あれま。最近にしては冊数よくいきました。ぶたぶたさんのおかげかな。
再読コースを突き進んだあとは、シリーズ物の新刊コースを進み、そして長く積んであった宮部みゆきさんの時代物へ。上巻は単純な驚きの連続で駆け抜けていて勿体ない気も。(←読み終えている今の感覚)
6月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3584
ナイス数:649
この世の春(上) (新潮文庫)の感想
始めはお家騒動のお話、と思い、読み進むうちにあちら側の世界が絡む方向なんだ、ほぉ〜、となり、それがガラリと変わる後半最後に驚く。上巻の章題はなんとも不穏なものばかりでありながら、でもそこに生きる一人一人が魅力的で惹きつけられる人たちばかりで堪らなく面白い。主役脇役変わりなくこの先が気になって止まらない。謎の大元はもうこれだけ?あっちは?こちらは?その裏側は一体どうなって何が見えてくるの?予想できない展開で完全に翻弄させている。中巻に急ぐ!!
読了日:06月28日 著者:宮部 みゆき
居酒屋ぼったくり (10) (アルファポリス文庫)の感想
一気読み。白滝と牛肉、並べて入れたらお肉が硬くなる、は誤解だったんですか!?←そこ?/笑。甘々カップルはようやく具体的に結婚に向かい話が進み、ぼったくりは2ヶ月の休業へ。この巻でゴールインかと思ったらまだでした。ぼったくりの建物を作った大工さんのお話にはじんわりと胸を打たれます。ラストの馨ちゃんの自転車騒動はひとりになる、ということを実感すると同時に寂しさを胸に秘める姉妹がとてもステキに思う。そいえば私も割下というものを知ったのは大人になってから。焼かないけれど母はお砂糖、お酒、お醤油だけのすき焼きです。
読了日:06月23日 著者:秋川滝美
居酒屋ぼったくり〈9〉 (アルファポリス文庫)の感想
初めの頃よりも美味しいお料理という存在感が薄くなってきてると感じる。その分、ぼったくり姉妹と訪れる人々の中に深く入っていく、ということか。「お助け栗きんとん」は切なかった。その前のお話からの流れも含めて。しっかり者のお兄ちゃんとお母さんの関係は我が身を振り返ってイタイ。そして甘々ラブストーリー方面はアキさんとリョウくんのお話のウメさんグッジョブ!です(笑)あっちもこっちも幸せ、ですね。
読了日:06月21日 著者:秋川 滝美
出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)の感想
なんだか、今までぶたぶたさんがやってきたお仕事の集大成というかそれを合わせたような感じだな、と思ったら。そーか。あとがきで理解。うんうん。ベビーシッターもハウスキーパーも。そしてお料理は間違いなく万国博覧会で何でもOK!嬉しくなってしまった。そして。誰かにねだって作ってもらう。誰かにきれいにしてもらう。そういう事。確かにもう永らくないなぁ。嬉しいだろうなぁ。とも気付いてしまった。今のこの現実と対しながら編み出された一冊。これはまさしくぶたぶたさんで、そして私の望むものでした。感謝!!
読了日:06月18日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたさん (光文社文庫)の感想
再読)山崎ぶたぶた。桜色のバレーボール大のぬいぐるみ。素敵な奥様とかわいい娘が2人。ショートショートともとれる作品が連なる一冊のラストのお話にハッとする。そうか。東日本大震災の年に発売されたものだったんだ。初読では気付かなかった。「僕を憶えてくれる人のことは、忘れません」僕は本当は、忘れられやすい存在だから。それは、みんなおなじ。。。キツいよ。直接ズシンと心に来る。祈りにもつながる言葉。でもあくまでもエンタメ。あの時も今も。1番欲しいエンターテインメント。短編集であることにも意味を感じる。考え過ぎてる?
