ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

なごりのサザンカ

2013年02月21日 | 日記


 寒さが長引いているせいか、サザンカの花期が例年より長いように思う。我が家の近くの八重は年末に咲き始め、未だ咲いている。が、さすがに2月末、なごりの花で、いよいよ最期のものだろう。
 「なごり」というと、イルカのヒット曲「なごり雪」を思い出す。


  汽車を待つ君の横で 僕は時計を気にしてる
 季節はずれの雪が降ってる 東京で見る雪はこれが最後ねと
 さみしそうに君がつぶやく なごり雪も降るときを知り
 ふざけすぎた季節のあとで 今春が来て君はきれいになった
 去年よりずっときれいになった 


であるが、この「なごり」というのは、二重の意味をもっていることは、若いうちはなかなか実感できないものだ。
 辞書によると、名残というのは語源的には余波のことであり、事柄の過ぎ去ったあとになおその気配や影響をが残っていること、だそうだ。だから、台風の名残とか古都の名残、などと使う。転じて、名残惜しい=別れがつらく、惜しいと思うことに繋がってくる。
 イルカの場合は、男の視線を女性が歌うものだから、この感傷があまり強く伝わらずに、その分、軽い感じになっている。この曲が多くの人の愛唱歌になったのは、この逆転した視点からの歌い方のせいだと思う。
 さて、冬のサザンカだが、これが散り終わる頃から南の空にサザンクロスが見え始める、という具合になる、のかどうか。【彬】

 

 

 

 

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白鳥の池

2013年02月18日 | 日記

 

 私の住む、常陸大宮市の隣、那珂市に茨城県内では有名な白鳥の飛来地、古徳沼がある。ざっと見たところ、東京ドーム2個分の大きさで、冬場は多くの白鳥、そのほか鴨類など水鳥の集まる池で、いつも多くの見物客、カメラマンが来場している。

 白鳥は美しいと思う。一般の人が、鳥類の中でどの鳥が一番美しいですか? と問われると(少々愚問であるが)、白鳥と答える人は7割はいるだろう。白く、大きく、ほっそりしたところが好まれる。ツル、トキ、サギ、と答える人もいるだろうが、白鳥よりすくないと思う。どれも温厚な性格なところが似ている。ワシだ、タカだという人は少ないと思う。

 僕は、白鳥をみていると、嫉妬を感じてしまう。単純に優雅な美しさからだが、そのとき、自分がアヒルになっていることに気がつく。童話「醜いあひるの子」の世界。だが、と更に思う。ペットにするとしたら、白鳥がいいですか、鴨がいいですか? と問われれば鴨が7割のような気がする。というのは、僕は鴨を選ぶからだ。鴨の方が愛嬌があり可愛い。古徳沼は、鴨類が圧倒的に多い。いわば世の中の、普通の人たち。白鳥は、ちょっと違った人たち。

 白鳥は、広い池に悠々と泳いでいるのを見るのを、遠くから眺めるのがいい。鴨達に餌をやりながら思う。                                       2月13日     岩下賢治

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