ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

風邪を引く

2023年10月31日 | 日記

         シャリンバイの実

 風邪をひいてしまった。この2、3日、鼻水が出ていたのだが、元々副鼻腔炎があって鼻の調子が悪いので、気にせずにいたのだが、喉に炎症が起って、体温が37.8度に上昇、明らかに風邪になった。
 気になるのは、コロナ、インフルエンザとの絡み。行きつけの医院に出向いて検査してもらったところ、両者とも陰性との結果が出て一安心。
 大量の錠剤(喉、抗生剤、胃、腸、対炎症剤の5種)を処方してもらい、一晩寝たらなんとか症状は落ち着いたようだ。昔と違って錠剤の質が向上したのではないか。
 コロナ、インフルエンザは、自治体から無料接種の案内が届いているのだが、気にしながらも日時との調整がつかず、放置したままである。ワクチンを接種しても罹る人はいるようで、病気に対する免疫は人それぞれのようだ。私はコロナはファイザーの3度で終わりにしている。インフルエンザにも遠ざかれますように。
 私の健康法の第一は睡眠。毎日少なくとも9時間は寝ている。眠くなくとも布団に潜っている。野生動物は怪我などをしたりすると、自然回復まで1日でも2日でもねぐらにじっとして過ごすという。それに倣ってと言うわけではないが、眠れない人は気の毒である。【彬】

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2023年10月24日 | 日記

 今月初め、思いもよらない病にかかった。ここでは、病名は伏せておこう。来院し、検査の結果、即手術となった。開腹手術である。その後、痛み、辛さ、など、キビシイ入院生活が続く。救いになったのは医療スタッフの、優しく、的確な対応であった。

 そして2週間後、退院した。体重は落ち、2週間分の髭が伸び、巌窟王、浦島太郎、のごとし。日常生活に戻り、なんと、当たり前の生活が素晴らしいかを実感する。

 顔に残った髭。何の準備の無い入院。シェーバーがないのでそのままの状態で退院した。自宅に戻っても、不思議なことだが、この髭に、入院の記念とか、変な愛着のようなものがあるのだな。・・・・暫く、髭を残しておこう。トリミングして、頬から顎の部分だけ残そう。

 思い返すと、大学のワンダーフォーゲル部時代。夏合宿で2週間分の髭が伸びた。帰宅しても、そり落とすのがもったいなく、しばらく頬から顎お部分までのこした。

 映画、白鯨のグレゴリーペック演じるエイハブ船長の髭に似ている、と自分では思っていた。周囲から、似合っているなどと言われ、いい気になっていた。だがそのうち煩わしくなり、そり落としてしまった。

 今回も、いずれそり落とすことになるだろうが、しばらくは残しておこう。そんな気分だ。

    2023年10月23日   岩下賢治

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中東問題は難しい

2023年10月21日 | 日記

           キンモクセイ

 イスラエルとハマスの闘い、他人事ではないがどう解決するのか。いったい何がどう問題なのか、我々には本当のところはわからない。分からなさは中東独特の地政学、文明や宗教の由来、生活習慣などが私たちとは異質だからでもある。
 いつくか、論点をあげてみる。
1  民族の特異性=国家に包摂されていない砂漠の民ベドウィンやクルドなどを内包していること。
2  西欧文明の植民地主義に陵辱されてきた歴史があること。中東やアフリカ諸国は第二次戦後、列強から国境を勝手に線引きされた国家になっていること。
3  キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地があり宗教が錯綜していること。
4  流浪の民、ユダヤ人がパレスチナの地にイスラエルという国家を分け与えられたこと。
5  地下資源の宝庫で、世界の列強が利権を求めて手を伸ばし、武器援助や後方支援を繰り返していること。
6 エジプト、メソコタミアなど太古は文明の発祥地だったが森林を取り尽くし不毛の地に変わってしまったこと。
7 ヨーロッパとアジアを結ぶ結節点であること。スエズ運河あり。
 など。
 池内惠さんら、中東を専門とする学者たちも戸惑っているようだ。
 素人の私たちが言うべきことは何もないが、日本でも歴史問題に踏みこむと議論が混沌としてくる。例えば、対中国、朝鮮半島などでも難しい。対外だけでなく国内に限っても同様で、南北朝や鎌倉期の動向など、複雑なことが絡み過ぎている。
 そんなことからか、内藤湖南という人は、日本のことを考えるのに、室町以前は捨象していいと言っている。日本史には断層があるというのである。このことは太平洋戦争でも同じで、私たちの現在は戦前と切断して考えていいのだろう。そのようにして私たちは戦後民主主義の中で、全てを学んできたのである。
 イスラエルと中東の問題は、歴史的にどこで区切っていいものか、当該の国民も世界の人々もよく分からないのだろう。第二次世界大戦の中での興亡、民族の独立、国際連合、そのような歴史と繋がってこない地域なのである。【彬】