読了日:06月17日 著者:矢崎 存美
キッチンぶたぶた (光文社文庫)の感想
再読)これは3回目。前回は「プリンのキゲン」の朗読会の話題から読んだんだな。ぶたぶたさんの洋食屋さんは定番のように思っていたけれど、意外にもここで初めて書かれたんですね。「初めてのお一人様」は何だかみらいへの希望が見えてとても好き。「鼻が臭い」はタイトルがあまりにも衝撃的で!「プリンのキゲン」そういえば朗読会は発音どうしたんだろう?「初めてのバイト」はぶたぶたさんの奥さまが会話に登場する貴重なお話?そういえば確実にお料理は美味しい描写なのに飯テロ本の印象がないのは不思議だな。他のテーマが気になるから、か。
読了日:06月16日 著者:矢崎 存美
再びのぶたぶた (光文社文庫)の感想
再読)なによりも「桜色七日」その先を知っている上で、その七日間を改めて描いてもらうと、信江さんの心情が身にしみて。優しく美しく、そしてとても哀しくもあるぶたぶたさん独特の世界が広がる。改めて胸を打たれた。「再開の夏」も「隣の女」もとっても楽しい。さらに「小さなストーカー」はなんかもうっ!!かわいいっ!!ってぶたぶたさんではなくて次女ちゃんが。なんだか健気だしでも子どもらしいし。抱きしめたくなりました(父親含めて…笑)
読了日:06月14日 著者:矢崎 存美
訪問者ぶたぶた (光文社文庫)の感想
再読)ぐるりっと一周回ってああ。東京で勤めていた頃の話もするのかな?なんて思ったり。それぞれのお話は独立していて、そして時間軸も違っているなかで、こっそりこんな仕掛けもある一冊になってたんだなぁ。楽しい。とにかくぶたぶたさんの世界にいるときはイライラも負の方向のドキドキも感じずにいられる。精神のメンテナンスに最適な世界。会いたいなぁ、ぶたぶたさん!
読了日:06月13日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)の感想
再読)会員制の喫茶店にいるぶたぶたさん。訪れる人たちはオーナーの謎かけも一因なのか、人に言えない秘密を持つ。秘密は抱え込む時間が長いほど本人を苦しめる。苦しく人生を狂わせてしまうような秘密から、青春の1ページのような秘密まで、ぶたぶたさんは知らないうちに受け止めて次に一歩進む手掛かりを授ける役回りになるんだな。この一冊は根底がかなり重い。重いけれど甘い。苦いけれどサクッと口当たりよくほどけていく。それぞれがそれぞれの場所で元気でいられるように。そしてぶたぶたさんも元気でいられるように。そんなことを思う。
読了日:06月11日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたのいる場所 (光文社文庫)の感想
再読)この頃のぶたぶたさんは再読していないんだな。覚えているけどうろ覚えで新鮮に世界に入り込める。ホテルのバトラーなぶたぶたさん。お客様はもちろんスタッフも公には「居ない人」として対応してるのがちょっと寂しい。が、通したテーマである舞台オセロー。ラストのお話ではそれまでの登場人物たちが出てくるのも楽しいし、そして何よりも。いま、観劇が出来ない状況の中でぶたぶた@イアーゴーの前振りから客席を舞台上の世界に引き込んでいく、引き込まれていくあの感覚を味わうことができて凄く嬉しかった。またあの感覚を味わえるのは→
読了日:06月09日 著者:矢崎 存美
ぶたぶたの食卓 (光文社文庫)の感想
再読)前回同様、ぶたぶたさんの「ぼくは変わらないままにしておく」が心にズシン、と響く。そして今回はラストのお話「最後の夏休み」これが衝撃だった。ああ、ここで山崎家のことが一度、こんなにはっきりと語られていたんだ。最新作のシェアハウスはそこに更に大人の視線が加わっているのだ、と確認し、一筋縄では行かない生き方を山崎家は家族ぐるみでしてきているのだな、と改めて考える。もっと読み込めば更に深く思うところがあると感じる、他のぶたぶたさんシリーズとは少しだけ違う感触を得ていま再読したことを良かったと思う。また読む。
読了日:06月07日 著者:矢崎 存美
461個の弁当は、親父と息子の男の約束。 (マガジンハウス文庫 わ 3-1)の感想
ぶわぁ〜〜っと一気読み。シングルファザーである作者と息子さんの男の約束、がステキだな、と思う。初期の失敗やどんどん腕の上がるおかず内容、詰め方は男の人ならではの凝り性も含めて楽しい。もう20年以上お弁当作ってる私には惰性マンネリ気分に耳にイタイこともあるな。刺激にはとてもなりました。そしてこれは主婦業初心者の娘に渡すのが一番だな、と。だんなさんにお弁当使ってるし。ところで曲げわっぱのお弁当箱。手入れが大変そうで手が出ないんですけどどうなんだろう?
読了日:06月02日 著者:渡辺俊美
黒猫の小夜曲 (光文社文庫)の感想
再読)クロがレオのように「人間」を理解して受け入れてていく様子。絡まり合う謎と残酷な現実。優しい気持ちとぞっとする事件と。このシリーズはなんだか面白い構図だな、と今回感じる。お互いを思いやる心。それが中心に揺るがずに座っているからか、残酷さに顔を背けつつもとても穏やかに読める。ラストの別れは初めから絶対のもので、けれどもこれからもきっとつながっていられる、と信じられるのも嬉しい。レオとの友情もこれからまた深まるかな。
読了日:06月01日 著者:知念 実希人
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