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2021年3月の読書

2021年04月27日 08時25分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

3月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2071
ナイス数:298

上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)上流階級 富久丸百貨店外商部 (小学館文庫)感想
再読)最新刊に至るまでの始まりの一歩。振り返って感じるのは、なんて新鮮なのだろう、ということ。外商という仕事をなかなか掴みきれず迷い悩みながらお客様に翻弄され様々なことに戦いを挑む姿に、新たな風を吹き込む大変さを思う。そして。弥栄子さまと葉鳥さんの姿に感無量でもある。回るメリーゴーランド。作られたものはいつかは止まるけれど思いの中では、心の中ではずっと動いているんですよね。姿勢を正して心地よい刺激ももらいつつ読了。
読了日:03月30日 著者:高殿 円
上流階級 富久丸百貨店外商部 (3) (小学館文庫 た 35-3)上流階級 富久丸百貨店外商部 (3) (小学館文庫 た 35-3)感想
作者さんが執筆始めました告知されていた時から首を長くして待っていたシリーズ3作目。全くご縁のない世界を垣間見させてもらい、いつも何かしら教えられエネルギーを貰う。相変わらず百貨店の外商部で日々猛烈に忙しく飛び回る静緒。こんなことまで!?という案件をひとつひとつこなして行きながら、今回は自身のこの先の姿を模索するものでもあった。人と人との関係性。家族であってもひとりとひとり。他人であっても繋がる形はさまざま。桝家の思いと望みも含めて、教えられること、考えさせられることが多い。そして、清家弥栄子様の別れまで→
読了日:03月22日 著者:高殿 円
夢みる葦笛 (光文社文庫)夢みる葦笛 (光文社文庫)感想
短編集。そしてその全てが骨太で読み応え十分で圧倒されるSFの世界。隣にある日常から、未来、宇宙空間、パラレルワールド(?)まで、その全てに上田流の味や色がある。久しぶりに上田さんの作品を手にしたけれど、読むのにエネルギーがいる、とても怖くて恐ろしくて厭わしく、でも目を離せない魅力的な世界だった。疲れた。でもまた読みたい。正直、一回読んだだけでは受け取りきれないものが沢山ある。「リリエンタールの末裔」も是非とも読まねばならぬ、です。
読了日:03月18日 著者:上田 早夕里
ここは私たちのいない場所 (新潮文庫)ここは私たちのいない場所 (新潮文庫)感想
読友さんの感想に惹かれて。日頃踏み入れない世界。淡々と描かれる中に死と生と、子どもを持つことと持たないことと。受け取れないものと理解できるものと。解説まで読んで、ふわふわとしていた何か、が降りてきてくれてわかる部分があった。
読了日:03月08日 著者:白石 一文
祈りのカルテ (角川文庫)祈りのカルテ (角川文庫)感想
研修医の諏訪野先生が自分の進む道を決めるまでのお話。2年間の研修を経てその先を決めるということは、医師としての一生の道を決めること。そうなのか。それぞれの科で探偵顔負けの情報収集とひらめきを見せ、患者が抱えるものを解き明かす。知念さんらしい切り口の、読みやすく素直に楽しい一冊でした。諏訪野先生の選んだ道。しっかりと歩んでいかれますように。
読了日:03月05日 著者:知念 実希人
新井素子SF&ファンタジーコレクション2 扉を開けて 二分割幽霊綺譚新井素子SF&ファンタジーコレクション2 扉を開けて 二分割幽霊綺譚感想
第13あかねマンションのお話が2つ。「扉を開けて」「二分割幽霊綺譚」に単行本未収録の「斉木杳の憂鬱」が加えられ初めて読めて嬉しい。そっか杳ちゃんはそっちにいったのかちょっと残念ネコと杳ちゃんペアを望んでた、と、遠い昔を思い出してしまうwそして「二分割〜」は本当に久しぶりで、あれ?こんなに文字通り面白い爆笑できるお話だったっけ?と多少戸惑いながら物凄く楽しんだ。もちろんケラケラ笑って済むお話ではなくずっしり重いものを含んでいますが。2作品にそれぞれのあとがき、資料てんこ盛りで本当に読み応え十分!満足と→
読了日:03月02日 著者:新井 素子