桔梗 花の色が上手に描けない。
ネット上で買い物をすることが多くなった。私は反対なのだが、我が家では食品類もネットで購入するようになった。生鮮さが命の食品くらい近所のスーパーやお店で買うべきだと思うが、店頭のものが必ずしも良品だという保障なない。当たり外れがあって、嫌な思いも時にはある。ネット上はというと、思いがけない良品が届くこともある。製品の管理や流通機構がそれだけ発達してきた証拠なのであろう。
今、コロナ禍中のさなか、配達需要が高まっていて、街の通りでは配送業者が頻繁に行き交っている。これもネット通販である。
ところが通販というのは、商品を手にとって確認できない不安、不満がある。ネット上なら事細かな画像の紹介があるから、かえってわかり易いという意見もあろう。でも、あれやこれや画像を見ているうちに、なんだか訳が分からなくなり、選択が的確でなくなって、嫌々ながら購入サインを送ることがままある。
ネット社会に不慣れな老人のせいなのか。特に衣料品や身に付けるものは要注意だ。シャツなど、色柄は画像で確認できるが、材質やサイズは、手にとって体にあてがってみないとわからないので、判断のしようがない。体型は各々多様なのだし。私自身何回か失敗し、返却も面倒なので、放置して置いているものが4〜5点ある。店頭で購入しても同じような失敗もないわけではない.......。
規格の制約がほとんどない書籍類でも、不満がないわけではない。中身はともかく製本の仕方や紙質が気になって、ガッカリのこともある。その他、靴、植物、家具類等、購入して満足というのはなかなかないものだ。近場の専門店が軒並み閉店の余儀なき時代、ネット通販を利用せざるを得ないないのであるが、思うにかつてのデパートというのは安心で、間違いがなかった。もちろん、それだけ高かった。
便利そうであっても、不満も多いというのがネット通販ではないか。そういうとなんだか時代に取り残された老人ぽくなるのだが、おそらく若い人でも満足していない人はいるに違いない。
この不満、ひょっとするとネット消費社会の根本を揺るがす大きな問題のようにも思える。アマゾンのように即配達という便利さの一方、商品の供給と需要の関係の、新次元が来ているように思う。【彬】