がやってきた。
再び乗り込み飯坂温泉駅へと向かう。
ここまで車掌さんや駅の係員の方を多数見かけたが、年若い駅員さんが多くて意外だった。
人員面で将来に不安は無いようだ。
これからも飯坂電車を盛り立てていってほしい。





線路は変わらず町中を行く。
終点の飯坂温泉駅は1線だけの行き止まりホームだった。
なんでかとってもゆっくりと入線した。
駅舎は川に面していて、対岸に年代物のビルがひしめき建っているのが見え、テンションが上がった。
さて、温泉街散策といきますか。


湖から空へ

2024-11-10 18:44:59 |  秋休みは福島へ
この日は連れが帰阪するので、二人で行動するのは午前中まで。
ほぼほぼドライブの予定である。
ルートはホテルから「磐梯吾妻レークライン」「磐梯吾妻スカイライン」を通って福島市まで走る。
お昼でレンタカーを返して、以降自分は鉄道とバスで移動する。





ホテルをチェックアウトし、まずは磐梯吾妻レークラインを走る。
その名の通り裏磐梯の湖を眺め走る道。
道路は昨晩走った山中の道と同じようにクネクネとカーブして幅も狭め。
しかし日中で明るいから対向車のヘッドライトに悩まされることはない。
思うのは自分の車ならもっと楽しめるのになということだが、連れが乗ってるとあまり飛ばせないのでまあそうは変わらない。





レークラインの見どころは三湖パラダイスと名付けられた展望ポイント。
磐梯山と三つの湖が見える。
実際には一度に見える湖は二つで、三つ目の湖は道路の反対側から眺めるものであるが・・。
この日もお天気よく、湖と磐梯山をはっきり見ることができた。





レークラインが終わると道路は磐梯吾妻スカイラインへと繋がっている。
同じような道路だが、こちらもその名の通りどんどん標高を上げていく。
山の木々は黄色く紅葉し始めていた。
おー、きれいではないか。
自分は運転していて写真は撮れないので、車窓からの撮影は連れにおまかせ。
紅葉してるくらいだから気温も低く、窓を開けて走ると薄着の肩が冷えて途中からヒーターを作動させた。
スカイラインでもいくつか展望所で車を止め眺めを満喫。





道路はさらに標高を上げて行き、そろそろ最高所の浄土平に着こうかというところで渋滞に捕まってしまった。
たぶん駐車場がいっぱいになってしまったのだろう。
まだ午前10時20分だというのにここも人気観光地のようだ。
浄土平を散策する予定だったが、その時間はないかもしれない。
窓から見える紅葉を撮っておこうと、車が止まっている間に見える範囲の景色を撮影。
それでも少しづつ渋滞の列は進んで、意外と早く駐車場入口が近づいてきた。
少し短くなったが見学する時間は取れそうだ。
通過せずそのまま駐車場に入ることにした。





浄土平は蒸気を噴出する一切経山の荒々しい山肌が近くに迫り、その麓には湿原が広がる見どころいっぱいのところ。
湿原には木道の遊歩道が巡らされているが、ここは入口から眺めるだけで済まし、もうひとつの見どころである吾妻小富士へ向かった。
吾妻小富士は簡単に登ることができ、噴火口の周りをぐるりと歩くことができる。
噴火口を巡るには1時間必要で、そこまでの時間はなく、登ったところから眺めを楽しむまでとした。





あまりゆっくりできなくて残念だったが、山のいろんな表情を楽しめて良かった。
車に戻り下山開始。
降り口の辺りは一切経山の麓を通るため、火山ガスに注意の看板が連続する。
車の窓を開けて走るなとか、ドキドキするようなことが書いてある。
ツーリングに来てる人も多かったがバイクは窓の閉めようがないじゃない。
まあそこまでの危険はないのだろう。





スカイラインの福島市側は雲の中だった。
ずいぶんと長い区間真っ白なガスの中を下った。
こちら側から来る人は、せっかく来たのに山頂からは何も見えないんだろうなと思いつつ上ってくるんだろう。
大丈夫。
山頂直前で雲は切れ、南西方向はよく眺められますよ。


