真夜中の冒険(その2)

2010-09-13 23:54:39 | その他旅行き
昨日の続き。

さて今晩どうしよう。
なんかもう道端では眠れない。
当時は道の駅なんてものはなかったはずで、困ってしまいました。
地図を見つつ考え、高速道路のサービスエリアなら明るくて怖くないだろうと思い、北陸道のサービスエリアまで行こう、そこで泊まり明日は立山から上ろう。
そう決めました。
そこから日本海に出るには、国道148号線を北上し、糸魚川へ向かうことになります。

白馬村、小谷村を越えてしばらくすると人家が無くなります。
この国道、北アルプスの北端部と妙高戸隠山塊の間の深い山中を縫って建設されたもので、当時は細く曲がりくねった道でした。
急な斜面の中腹に延びていて、ガードレールの向こうは暗い谷底です。
国道なのに二車線無い部分もあったのでは…。
日本海沿岸の町と長野を結ぶ要衝であることは地図を見れば明らかで、夜間なのに結構な交通量でした。
長距離トラックが頻繁に行き来して、細い所やカーブで離合する時の怖いこと怖いこと。
自分にとっては初めての道でしかも夜。
見通しの悪いカーブの向こう、細い道がさらに細くならないか心配であまりスピードは上げれないのに、後ろからトラックに煽られるは、前からトラックは突っ込んで来るは。
道を譲ろうにもそんなスペースは無いし。
もう必死で走りました。

長い時間を経て日本海に出、ようやくホッと出来ました。

一晩で二種類の緊張を味わう事になり、なかなか得難い経験でした。
こうやって記事を書かせるくらい。
やはり旅には出ないといけないですね。
無事に帰って来れてるから言えるセリフですが。

  

この国道、信州と周辺地域を巡るには便利な道なのですが、この後数年間、使用する気になりませんでした。
10年弱経って、やっと恐怖の記憶も薄れ、日中ならそんなに危険も無いだろうと、日本海側から入った事がありました。
すると大きなトンネルがドーンドーンといくつも通され、道幅がとても広い道に変わってます。
奥まで入るとまだ細い道が残っていましたが、すぐ隣で新道建設が進んでいて、全線繋がるのも時間の問題。
現在は全線開通して、国道8号線からあっという間に白馬まで到着する快適な道路に変貌し、当時の面影はどこにも見当たらなくなっちゃいました。
ちょっと複雑な心境。

真夜中の冒険

2010-09-11 23:10:51 | その他旅行き
では、乗鞍話しで度々触れた立山のお話しをしたいと思います。
乗鞍と違い、立山には二回しか行った事がありません。
あー、立山の麓まで訪れたのも数えると三回だ。
では、初めて行った時のお話しから。

あれは社会人になって初めて取った夏の長期休暇時でした。
乗鞍を二回目に訪れ(畳平でバッテリーを上げ)た旅の3日目の目的地に選んだのでした。
確か山を下った後に行こうと思い立ったはず。
あっ、思い出した。
立山黒部アルペンルートの存在は知っており、それに大町側から入るか立山側から入るか迷って、とりあえず大町へ向かったのでした。
もう日は暮れて、当然アルペンルートの乗り物も運転終了している。
宿も取れないだろうから、扇沢駅までのどこかで車を止めて車の中で眠ろうと考えました。
一人での初めての車中泊です。

ところが良い場所を見つけられず、そうこうする内に大町へ到着。
大町から西へ曲がり、山の中へ入っていくと窓外の雰囲気が一変。
山道は街灯がなく真っ暗です。
加えてなだらかな上り坂なので、直線的でガードレールがなかった(と思う)ためか、なんか普通の道と違うイメージが残っています。
初めての車中泊です。
スペースは十分にあったと思うのですが、こんなところじゃ怖くて泊まれません。
またしても、そうこうする内に扇沢駅へ。

