飯田線の車窓から

2024-08-20 06:33:09 | その他旅行き
飯田線は愛知県の豊橋駅から長野県の辰野駅までを結んでいる。
秘境駅は全体に広がってあるわけでなく、愛知県と静岡県、長野県の県境辺りの山岳地帯に集中している。
そこ以外は普通の路線。
豊橋駅から山に向かう途中は街中にあり、頻度高く短区間を往復する電車が走っている。
岡谷行きの長距離電車が出発する前に、新城(しんしろ)行きの電車が出るのでいろんな電車で乗り継いで行こうと乗り込んだ。

すると車内放送で新城以遠に行くのであれば、この後の岡谷行きに乗るよう何度も案内があった。
私は無視していたのだが、連れが反応。
なんでか理由を聞いてくると車掌さんに聞きに行った。
戻ってくると、岡谷行きは混む可能性があり、座れないで長距離乗らなければならないかもしれないから、とのこと。
確かに岡谷行きを待つ人たちがホームに並び始めている。
忠告に従いホームに出て待ち行列に加わった。

それが正解。
やってきた電車は2両編成で、扉が開くと瞬く間に席は埋まってしまった。
我々もボックス席の通路側に向かい合わせで座る事ができた。
連れのお手柄である。
大きな荷物を持った家族連れなんかは、多分我々と同じく特急が運休になって普通電車に乗らねばならなくなった人達だろう。
普段であれば座席が埋まる事はないのかもしれない。



出発した電車は最初は街中を進む。
座っていないといけないから、とても手持ち無沙汰だ。
通路側の席だから車窓の様子も撮影できない。
眠くもないのに眠ったりするが、背もたれは垂直で眠るに適していない。
そのうち乗車して1時間半が経ちお昼がやってきた。
特急列車の座席で広げるつもりで秘境駅弁当を買ったが、普通電車で弁当を広げるのはなかなか勇気がいる。
まあ長距離?列車だしいいだろうと弁当を取り出し二人で食べた。
昔の二等客車でお弁当を食べてる情景が頭をよぎる。
秘境駅弁当はたぶんこの辺りの名物を詰め合わせたものだろう。
それと判ったのは味噌カツくらいだが。







大海駅くらいから山の中の景色へと変わっていく。
都市部でいくらかお客さんが降り、空席も見え始めたので立ち上がり足腰を伸ばした。
ドア窓から外の景色なんか撮ってみる。
運転台の後ろの前方の視界が得られる窓に、少年がスマホを当ててずっと動画を撮影している。
隣の席のおじさんは駅に着く度駅名標を撮影している。
意外と飯田線そのものを楽しむために乗ってる人が多い。





いよいよ秘境駅区間に入り、秘境駅弁当に紹介されている駅に停まっては発車する。
飯田線で一番の秘境駅小和田駅には出迎えの人が何人か来ていて、電車からホームを見てる限り秘境感は感じられず。





ICカードの利用ができず、無人駅ばかりだからか、車掌が3人も乗っていた。
乗車券は温田駅までなので駒ヶ根駅まで乗り越しを申し出ねばと思っていたら、温田駅を過ぎたところで車内改札をすると放送が入った。
次の駅が当初目的の田本駅なのにと思っていたら私が二番目の改札対象者。
駒ヶ根まで乗り越ししますと申請して手続きしてもらってる間に田本駅に停車発車してしまった。
なので田本駅の写真はなし。
とことん田本駅と縁のない旅路となった。





天竜峡駅から谷は広くなり伊那谷へと入っていく。
周りは田園風景。
ここからは中央自動車道で何度も行き来した場所だ。
お天気よく、南アルプスが見えるかと右の車窓から覗いてみるが手前の山しか見えない。
飯田線は中央自動車道より低い所を走っているからのよう。







そうしてようやく駒ヶ根駅に到着。
豊橋駅から5時間半。
ひとつの電車に乗った時間で自身の最長記録を更新したかもしれない。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