五色沼湖沼群

2024-11-08 06:25:29 |  秋休みは福島へ
翌朝の朝食後、五色沼へ散策に出た。
五色沼は裏磐梯の観光スポットのひとつ。
様々な色に見えるという湖沼群を縫って、片道徒歩1時間半くらいの自然探勝路が設置されている。
泊まったホテルのすぐ近くにその入口があるのだ。
全てを歩く時間はなく、入口に近い青沼まで行って引き返してくることにした。





色のついた代表的な沼は青沼、るり沼、弁天沼、みどろ沼、赤沼、毘沙門沼だが、湖沼群と名のつく通りこれ以外にも沼がある。
探勝路に入ってすぐの沼は柳沼。
そこの水は透明だった。
静かな水面に木々が映り綺麗だ。
風がないので湖面に立ち上った水蒸気が朝日に浮かび上がったりして。
よろしいなあ。





探勝路は小さな車なら通れる幅があるが、しっかり山道なので歩きやすい靴の方がいい。
沼の見えない区間は木々の緑や秋の花に目を遊ばせ歩く。
早朝の光が林床に斜めに差し込み、スポットライトに葉っぱが照らし出される。
我々と同じように少し散策することを考える人は多い様で、先客が前から帰ってきたり、写真を撮る我々を後ろから抜いて行ったり、山の雰囲気を独り占めとはいかず。





木々の間から青い水面が見えた。
青沼に到着したようだ。
本当に青い色をしている。
沼の近づける枝道を降りていくと、青沼は小振りの沼だった。
沼と同じ高さから見ると透明感が増し、青味が薄くなった。
木々の間から見た時は高いところから見下ろしたから、太陽の光の差す角度によって青の濃さが変化するのかもしれない。





連れは次のるり沼も気になるようだが残念ながら時間がない。
るり色ってどんな色だっけ?と話しながら来た道を戻った。
ホテルに戻り、広いロビーでセルフサービスのコーヒーを淹れ、桧原湖を林の向こうに透かし見てソファで寛いだ。
ふむ、リゾート気分に浸れたな。




ペントハウスデラックスツイン

2024-11-06 06:29:08 |  秋休みは福島へ
二日目の宿は裏磐梯にあるリゾートホテルである。
喜多方からは45分くらい。
日の落ちた道を走る。
街を外れるとすぐに道路は山道となった。
先に進むにつれ山深くなり道はカーブの連続である。
カーブの向こうから現れる車のヘッドライトが眩しくて往生した。
一瞬まったく見えなくなるのだ。
若い頃は夜でも平気で運転してたが近頃は夜運転することも少なくなり、慣れない道と車になかなか緊張を強いられた。





ようやくホテルに到着。
とても大きなホテルで、駐車場も広い。
空いているスペースを見つけ距離を歩く。
エントランスは天井高くとても広々としていた。
ここの予約は連れが行ってくれた。
翌日の予定を考えるとこの辺りの宿が便利なので見つけたのだが、これまで選んでいたスタンダードな部屋よりグレードの高いタイプでもそれ程の金額差がないので、贅沢な部屋にしてみるか相談した。





朝夕食事付きで一人2万円を超えるのだが、泊まることで付与されるポイントを先に使用できるペイペイの宿泊プランを連れが見つけてきた。
普通ポイントは宿泊した結果付与され、次回の宿泊で使用するものだが、それをポイント付与対象の宿泊費から引いてくれる仕組み?があるらしいのだ。
付与されるポイントも結構な割合で、一人1万8千円位になるという。
そんなうまい話があるのかと疑問だったが、そんなにお得に泊まれるならと贅沢な部屋にしたのだ。





チェックインは連れが対応してくれたが、その金額しか請求されなかったそうなので、本当にある仕組みであることを確認できた。
エレベーターに乗り最上階の部屋へ。
部屋のタイプはペントハウスデラックスツインといい、中に入ると前室はあるはベッドルームとリビングルームはあるは、とても広々とした部屋だった。
ベッドはダブルベッドがふたつである。
夕食の時間までソファでお互いに撮ってきた写真を見せあった。





