大寒を過ぎた1月下旬は、東京・小金井も寒さが厳しい。だが、時折感じる、陽ざしの明るさや、梅の香りに、春への予兆が感じられます。僕の好きな季節です。
茨城県北西部に住んでいた頃、この時期は、近所の庭や、ランニングコースの脇道にはフキノトウが顔を出し、しばし観察に時間をとられてしまうことがあった。路傍の野草に美を感じる僕としては、おおきな楽しみでしたね。だが、残念ながら現在住んでいる小金井の自宅周辺などで見ることがほとんどない。
ところで、メジロについて。
最近、近所の庭や木々で、メジロをよく見ることがあります。小さくてとても可愛い。実をいうと、メジロを自然のなかで見た記憶は幼少のころから今まで殆どないんですね。子供の頃から鳥かごの中で観る鳥だと思っていた。(現在は、捕獲も飼育も法律で禁止されている。)周囲の人は、どこにでもいる普通の鳥だというのだが、僕の観察力の欠如なのか? 13年間暮らした茨城の自然の中でもの見たことはない。気になる鳥は、タカ、とか、トンビという大型の鳥ばかりでした。
1月下旬から2月過ぎ、この冬から春へ移り行く季節、野外での小さな出会いの楽しみは、茨城ではフキノトウでしたが、東京・小金井では、留鳥ではありますが梅の花に寄ってくるメジロが気になるようになりました。鶯色ということもあり、春を予感させます。・・・この文章を書いている今、庭先の木の枝にメジロがとんできました。
2017年1月27日 岩下賢治