10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2029
ナイス数:470
丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫)の感想
30周年再読)シリーズの中で視点をガラリと変えて描かれた一冊。それぞれ毎回本当に心に響く。の中で今回は柳国の一章。表に見える重いテーマに毎回目がいっていたけれど、更に何か。王の意思が汲めない(見えない)ことがとても気になって。死なない命というものに人(元は人であった人たち?)の心が折れていく一つの形?別の場所で延王と奏の次男坊さんが会話していたのを思い出しつつ、その壊れていく何かが怖いなと思う。1人では支えられない国というもの。重い。雁、慶のお話の微かな光と確実な希望に救われつつ。(涙は必須)
読了日:10月28日 著者:小野 不由美
東の海神(わだつみ) 西の滄海 十二国記 3 (新潮文庫)の感想
30周年再読)十二国記は読む順番でまた違う視点を与えられる。図南の翼から続けてここに来ると、とにかく更夜の心内が気になる。ここから400年。その間に延は妖魔も国の一員に認めてはくれた。でも彼は今、その国には居ない。この間の心の移ろいはいつも気になるのだけど、今回は。あのね。おおきいの、は、つまり400年は寿命はなかったってこと、なのね?居ないもの、ね?図南には?なんて、細かい細かい本当に細かいところがまたまた気になりあれこれ想いを馳せるのです。国が欲しいか。守るべき民のない国のなにが王だ。毎回彼らの言葉→
読了日:10月18日 著者:小野 不由美
図南の翼 (となんのつばさ) 十二国記 6 (新潮文庫)の感想
30周年再読)読み終わってしまった。だんだん左の紙の厚さが薄くなっていくにつれて(いやだ〜読み終わりたくない〜)という心の声がどんどん大きくなり……。力一杯のわくわくに心躍り、エネルギーを貰い、読み終えて今思う。恭国のこの後。登極してからの彼女の戦いを知りたい、と。そこから更に時が経っても変わらぬあの気性だけれど、だからこそ、戦う彼女を読んでみたいなぁ。ほんと、読む度にどんどん欲深くなる困った思い。
読了日:10月15日 著者:小野 不由美
ゆっくり十まで (角川文庫)の感想
今の私にぴったりだった。心をすくいあげてもらった。それを目的に選んだのだけれど。ほっこりふんわり。ショートショートだから短いし、短い中にきっちりと物語があるし、もう最高にほっと、できた。文庫版あとがき。体重計と消化器と脚立。ここから生まれたお話バンザイ!いつか脚立のお話も読ませてくださいね(^^) 単行本で読んだ時もそうだったけれど、やはり私は偏愛が好きみたいです。
読了日:10月10日 著者:新井 素子
むかしむかしあるところに、死体がありました。 (双葉文庫)の感想
昔話をミステリーに、という発想が面白いかな、と手にしてみた。ら。想像以上にブラック。もっと軽いものかと勝手に思っていたので、どれも見事だとは思うのだけれど、読んでいるうちに辛くなって楽しむことが難しく気持ちが落ちてしまいました。読み切ったけれど、、私にはたぶん合わないのだな、と。まんが日本むかしばなしを、見たいなぁ。
読了日:10月05日 著者:青柳 碧人
久遠の檻 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫)の感想
今回の内容は。正直言って犯人に対しての嫌悪感が強すぎて参った。これは、ダメでしょ。人としてダメ、で、そしてとても恐ろしい。鷹央ちゃんや小鳥せんせ、そして遂に本格的に統括診断部で学び始めた鴻ノ池、更に桜井、成瀬両刑事の総出演なんだけど、たまんなくテーマは苦手でした。そんな中で垣間見えた鷹央ちゃんの変化。相手の気持ち、心を思いやって気遣う姿はとても救いであり、小鳥せんせ共々、ああ変わってきている。良かったなぁとほっとできる一幕でした。ラストに救いがあったことは本当によかった。
読了日:10月01日 著者:知念 実希人