夕食は本館の食堂であるとのことで、歩く。
大きなホテルなので、なかなかの距離だ。
途中にお土産売り場があった。
これがまた大きくて、ちょっとした道の駅のお店のようだ。
お土産メインだが部屋飲み用にアルコールやおつまみも売っている。
うーん、すごいな。



夕食はバイキングである。
ホテルの朝食でよくあるバイキングの規模のでかい版という感じ。
座席数も多い。
それ故隣席が近く、なんだか騒然として落ち着いて食べられなかった。
この二日の食べ過ぎが胃にきてあまり味が分からず、少量食べるにとどめた。
舌の肥えた連れに言わせると普通のホテルと大差ないとのことで、食事については値段に見合わないとご不満の様であった。



お風呂は温泉である。
ナトリウム・酸化物・硫化水素塩泉だったかな。
pHは6.2。
本館にある大浴場と我々のいる別館用の浴場と二つあり、本館は遠いので別館用の方に入った。
こちらはバスタオルを部屋から持っていかなくても、浴場に備えてあるというので着替えだけ持って出かけた。
途中に渡り廊下があるのだが、ほぼ外を歩くのと同じで、夜はとても冷え寒かった。
帰りに湯冷めしないよう、しっかり温まったのであった。


喜多方酒蔵巡り

2024-11-04 22:46:23 |  秋休みは福島へ
大内宿を後にし、次にやって来たのは喜多方である。
喜多方も古い町であるようなので、その街並みを見て回るのが楽しみ。
そして酒蔵がたくさんあるそうな。
うらやましい町ですなあ。
ということで酒蔵巡りすることにした。
観光者向けの西四ツ谷有料駐車場というのを見つけて車を止め、まずはレトロ横丁商店街へと向かう。







一つ目の酒蔵は喜多の華酒造。
なかなか古そうな酒造所。
歴史ある建造物には渋い風合いの説明看板が掲示されていて、それによると大正八年建立とあった。
店内で利き酒もできるようだが、当然何も飲めない。
入ると何か買ってしまいそうで、今荷物を増やす訳にはいかず、門の写真を撮るに留める。





二つ目は大和川酒蔵。
ここにはカフェがあった。
一升びんが手すりの柵になっている酒屋らしいデザインの吹き抜けの間でコーヒーを飲んで一服。
一階に降りると自社製品を売る広いスペースがあり品定め。
酒瓶を前にするとやはり買いたくなってしまう。
重くならないようここではお土産用の小瓶の純米酒を購入。









そこを通り抜けるとその向こうは資料館になっていた。
過去に使用していた蔵に昔の酒造道具やら何やら展示してあった。
本当はこっちから入って見学後に買い物をする順路だったようだ。
まあいい。





三つ目は吉の川酒造。
ここは蔵の見学は出来なさそう。
事前予約とかすれば可能なのかもしれないが。
ここからレトロ横丁商店街を離れ、東側にほぼ並行して南北に伸びるおたづき蔵通りへと向かう。





だいぶ疲れてきたぞ。
四つ目は夢心酒造。
ここはだいぶ近代化が進んだところのよう。
いや、古い建物があまり残っていないだけで、これまで見てきた酒造会社も現在の酒造りは最新設備でやってるのかもしれない。





五つ目は小原酒造。
江戸時代の酒蔵で仕込み時にモーツァルトを聴かせていると書かれている。
玄関が開かれていたので土間に入ると、今は酒蔵見学に案内中で席を外してると札がかかっていた。
見学できたとしてもそんな元気は無くなってきたのでお店の人が戻ってくるのを待たずに玄関を出た。



車を止めた駐車場で手に入れた町歩きマップで酒蔵を見つけつつ歩いたが、昔の建物が集まるエリアが分かりやすく、効率的に巡れた。
酒蔵以外にも昔からの建物がたくさん見られ面白かった。
付き合わされた連れは最後の方は疲労困憊状態で悪いことをした・・。
その他の気を引いた建物はこんな。












