ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

犬も歩けば棒にあたる

2013年10月25日 | 日記

《今回は絵はありません。ご容赦を》

 

 いろはがるたの冒頭は「犬も歩けば棒に当たる」である。私は子供の頃からずっとこの警喩の意味がわかりませんでした。本当はいまでもよくわからない。

 犬が歩くというのは、どういうことだろう。棒というのはなんだろうと、長いこと難問を抱えたような状態が続いてきた。辞書など引いても納得できる説明にあったことがありません。説明を加えるまでもない自明なことなのでしょうね。

 ところが、この歳(70歳)になって、あっ、そうか、そういうことなのか、と思い当たることを体験しました。

 具体的に述べると事情もあり、しかも長々となるので省きますが、ある所で、私が常々考えて来たことを申し述べたところ専門家のような方々から総否定されてしまいました。その場だけでなく、日を置き、次から次へとです。否定についてはある程度予想していましたが、凹みました。別の件です。人手がないものだから、進んで運営に関与し、よかれと思って進めたことが逆にミスにつながり、問題を大きくしてしまいました。善後策について相談するのですが、私の取扱いの誤りを随所に指摘する声が途切れません。助けてくれてありがたいのですが、余計な言葉が挿入されるのです。また、同じような件が続けて起きました。普通にしていれば、こんなことは起こらないのにと思うと気が滅入ります。そして気が付いたのです。

 犬も歩けば棒に当たるというのはこういうことなのか、と。

 本来は「油断して」という背景があるのでしょうが、普通に活動していても、活動する過程で、きっと障害物に出会いますよ、ということでしょう。

 なんだそんなこと、気がつかなかったのか。そんなに順風満帆な生活を送ってきたのかと、半畳がはいりそうですが、でも通常、トラブルが連続的に起こることはありません。ですから、実感が伴わなかったということです。もう少しで10月が終わりますが、本当に最悪の月でした。

 たあいのない警喩が実感できたことで、自己慰安するしかありません。下手な絵を描く気がしません。

【彬】

 

 

 

 

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茨城のリンゴ園

2013年10月19日 | 日記

 暑い夏も過ぎ、秋となった。

 この9~10月の、私の住む茨城の情景を、詩的、いや私的に表現すると「夏は、暑さを背負い海に帰っていった。秋が涼しさを連れて山から戻ってきた。吹く風が、田や野山が実り始めたことを伝えている……。」 黄金色になびく、稲穂の波。ぽっくり顔を出す栗の実。柿も色づいてきた。アケビも大きくなり、手を伸ばしたくなる。

 そしてリンゴ。私の住む茨城でも、リンゴ栽培が行われている。

 常陸大宮市はリンゴ栽培の南限だそうだ。会社のすぐ近くに、観光リンゴ園がある。リンゴの実が木になっている風景は、私を子どもの頃読んだ懐かしい異国の物語の世界に誘う。リンゴは西洋の童話によく登場する。魔女に憎まれたお姫様は、毒リンゴを食べさせられ長い眠りに落ちる。また病弱な王子様はリンゴを食べて元気をとりもどす。……記憶はさだかではないがそんなのがあった。

 先日、久しぶりにりんご園でのんびり過ごした。リンゴの木は、上部を剪定していくので、枝を下方に向かい伸ばしていく。老木は魔女が手を何本も伸ばしているように見える。向こうに見える西洋風のリンゴ園の建物には、お姫様が住んでいそうだ、などと、私の想像力は勝手に童話の世界を巡る。

 ……秋の日の美しい幻想である。

  絵は会社近くのリンゴ園、御前山観光リンゴ園。    10月12日 岩下賢治

 

 

 

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日本のハチドリか?

2013年10月03日 | 日記

 秋になって、嘴を伸ばして、花の周りを飛び回る昆虫を、1度ならず見た。

 さては、ハチドリか。日本にはハチドリはいないはずだが、といぶかって検索してみた。

 残念ながらハチドリではなく、スズメガの一種の、ホウジャク(漢字で蜂雀と書くそうです)という昆虫であることが分かった。胴体は薄き緑色に茶が混じったようなきれいな色をしている。尾のほうは黒。羽を無数に羽ばたいてホバリングする姿は、蛾や蝶というより蜂のような動きをする。蛾の一種とはとうてい思えないのである。

 この歳になるまで、こんな昆虫を見たことがなかった。身の回りには見落としているものがまだたくさんあるのだろう。【彬】

 

 

 

 

 

 

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