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2020年8月の読書 読む順番で変わるもの

2020年09月10日 08時31分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

何がどう、とことばで表現出来ないのだが。

長年、何度も繰り返し読んできた、『いつか猫になる日まで』と『グリーン・レクイエム』『緑幻想』。一冊になったことから初めて続けて読んだ、その読後感が新鮮で、いままでとは違う何かを確かに感じられて驚いた。作品を読む順番から来る違いって、これだけ繰り返し読んでいる作品たちでも起こることなんだ!と、新たなスイッチを手に入れられたのは嬉しい発見でした。

まだ2.3巻読んでないんだよな。いつ読めるかな〜


8月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:3004
ナイス数:506

あんじゅう (新人物ノベルス)あんじゅう (新人物ノベルス)感想
再読)表題でもある「暗獣」にこれまで強く引っ張られて他のお話にあまり目が行っていなかったんだな。今回ももちろんくろすけが愛らしくそして好きでも相容れないお互いの存在、孤独であっても独りではない、という物語はとても切なかったけれど、他の3編の人の業、欲、の恐ろしさに身が竦む。というか、かなり忘れていて我ながら情けない。ラストの偽坊主さんなんてこんなに強烈なのに忘れてたなんて。しかもそうでした。この後、盗賊騒ぎもあったではないか!やはりこの世で1番怖いのは人間、だよ。といつもの如く納得して次に進む。
読了日:08月31日 著者:宮部 みゆき
おそろし (新人物ノベルス)おそろし (新人物ノベルス)感想
再読)第一部完結で振り返り。基本のき。当たり前なんだけれど、おちかと松太郎。要するにここが1番の根っこなんだと再確認。私はどうしても丸千の両親や兄、そして良助も好きになれず、そして三島屋の人々の言動や行動に頷き学び、納得してしまう。何度読んでもそこは変わらないのは融通のなさ、か。 家守の彼との因縁。変わり百物語はここから始まってそしておちかを強くしていく。何度読んでも前のめりで寝不足必須も変わらない。さあ次へ!
読了日:08月26日 著者:宮部 みゆき
いらいら ばいばい (3歳からの感情マネジメント絵本)いらいら ばいばい (3歳からの感情マネジメント絵本)感想
つむぱぱさんのインスタで知って手にする。アンガーマネジメント、コントロール?は言葉は知っていて気にもなっていたけれど、この一冊でなるほど!と私自身も心掛ける事とわかる。絵本はとてもわかりやすく優しいつむぱぱリズムで描かれていて子どもにも読みやすいかな、と。そして監修された専門家の方の最後に纏められた一文は大人が読んで目からウロコ。ああ、おこるってそういうことか!と。子ども時代に知っていたかったな、と思います。娘に渡す一冊。だけど手元に置きたいな(笑)
読了日:08月24日 著者:つむぱぱ
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)感想
しみじみ…本当によかったと感涙幸せに浸った後に登場する、すっかり忘れていた「彼」の登場にに背筋に冷たい汗が流れる。でも言祝ぎを貰えた、そう考えていいんですね?第1話からかなり本格的に怖いお話で、第3話のお話ではついに悪夢を見ちゃうハメに。でも、第二話には切なく哀しいけれども心がふんわりあたたかくもなり、そして後半。おちかさんが決意し覚悟を決めた成り行きは、とても不安になりながらも本当によかったと思いました。彼女が幸せになって欲しい、は読者の私の願いでもあったから。第一期完結。始めから読み直さねば!ですね。
読了日:08月23日 著者:宮部 みゆき
ずかん・じどうしゃ (幼児絵本シリーズ)ずかん・じどうしゃ (幼児絵本シリーズ)感想
だーさんが極ちびくんが来た時のためにと買ってきた(笑)形がきちんと本物に近く描かれてる、図鑑のような絵本。男の子って本当に車というか乗り物が好きなんですね。極ちびくんは喜んでくれるかな?(昨日帰ったばっかりだから今度はいつ会えるかわかんないんですけどー!)
読了日:08月16日 著者:山本 忠敬
営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)営繕かるかや怪異譚 (角川文庫)感想
図書館本にて既読、再読)単行本で借りて読み、手元に置きたくて文庫発売を待った一冊。怖いんです。小野不由美さん、だし。怖いんだけれどあったかいんです。泣ける、のです。「家」に纏わる怪異。けれどその全てを否定というか祓うのではなく、そこを受け止め引き受けつつ共に生きる、そんな選択肢も提示される物語。こういう形もあるのだと改めて感じいる、そんな一冊。あくまでも営繕屋である尾端の読み解きかたが好きで、そしてその周りの隈田さん、堂原、秦、各氏がまたよい。続編も読みたいが文庫化まで待っているいま、です。
読了日:08月16日 著者:小野 不由美
新井素子SF&ファンタジーコレクション1 いつか猫になる日まで グリーン・レクイエム新井素子SF&ファンタジーコレクション1 いつか猫になる日まで グリーン・レクイエム感想
絶猫からのいつ猫。で、手にしたのはこの本。となると。はい。グリーン・レクイエムも緑幻想も続いて読むことになり、更にそれぞれのあとがき全集とこの本のあとがきと、日下さんのコレクション…。がっつり読んだ!!って感じ。今回のいつ猫は何だか苦しくて困った。なぜだろう。この作品は読むたびに受ける感覚が変わる。それも、極端に。そこから続けてグリーン・レクイエム2作品、は初体験。そしてこちらは逆にとても染み込んでくるものが今までと違う深さで驚いた。いつ猫で何かスイッチが入ってそのまま読んだら何かが変わった、そんな感じ?
読了日:08月10日 著者:新井 素子
絶対猫から動かない絶対猫から動かない感想
帯の一言。「新井素子を好きでいて、よかった。」結局これに尽きるのかも。50代の「いつ猫」だから「絶猫」なんだという素子さんの言葉に頷きながら、それぞれの背負う背景には息が詰まるし反発もしたし涙もする。と、同時に。20代の新米先生ややんちゃな看護師の姿を微笑ましく見つめ、叱咤激励してしまう。そんな風に読みながら、その後ろに今までの素子さんの作品群が見え隠れ。こんな事は初めてなのだがなんて言えばいい?今までの作品群のあれこれを思い浮かべつつ、でもきちんと絶猫の世界を進む。そして三春ちゃん。彼女(よね?)には→
読了日:08月04日 著者:新井 素子

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