伊勢海老(イセエビ)
【語源】
イセエビの語源は江戸時代の儒学者 貝原益軒(かいばら えきけん)の著書
「大和本章」に「この海老、伊勢より多く来るゆえ、伊勢エビと号す」と書いて
いる通り。ただし、江戸時代中期当時は、伊勢で獲れたものを「伊勢エビ」、鎌倉
で獲れたものは「鎌倉エビ」と呼んでいたようである。
【旬】
日本近海では茨城県以南から九州まで生息し、千葉・三重・静岡・和歌山が漁獲量
のベスト4である。地域によって誤差はあるが、旬は秋。
伊勢海老の味噌汁
【うんちく】
まずは雄と雌の見分け方から・・・。
雌の足は腹肢につける卵の世話をする為、足先がハサミの様に分かれています。
特に良く分かるのは、頭から5番目の足。
鎌倉時代には伊勢エビの形が甲冑に似ているため、儀式や祝儀に用いられた。
現在でも、結婚式などお祝いの席によく登場するのはそのなごり。
伊勢エビの多くは刺網漁で漁獲される。刺網漁とは仕掛けた網に魚(伊勢エビ)が
飛び込み、刺さったような状態で引き上げられる漁法。
伊勢エビ漁は月夜には禁漁になります。そのわけを漁師さんにたずねると、「月夜
は海が明るいので伊勢エビに網がよく見えてかからないのだよ」と、素直になるほ
どと思えなかったのは自分だけだろうか?
伊勢海老のにぎり寿司
伊勢海老の鬼殻焼き
伊勢海老の刺身
【ブランド・産地】
ブランドと言うブランドはないが、やはり、名のごとく三重県の伊勢志摩の伊勢海
老だろう。その中でも浜島町の伊勢海老は最高級と言える。船上での扱いが丁寧で
市場でのセリも水槽に放たれた状態で行うほどの念の入れよう。
この地域の伊勢海老解禁日である10月1日に獲れた初物は、伊勢神宮に献納さ
れています。
また、浜島町は「伊勢えびの町」を宣言しているほどです。
茹でた伊勢エビ
伊勢海老の鉄板焼き
【産地ならではの漁師料理】
刺身、鬼殻焼も捨てがたいが、静岡県下田市須崎の浜料理として有名なのが
「いげんだにみそ」。この料理のコツを浜の方に伺ったところ「コツは大きな鍋で
大ざっぱに作ること」と返ってきた。大きな鍋に水を張り火にかけ、伊勢海老・
サザエ・わかめ・白菜・大根・にんじん・長ネギ・きのこ類などの野菜をたっぷり
入れ、煮立ったところで味噌を入れて出来上がり。
なんとも豪快で大ざっぱだが、こんな贅沢な鍋が美味くないわけがない。
いげんだにみそ
中華 XOジャン炒め
【栄養と効果・健康】
伊勢海老はタウリンを多く含む食材です。暑い夏をすごし、体力を消耗している秋
に、ちょうど旬をむかえます。贅沢に体力を回復するのも、「粋」ではないでしょ
うか?
伊勢海老の情報ドンドンお待ちしています。
伊勢海老の姿造り
伊勢海老のナシゴレン
イセエビの方が高い~