桃ジュースとくるみもりそば

2024-11-02 16:04:05 |  秋休みは福島へ
ひと通り大内宿の様子伺いを終え、お茶することにした。
飲食店はいくつかあるのだが、奥まった場所に入口のあるカフェを見つけ、そこに入る事にした。
町を貫く道に対して同じ方向を向いて建つ家々は、通りに短辺を接した長方形をしており、長く奥行きがある。
その建物の中程1/3くらいをお店にしているところだった。





小振りの店内は満席だったが、待ち行列の1組目だったのでしばし待つ事に。
入口に土産物が置かれていて、それらを眺めて時間を潰す。
我々が待っているのを見て、飲み終えた二人組が席を立ってくれ、それほど待つことなく席に着くことができた。
ありがとう。





店内は古い家具やなんかは残しつつ、綺麗にリノベしていて居心地よし。
このあと昼食を予定していたので、飲み物だけ頼んで、喉を潤すことにした。
注文したのは「桃ジュース」、連れは「しそソーダ」。
ネクターみたいな奴が出てくるかもと思ったが、そこまで濃いものではなし、でもしっかり桃の味が香り美味しかった。
しそソーダも味見させてもらったが、紫蘇の風味がソーダと好相性だった。





飲み終わって店を出て、散策を続ける。
しかし、さして歩かない内に昼食目当ての蕎麦屋の前に来てしまった。
お昼に時間は少し早かったが入ることにした。
大内宿の蕎麦といえば有名なのはネギが丸まま一本付いた高遠そばである。
ちょっと根っこが曲がったネギを箸代わりにして食べることもできる。
連れはそれを食べる気満々であったが、前日の宿の女将さんからの情報で、くるみそばに変更した。
なんでも冬場はネギが甘く美味しいらしいが、今の時期のネギは辛いことがあるとのこと。
前日の昼食で辛い食べ物に敏感になっていたので二人相談し、あっさり変更だ。





蕎麦屋の入口は軒下を奥へと入ったところにあった。
さっきのカフェもそうだったが、この地の家の造りなのだろう、通りに面したところではなく、裏手へと入っていく途中に玄関を設けるようだ。
土間があり靴を脱いで畳の間に上がる。
飴色をした柱や鴨居に囲まれた部屋がいくつも続き、間の襖が取り払われてテーブルが置かれていた。
写真に撮れなかったので記憶が曖昧だが、神棚があったか仏間だったか、そんな間にもテーブルがあって、田舎のおばあちゃん家を訪れたみたいな雰囲気の下食事ができる。





頼んだのは「くるみもりそば」。
地元で採れる胡桃をペースト状にしたものに蕎麦つゆをかけて混ぜ合わせ、それに蕎麦をつけて食べる。
くるみペーストがまろやかながらも滋味溢れる味わいをもたらし、美味しい。
天ぷらを付けることもできたが、これも前日の反省から選択外。
蕎麦のみ純粋に味わった。






大内宿

2024-10-31 06:29:21 |  秋休みは福島へ
旅は二日目。
本日一つ目の訪問先は大内宿。
前夜宿泊した湯野上温泉からは目と鼻の先。
するすると山道を走り駐車場に到着した。
大内宿は大人気で駐車場に入る待ち行列の渋滞が発生するという。
朝一で到着したというのに第一駐車場はもう満車ということで、第二駐車場に入るよう案内された。







朝方に山の端にかかっていた雲はいつのまにかなくなり、スッキリとした青空が広がる良い天気。
まだ気温は低いがこれから気温が上がりそうだ。
着て出る服装を迷う。
駐車場から道路を渡り、左手に黄色くなった田んぼを見てしばらく行くと茅葺き屋根の建物が見えるようになる。
最初に見える棟は間隔が空いているが、すぐに同じ向きに並んだ有名な眺めが目の前に広がった。







おー、入口から見るとこんななのか。
大内宿の映像でよく使われるのが一番奥にある山の上から俯瞰撮影した奴だ。
まだ朝早く、お店が開きかけている時間なので、先に一番奥まで行って、帰ってくる時に宿場の様子をゆっくり撮影しようと思ったのだが、次々と現れるフォトジェニックな被写体に足が進まない。
最初の計画は諦めて、開店したお店の商品を品定めしつつ、ゆっくり撮影しながら歩みを進めた。