道の行き止まりに灯を落とした大きな建物が、闇に沈んだ山を背に現れました。
大きな駅舎です。
営業終了してだいぶ時間が経ち、全館消灯済み。
入口の照明だけが部分的に点いた中、係員が戸締まりしてるよう。
その他にはまったく人気がありません。
建物の前には駐車場なのかバスのロータリーなのか舗装された広場があり、照明がないので建物の薄暗い明かりを写して黒々と広がっています。
こんなに広いのに、車が一台も止まっていない。
沢山の人々のための施設に人がいないというのは、それだけで怖い。
夜の校舎のようです。

森閑とした中、広場の隅に車を止めてしばらく様子を伺ってましたが、・・ここに一晩泊まる?
無理だな。
今にも出て来そうな係員に見とがめられ、声をかけられるのも面倒なので、立ち去る事にしました。

この大町・扇沢間の道は、それからしばらくして死体遺棄事件があった所です。
ニュースを見て、ああ、あの道か、と納得しました。
夜はホントに怖いとこでした。
今なら真っ暗なとこでも泊まれますが、あそこはどうかな。

なんちゃない記事だな

2010-09-10 01:05:13 | Weblog
大阪は昨晩、とても涼しかったです。
汗をかかずに朝起きたのはいつ以来だろう。
窓から入り込む空気が寒いくらいでした。
目を覚ました理由が、膀胱が液体で溢れそうだから、というのが今一つでしたが。
気持ち良く微睡んでいたかったのに…。
汗に使われてた水分が、腎臓に回ったみたいです。

久しぶりに自転車レースを見ながら書いてます。
Jsportsチャンネル、ツールは別料金のいるPlusでしか放映してなかったのに、ブエルタは通常チャンネルで写してくれる。
やはりツールは特別なんですね。
あ、ゴールしちゃった。

チャンネル変更、WOWOWへ。
全米は女子ダブルス準決勝をやってます。
ブラックって気性は攻撃的と聞いていますが、小さくてはしっこくてかわいいですね。
お友達になりたい。
ダブルスの勢力図も変わってきているようで、対するキング&シュウェドワのペアが強いらしいです。
コート上の位置取り、ポーチのタイミングなど勉強させてもらいます。

諦め気分

2010-09-09 00:00:44 | 山行
実は今、登山靴のソールが剥げかけていて、山行の最中に何時ペロンと剥がれてしまってもおかしくない危険な状態。
早く張り替えに出さないといけないのに、さぼってる。
今年も10月の3連休に山へ行きたいと考えていたのですが、ハードな山行は×ですね。
山の麓を散策する位になりそう。
自業自得。

その上これだけ暑さが続くと、紅葉し始める時期がずれたりするんだろうな。
10月初旬の山の麓はまだ青々としていそう。
東北まで行けば色づいている所もあるかもしれませんが、3日じゃ厳しい。
紹介している乗鞍(&立山)の旅以降、去年、一昨年と秋の山行はうまく紅葉している時に合わせて訪れれていましたが、そんなこんなで今年は鮮烈な紅葉と出会うのは難しそうです。
ならばいっそ、趣を変えた旅をしてみようか、とも考えたりしてます。

そうそう、乗鞍話しの中で秋の景色は立山よりきれいなのではないか、といったような事を書きましたが、それは乗鞍岳下山時の感想で、立山を訪れる前のものです。
翌日行った立山もとてもきれいでした。
誤解の無いよう補記しておきます。
乗鞍もいいけど立山もいいですぜ、お客さん。

今度はその立山のお話を掲載しますね。

位ヶ原

2010-09-08 00:00:03 |  乗鞍話し
今夜は台風のお蔭で風があり、部屋の空気を凄い勢いで外に追い出してくれます。
あな、涼し。
雨が降り出すと吹き込んでくるので、窓を閉めねばならずそれまでですけど。
・・あ、降ってきた。


昨日の続き。

登山道はエコーラインを横切り、ハイマツの間を抜け、下へ下へと下って行きます。
道は枯れた沢のような感じで、大小の石や岩がゴロゴロとして、足が置きにくくとても疲れます。
ここを歩く場合は足元にご注意を。

しばらくはナナカマドの葉っぱや果実の黄色と赤などを観察しつつ歩きました。
こりゃなんの種だろう?


