そろそろ僕の入っている絵画愛好会の展示会があり、何点か自分の作品を展示しなければならない。最近は絵を描いていない。何かを描かなければならない。不思議なことに、いいアイデアが浮かばない。以前は、スケッチブックをもって歩いていれば絵心を誘うものにすぐ出会えたのだが。今は無い。少々悩むところ。
話は飛ぶが、
絵とか小説とか音楽とかを作りそれで生業としている人がうらやましいと思っていた。自分の意図するものを作り、世に提供し喜んでもらいお金をもらえる。だが、そういう仕事にも、締め切りというものあり、良い作品ができずに苦闘している姿はよく聞くところ。芸術のような好きなことをやっていても、仕事である以上制約はあるだろう。作品が売れるためには、売れるものを作らなければならない。自分で好きなものだけやっていればいいわけではないでしょう。(勿論、例外はあるだろうが。)
一般の人の仕事、例えば会社員のそれ。かれらは大いなる制約のもとで仕事をしている。制約とは、主に品質と納期。そして、今よりいっそうの創造性、コスト、品質、納期を求められていると思う。むしろ、最初の創造性が重要でしょう。つまり、感性が必要。人みな、芸術家でなければならない、なんてことになるのかな。
昔、流行った植木等の歌。「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ・・・。」これは高度成長時代のもとでの歌であり、今の、低成長時代には受け入れられない。厳しい状況の今日。それでも、人みな趣味のような息抜きが必要でしょうね。僕のような凡人も、そして小説家も画家のみなさんも。
僕が何を描いたらいいか悩んでいる?今、図書館で写真集を借り絵のネタをさがしています。自分でも贅沢なことだと思うのですが。
絵は、検討中に描いてみた桜のイメージ絵。展示作品ではありません。
2016年3月23日 岩下賢治