土産物屋や食事処はいくつかあるだけで、その他は一般民家なんだろうと思っていたが、ほとんど全ての家が軒先で何かを売っていた。
家の後ろには田畑が広がっているので、農業もやっているのだろうけど、これだけ観光客がやってくるんだから物を売るのを副業にしない手はないよな。
売っているものは土産物だけでなく、農産物、塗物、骨董、酒、蕎麦、と多種多様。
会津塗りというのがあって、紅く塗られた器に注目。
酒器に好みのものがないか複数のお店を覗いたが、お猪口は底の深いものばかりで盃はなく残念。
塗物ならありそうなんだけどなあ。







こうした歴史ある宿場町はいくつも訪れたが、ここは他所と決定的に違うところがある。
町を貫く道が舗装されていないのだ。
これが当時の情景を偲ぶのにとてもいい効果をもたらしている。
うまく石畳みを模して道をつけている宿場はまだ良いが、アスファルト舗装だったりすると古い建物の面白みが半減してしまう事があった。
もっとも雪の多い地域だから、雪解けの季節とか雨の日にどんな状態になるのかは知らない。







ようやく通りのどんつきまで到達。
山の斜面の途中に観音堂があり、またまたお参り。
そこから山の中へ入る山道の途中に宿場全体を見渡せるポイントがある。
みんなそこから写真撮影していた。
記憶にある俯瞰写真はもっと標高の高いところから望遠でとったようなイメージがあったので、山道をさらに登ると別の撮影ポイントがあるのかもしれない。








会津鉄道・・の線路

2024-10-29 06:26:32 |  秋休みは福島へ
少し時間を巻き戻して・・。
塔のへつりの無料駐車場の手前の林の中に、塔のへつり駅はある。
会津鉄道の駅である。
踏切があったので左右確認した時見つけた。
カーブした鉄路の向こうのホームが寂しげだった。
塔のへつり見学後、様子を見に行った。
待合室は周りの林より暖かいのだろう、カメムシがいっぱいいたようで、あの香りが充満し長居できず。
時刻表を見ると次の列車は数十分後にしか来ない。
あら残念。
ホームを少し歩いて車に戻った。





会津鉄道の線路は宿のある方の温泉街の横も通っている。
夜、宿の部屋で憩っていると、列車の走行音が響いてきた。
1~2時間に1本しか走っていないのに、何度も通り抜けていく音を聞いて、結構頻繁に走るもんだなと思った。
それは走ってくるのを待ってるか気付くだけかの違いで、線路脇で来るのを待っていたらなかなか来ないと感じるものになる。
朝の散策でほのぼの通りから少し下ったところに線路が見えたので少し撮影。





そのあと、湯野上温泉駅を訪れた時刻はちょうど会津若松行きの列車がやってくる時間だった。
その列車を撮影しようと待ち構える観光客が二組いた。
我々のような鉄オタ以外の人でも旅の風景としてローカル鉄道は写真に残したいものなんだな。
待つこと数分、やってきた列車は二両編成。
しばし停車後出発するのを見送った。
見送ったあと、撮り損ねていた湯野上温泉駅の駅舎をゆっくり撮影。
外見は茅葺き屋根という珍しさに加え、駅舎内も古さに溢れた造りでよろしい。
囲炉裏があるのだが、朝早くてまだ閉じられており残念。












湯野上温泉街を歩く

2024-10-27 20:10:33 |  秋休みは福島へ
宿で朝食を食べる前に1時間ほど付近を散策した。
部屋の窓から外を見ると、すぐ近くの山の稜線は雲に隠れ、山里の朝って感じで旅に来た感に包まれる。
なかなか涼しかったので、この秋初めてモコモコのフリースを着て外に出た。
地図を見ると少し距離があるが、足湯があるという会津鉄道の湯野上温泉駅まで足を伸ばそう。





泊まっている民宿は温泉街の南の外れで、そこから北へと細い道路を歩いていく。
温泉街と言っても繁華なお土産屋が並ぶ通りではなく、山の中の集落といった方がいい佇まい。
その辺りには10軒くらいの旅館や民宿があるようだ。
まだ朝早く、通りはとても静かである。