そして溝状にえぐれた道の角を曲がると、前掲したその日一番の眺めが眼前に広がったのでした。
足を止め、その場で口を開けて眺め入ってしまいました。
そこから眺めは一変し、目にする全てがビビッド。
道脇の木々も素晴らしい。

その森は登山道がもう一度エコーラインと交差するまで続き、私の心に透明な滋養を与えてくれたのでした。


そうこうする内に、山の向こうに日が沈み、薄暗くなってきました。
道程はまだ半ば。
後はカメラを仕舞い、歩く事に専念です。
鈴蘭の駐車場に着く頃には真っ暗になる一歩手前でした。
最後の方は整地された遊歩道だったので、心細くはなかったですが、山中で暗くなったのは初めて。
秋の日の山歩きは、帰着予定時刻に余裕を見てあげねばいけませんね。

こうして、思いがけず非常な満足感を得た秋の乗鞍の山行を終えたのでした。

肩の小屋辺り

2010-09-07 00:00:07 |  乗鞍話し
秋の乗鞍話し、続きです。

富士見岳から肩の小屋への下り道、乗鞍エコーラインの方を見下ろすと、色づく森が広がってました。
前々話の錦秋の森を上から見ると、こんなです。


普通紅葉の盛りの高度より上は、葉を落とした木々が冬を装っていたりするんですが、森林限界辺りが紅葉してると、その上はハイマツ林で緑が広り不思議な景色。
ここから眺めた時は、そのただ中を歩けるとは思っておらず、きれいだなと眺めただけでした。
遠くから見るのと周りを囲まれるのとでは、訴求力が違いますね。

肩の小屋は山頂への道と下山する道の分岐点です。
肩の小屋辺りの草紅葉。


その時は山頂往復の時間は取れず、すぐ雪渓横の道を下りました。
エコーラインまでのこの道は、夏は花々の咲く急な斜面にあります。
道はしっかりしているので、雪渓でバスを降りてこの道を肩の小屋まで登り、山頂往復して畳平へ下るのも、変化があってお薦めのコースです。

エコーラインから振り返り見上げた眺め。


雪渓がとても小さくなってます。
夏にスキーしてて驚いたところですが、さすがに秋には滑れません。
今年はひどい猛暑が続いてますから、もう全部解けちゃったかもしれませんね。

にしこりくん2R観戦記

2010-09-04 00:02:01 | テニス
にしこりくん、二回戦突破しましたね。
昨日記事投稿後、チャンネルを合わせると、ちょうど試合が始まるところでした。
いきなりリードする展開に、勝利を期待しつつ寝転がって見ていたら、・・・あっけなく寝入ってしまいました。

朝、目覚ましが鳴って目を覚ますと、TVが寝ぼけ頭には把握できない何かを映しています。
昨晩は試合を観つつ眠ってしまったのを思いだしました。
結果はどうだったんだろう・・・、・・・ 
と、微睡んでいたら、テレビから「にしこり」と言う声が…。
うわ、まだやってる。
起きだして観戦。

チリッチがメディカルタイムアウトをとってたようで、試合再開したとこ。
フルセットかぁ、タフな試合してるなぁ。
第一セット落としてるじゃん。よく追いついたなぁ。
ポイント間で映されるしんどそうな表情と足取り。
テニス選手ってホント大変ですね。
最後はリターンエースで締めくくり、勝利。  やんややんや。

