世の中のうまい話

魚のウンチク、旬、漁師だけが食べている浜料理の紹介などなど・・・食べ歩きは八王子中心!都心も地方もたま~に

毛蟹(ケガニ)

2016年08月06日 09時18分47秒 | Weblog


           活毛蟹(生きた毛蟹)



【語源】
全身に茶褐色の堅い毛が生えている為、「毛蟹」と呼ばれる。



【旬】
日本では北海道周辺で多く漁獲される。

噴火湾、釧路周辺、オホーツク沿岸、日高周辺に魚場は分けられ、旬は地域に

よって微妙に違いが出るが一般的に夏とされています。




【うんちく】
毛蟹の雄は5歳まで1年ごとに脱皮し満4歳で甲長7cmほどになります。

その後は脱皮間隔が2年以上になり、満7~8歳で甲長10㎝まで成長すます

一方、雌はマン3歳以上は生殖との関係で3年ごとにしか脱皮しない為、

雄より成長が悪い

食卓に上がるまで大きくなるには長い年月がかかるようです。

資源保護のため雌は禁漁とされ、流通していません。

雌がかかった場合は船上で海にかえしています

その為、現在では毛蟹の卵を食べる事ができなくなりました。  残念!



毛蟹の選び方は好みによって変ってきます。

つまり、身が好きか、ミソが好きかによって違います

甲羅が綺麗でやや柔らかめのものを「若がに」と呼びます。

この「若がに」はミソは少ないですが身があまい。

一方、この「若がに」が成長し甲羅が堅くなったものを「堅がに」と呼びます。

「堅がに」はミソがたっぷりと入っています。

漁師さんは「若がに」派が多いようです。



毛蟹は茹で方を間違えてはいけません。生きている場合は一度、真水で泳がし、

〆ます(殺します)

そして、たっぷりの水を沸騰させ、やや多めに塩を入れます。

甲羅を下にこの熱湯に沈め、約25~30分で出来上がり。

甲羅を下にしないとミソが流れてしまうので要注意。

また、水から茹でると足がもげてしまいます。

しかし、茹でるよりも蒸した方が、なお美味しいです(蒸す時も甲羅を下に)


        茹でた毛蟹



【ブランド・産地】
ブランド化はまだのようですが、北海道オホーツク海に面する雄武(オウム)の

毛蟹の評価が高い。

その秘密は船上での選別方法にある。

「流し」と呼ばれる選別機にかけ、甲羅が8㎝に満たない毛蟹は

そのまま海に落ち放流されます。

他の産地では船上に一度ぶちまけてから選別する為、水揚げする蟹の鮮度も

損なわれるし放流する蟹も弱ってしまうため、その後の成長に支障をきたす

雄武の蟹は「流し」選別によって活力のある毛蟹が多くなるらしい。


     毛蟹の甲羅焼

【産地ならではの漁師料理】
まずは「毛蟹の甲羅焼き」。ゆでた身とミソを甲羅に入れて火にかけ、

甲羅に含まれる旨味やそれが焼ける香ばしさまで味わいつくそうという料理です

日本酒がとまらない。

最後は、蟹の茹で汁を使った「かに雑炊」で閉めます。

煮立てたゆで汁にご飯を入れ、毛蟹の身をほぐして入れます。

仕上げに蟹ミソと三つ葉。ゆで汁を使うところが漁師料理らしくありませんか?

酒を呑んだ後のこの一杯はなんとも言えません。



【栄養と効果・健康】
水分が多く、脂肪はわずかで低エネルギーな食材。

コレステロールが多いと言われるがそれほどでもない。

タウリンを多く含み、血圧を正常に保ったり、肝機能障害を予防したりする作用

が期待できます。


毛蟹の情報ドンドンお待ちしています。









         毛蟹の味噌汁


















            




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