古くからある温泉街のようで、もう営業していないらしい旅館の建物が残っている。
お好みの被写体である。
ほのぼの通りと名付けられた通りが終わると国道に出て、温泉街は一旦途切れる。





国道をなおも北へと歩くと会津鉄道の踏切があり、その向こうに湯野上温泉駅らしい建物が見えた。
その辺りから再び温泉街が始まる。
こちらの方が建物に大きいものが多く、建物の間を流れる側溝から湯気が立ち上っていたりして温泉街っぽい。
ある旅館の玄関が開いていたので中を見ると、鶴瓶の家族に乾杯の訪問先だと大きく紹介されていた。
その旅館の前の川に縦に綺麗に割れた岩が立っていて、どこかで見たことがあるので、その放送回を視聴していたようだ。





そこから湯野上温泉駅までは目と鼻の先。
湯野上温泉駅は茅葺き屋根の駅舎である。
そして駅舎の南側に広い足湯場があった。
ひと通り写真撮影後、足湯に入った。





靴と靴下を脱ぎ、ズボンを膝上まで上げて、意外と深いお湯に足を浸すと結構熱い。
しかしそれは朝の冷気の中歩いてきて、足が冷えていたから。
しばらく浸けていると少しぬるく感じるようになった。
しっかり温まって濡れた足を拭きズボンを降ろす。
ほっこり暖まった足で宿へと戻った。




湯野上温泉の宿

2024-10-25 06:26:53 |  秋休みは福島へ
その日の宿は「塔のへつり」からすぐ近く、湯野上温泉の民宿を予約してあった。
宿の駐車場に車を止めて玄関を入り呼鈴を押すと女将さんが出てきてくれた。
その宿は一日に3組だけを相手にしているそうで、我々が一番最後の到着だった。
宿のシステムを説明をしてくれ畳敷の部屋に通された。
夕食までに風呂に入るには少し中途半端な時間。
外に散策に出るのも翌朝にして、畳に寝っ転がってゆっくりと過ごした。



夕食の時間になり教えられた食堂に行くとそこはとても広い二間続きの座敷だった。
三分割して間に衝立てを立ててくれ、隣を気にせず食事できる。
料理は郷土料理が各種出てきた。
いろいろ説明してくれたが、記憶力悪く次々と忘れてしまう。
美味しかった記憶は残ってるからまあいい。
品数多く、ひとつひとつは小鉢に入って少量なのだが、お腹いっぱいになってしまい、最後の蕎麦をほとんど残してしまった。
この蕎麦が美味しかったのに。
もったいないことだ。



スタンダードなメニューに馬刺しをプラスしたプランにしたから、我々の胃袋のキャパを遥かに超えていた。
馬刺し抜きでもたぶん食べきれなかったな。
連れも食べきれなくて悔しがっていた。
昼食も遅目だったし、旅に出ると間食を何かしら食べてしまい、一番メインとなる食事がキチンと楽しめない。
いつまでも若い時と同じように行動してしまうのを見直さないと。



夕食後、お腹いっぱい過ぎてしばらく動けず、お風呂は寝る前に入った。
温泉のお風呂は大、中、小と三つあって、宿泊者は3組だけなので、その時空いてる好きなお風呂に貸切で入る方式。
当然一番大きなお風呂に入った。
とても広々とした湯船を二人で独占。
泉質は単純温泉でpHは8.3。
少しアルカリ性だ。
普段はシャワーしか浴びないので、なかなか治らない寝違えて痛めた背中の筋がほぐれるようしっかり温まった。



翌朝の朝食も美味しかった。
味噌汁は魚の出汁が香り、鮭は麹か何かに漬けたモノを焼いてあった。
小鉢のどれもこれもがひと手間かけられていた。
こう言ってはなんだが、昨晩の夕食より感心したかもしれない。
旦那さんが作っているのだと思うが、どこかで料理の修行をしてきた人なのだろう。
朝は完食できた。
ただし美味しいからと食べ過ぎには注意。
昼食も美味しく食べられるよう、ご飯を小盛りにすることは忘れなかった。