 

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片山杜秀さんの現代的視野

2023年10月18日 | 日記

         イヌタデ、俗称アカマンマ

 慶應大学の教授で、思想史が専門の片山杜秀さんの近著、「11人の考える日本人」(文春新書)が私たちの視野を広げてくれる好著です。この本は文藝春秋の夜間授業で講演したものを下敷きにまとめたもので、吉田松陰、福沢諭吉、岡倉天心、北一輝、美濃部達吉、和辻哲郎、河上肇、小林秀雄、柳田國男、西田幾多郎、丸山眞男の11名をとりあげていて、その昔、内村鑑三が表した「代表的日本人」=西郷隆盛、上杉鷹山、二宮尊徳、中江藤樹、日蓮上人を取り上げている名著に似せて書かれているようです。
 私のような70過ぎには、小林秀雄や丸山眞男が、もうそんな古典的な対象になるのかと、驚くのですが。
 通読し興味深いのは川上肇の項。保険の出現にふれています。現在は各種民間保険をふくめ、健康保険、失業保険、社会保障保険など、国家的な制度となり、ほぼ常識化していますが、この保険の出現はどういう経緯を辿っているのか、日本のばあい、ドイツの場合に触れて、新鮮です。
 片山さんはつぎのように言います。
「川上の思想の中身を追っていく前に、その前提として日本における社会主義の流れを押さえておきたい」とし、「日本で社会主義の政策を最初に議論し始めたのは社会主義者や労働者でありませんでした」。社会主義的政策、福祉国家の設計の議論は「社会主義者の敵とされる財界や政界など、いわゆる体制側が先に社会主義を研究し制度を設計していた」と言っています。「それは社会主義運動が先鋭化することを予防したい」ためで、そのきっかけになったのはドイツから招いたお雇い外国人のパウル・マイエット。彼がまとめた『日本家屋保険論』が原点だという。保険という考えはドイツのビスマルクの「飴と鞭」政策で「帝国を転覆させようとする社会主義者は鞭打って厳しく取り締まるが、社会主義に頼らなくても国家が国民の面倒をみましょうと飴を配る。こうしてドイツ帝国は国家が保険を運用し、世界ではじめて公共で福祉を行う」のです。現代につづく福祉国家論がソ連型社会主義の修正としてのスエーデンやフィンランドからではなく、ドイツ帝国からはじまったという。
 日本では数学者の藤沢利喜太郎が重要だと言います。藤沢は国費留学生としてイギリス、ドイツにわたり、そこで目にした社会主義の台頭を「日本の近代化にとっても脅威だと感じ」、帰国後『生命保険論』という書物を書き、この著書が「保険数学の基礎にも言及し、近代的な生命保険とはどういうものかを日本で最初に紹介した本で、社会思想的にも重要なもの」としています。藤沢利喜太郎は「日本の保険の父」と呼ばれているそうです。
 川上肇を筆頭に、日露戦争前後より活発になった幸徳秋水や片山潜、木下尚江など日本の社会主義思想が辿った道を、保険という観点から捉え直す論考であり、私たち古い世代には、極めて示唆的です。
 片山さんは思想史の研究家であり、また優れた音楽評論家でもあります。何か小林秀雄に通づるところがあるようにも思えます。主著である「未完のファシズム」以来、私には教えられることの多い研究者です。【彬】
 

 

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アゲハの幼虫失踪

2023年10月13日 | 日記

                  コスモス

 我が家に鉢植えのキンカンがあります。そして毎年、かなりの数の実をつけます。もちろん食べます。正直、あまり美味しいものではありませんが。

 そのキンカンにアゲハが飛んできて卵を産みつけます。なぜかしらないが、アゲハは柑橘類にだけに卵を産みつけます。この卵、4、5日すると孵って白黒い虫になります。そしてキンカンの新芽を食べ尽くすので、この虫を駆除するのですが、今年は蛹になるまで観察してみようと放置することにしました。

 幼虫は、葉に隠れるような緑色(一種の擬態)で、日に日に大きくなり、立派な青虫に。もうじき蛹になるのかなと期待していましたら、本日朝、見当たりません。葉の裏側やら幹にそって調べてみたのですが、いません。

 ははっー、やられたな。

 野鳥です。ヒヨドリが食べごろを狙っていたのです。よく見つけたなと思います。野鳥の目は、餌を識別する特殊な目をもっているのにちがいありません。

 アゲハの被害を駆除すてくれたヒヨドリには礼を言いたいですが、なにか寂しいものです。

 都会の片隅にも自然界の鉄則は機能しています。【彬】

                 

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