湖岸道路を行く

2022-03-29 06:32:24 | その他旅行き
沖島観光の続き。
島内散策は、沖島港から南側の湖岸沿いの道を東へ歩き、弁財天の鳥居を越えて島の山を登り、港に戻って来ることにした。
民家は湖に向かってきれいに並んで建ち、漁業の島なので家の前に漁具のあれこれがいっぱい置かれている。
何を獲る網か分からないが、パステルカラーの網をよく見かけた。



島には猫がたくさんいるそうで、いきなり2匹と出くわしたが、その後は見かけず。
ちょこんと座っていたので写真を撮ろうとしゃがんだら近寄ってきた。
猫に餌を与えないこと、と注意書きがあったから、食べ物は貰えないと分かっているだろうに、近づいてくるとは人懐っこい。
何を食べて生きてるのだろう。



あとよく見かけたのが三輪自転車。
島に車は一台もなく、移動手段は自転車だそう。
普通の二輪の自転車より三輪自転車の方がよく見かけた。
置かれた三輪自転車のサドルには缶入り煎餅とかの金属の箱が被せられている。
雨が降った後に濡れずに座れるようにだと思うが、確認した訳では無く、他の意味があるのかもしれない。



家は密集して建っていて、家と家の間の路地が細い。
なんでだろう、狭い路地を見ると郷愁をそそられてしまう。
昔はどこの町でもこんな路地があったんだよな。



歩いてる間も、港には船が出たり入ったり。
エンジン音が聞こえてくると、湖に目がいく。
うーむ、撮りたいモノが次から次へと現れ歩みが進まない。



そんなこんなを見ながら散策するが、やはり一番存在感があるのは使用されなくなった漁具の山である。
見慣れないから何を見ても新鮮で、しかも長くそこに置かれているからサビサビだったり植物に覆われていたり。
廃墟好きにはこの「時を経た感」がとても魅力的だ。



まだ現役の道具もあるのだろうけど、ほとんどが廃品に見える。
何に使っていたのか不明なものも多い。
家の前のスペースはもちろんのこと、堤防を越えて湖にまでモノが溢れているところもあり、そこには各家の歴史が、時間の積み重なりがあるのだ。



民家の連なる通りの一番奥に小学校がある。
山荘風の造りで新しそうだ。
物騒なこのご時世、普通なら学校内には関係者以外入らないよう掲示してあるものだが、ここは訪島者に向けて体育館横のトイレを開放してくれている。
ありがたいことだ。
用を足させてもらった。



乗ってきた通船は10:15発ので10時半頃島に上陸した。
帰りの便は14時のになるかなと思っていたが、この時点で11時半。
総行程の1/4に満たない。
これから山を登って港に戻る予定だから、14時の船にはとうてい間に合わないことが分かった。
じゃあその次の便の16時までゆっくり楽しみましょか。
水辺の堤防のコンクリに座り、揺れる湖水を見ながらお昼に買っておいたおにぎりを食べた。