お疲れさまでした。なんですけど、彼にはまだ仕事があります。
インタビューに受け答えしなければいけません。
前にフルセット(だったと思う)の試合直後、勝利者インタビューをコートの出口でバッグを肩に立ったまま受けさせられてた事がありました。
早く解放してあげればいいのに長々と。
疲れているだろうに、厭な顔を見せず対応してて、偉いなぁと思ったものでした。

でも今回はベンチでインタビューを受けてたので、良かったです。
現地TVのインタビュアーと話した後、WOWOWのインタビューは杉山愛から。
さすが元選手、気遣って二つ三つポイントを押さえた質問だけで終えました。
・・気遣ったためだと思ってるんですが。
ですよね、杉山さん。

さ、しっかり休んで、次もがんばれ。

畳平追想

2010-09-03 00:00:02 |  乗鞍話し
前話の乗鞍の旅では写真を撮っているので、も少し紹介しておきますね。

バスに乗ったのは、鈴蘭の駐車場から。
乗鞍エコーラインで畳平まで上りました。
30分に1本位出てたように思います。
停留所に停まる度、次々お客さんが乗ってきて、いっぱいです。
バスの窓には紅葉した木々が流れ良い景色だったはずですが、前話の登山道の眺めの印象が強烈で、あまり覚えていません。
9月下旬から10月上旬に訪れる機会がありましたら、位ヶ原山荘の上辺りを歩かれると良いでしょう。

道がなだらかになり、斜面を緑のハイマツと赤いナナカマドが覆う高度まで上がると、カメラを手にした方々が道脇にいっぱい、思い思いに撮影していました。
畳平の駐車場に到着。
車で来れた頃はいつも満杯だったけど、今はガランとしています。
行く手にある富士見岳に20分ほどで登り景色を眺める。
畳平はこんな所。


バスの止まっている左上の辺りに、バッテリーを上げた時、助けを求めた公団?事務所があったのでした。
駐車場の写真の左手にお花畑があります。


木道がぐるり一周しています。
この木道を歩いていた時、一人旅してる方たちのグループに声をかけられたのでした。
この色だと秋に咲く花はなさそうですね。

乗鞍秋色

2010-09-02 00:13:12 |  乗鞍話し
では、久しぶりに乗鞍岳のお話しをしたいと思います。
今回は少し季節を先取りして秋の乗鞍について。

最後に乗鞍岳へ行ったのは3年前、10月の3連休でした。
何度も来てる割りには、乗鞍で秋を満喫したのはこの時が初めて。
旅程は土曜に乗鞍、日曜に立山を歩くというもので、実はメインは立山の方でした。
私はそれまで紅葉の最盛期の山というのに狙って行けた事がなく、その年は事前調査を重ね(大袈裟)、10月初旬なら立山だと狙いをつけたのです。

アプローチ方法を考えると、いつもの如く金曜の深夜に出て、土曜の午前を使って信州に入る行程になるので、土曜の午後、半日で出来る事を探さねばいけない。
で、その時は道のりの途中に寄る事が出来る乗鞍へ行く事にしたのです。
マイカー規制されてから山上まで行く事がなくなっていたので、バスに乗って久しぶりに畳平まで行ってみようか。
それでもって、下りは登山道を歩こうと考えました。
それならちょうど半日潰せそう。

こんな感じで、気分的にはついでに訪れた場所だったのに…、やられてしまいました。
登山道を下り、中腹の森に足を踏み入れそうそうに、斜面を眺めれる開けた所に出たのですが、そこからの眺めの鮮やかさよ。
思わず息を飲んでしまいました。
夕日が射した時の斜面は文字どおり光り輝いて見え、その森を抜けるまで角度を変えつつ私の目を捉え続けました。
心残りだったのは、もう少し早い時間だったら斜面全体に日が当たって、全てが輝いて見えただろうにということ。

3年前だと写真があります。
光が射している時に写せず、いまひとつくすんでいますが。


下山後、主目的の立山を越える美しさなのではと感じ、ついで扱いした乗鞍岳に申し訳なく思い、また見直したのでした。