友人の感想に触発されて、久しぶりに『常野』の世界へ。改めて、この先を知りたい、と思う。黒い塔の先とか。書いてください恩田さん!(祈)3作目は月をまたいでしまった。
三島屋シリーズを読み返していたものだから、テレビの「未解決の女」がどんどん録画たまってしまった。のは、以前、おちかを波留さんでドラマ化された事があったからby NHK(笑)またやらないかな?珍しくお気に入り原作→ドラマで映像を好きになったんだったのだ。おちかの嫁入りは長く作品を追って来て何というか感慨深いものでした。
未解決の女season2、やっと見終わりましたの本日10月15日〜面白かった!(余談)
9月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2372
ナイス数:533
光の帝国 常野物語 (集英社文庫)の感想
再読)何度も読んでいるが、やはりこの一冊が好きだ。作者あとがきで語られている通りの総力戦。さまざまな形の力が、それぞれどこか穏やかな日常の中に語られる。その先は厳しかったり悲しみに沈んで辛すぎたり怒りに全身が震えるものだったりするのだけれど。「歴史の勉強」で春田記実子が語る言葉「いつも一定数いたのよ。あの人形たちは。別に特殊なものでもなんでもない…ひっそりと当たり前にいたの」が印象に残る。そして集まり始める彼らのお話が、とても、読みたいと、また、願う。いつか書いてくださるのかなぁ。
読了日:09月29日 著者:恩田 陸
蒲公英草紙 常野物語 (集英社文庫)の感想
再読)常野の物語に初めて触れた友人の感想に触発されて、また、ここに、来る。そして今までと同じようにまた、峰子の目を通した槙村の人々の世界にゆったりと浸り笑い穏やかに優しく時を過ごす。その、先の世界を、しばし忘れて。そこに静かに寄り添い通りすぎていく常野の春田家の彼らに思いを寄せ、はるか未来、にゅうせんちゅりぃにそれでもどこかに光はないのか、と苦味を感じながら。願いながら。→
読了日:09月21日 著者:恩田 陸
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続 (角川文庫)の感想
再読)シリーズ1作目から通して読んだら初読と印象が変わる。残念だ。おちかの婚礼自体は本当に嬉しく、瓢箪古堂さんも大好きだからそこはいいの。だけどね。聞き役が変わることが寂しい。最後の1章はその先がけで、やはり今までの空気とは違う物を感じて。兄弟での語りだということもあるが。決して富次郎を拒むわけではなく、おちかの後継として大歓迎しているし今後を楽しみにしている。だけどね。キッパリ離れてしまうのかな?あ、でも勘一さんと連れそうということはつまり不思議を共に背負うことでもあるよね?などと、うだうだ考えている。
読了日:09月17日 著者:宮部 みゆき
夏と言えばBBQ。そして……の感想
読友さんのレビューにひかれて来てみたら。こういう形での読み物初めて!あっという間に読み終えて、でもガッツリ強く印象づけられた。巧いっ!!隠し方、謎解き、なるほどぉ〜。楽しめた。
読了日:09月17日 著者:ヒデキング
三鬼 三島屋変調百物語四之続 (角川文庫)の感想
再読)次、を知った上で読んだ今回は、「おくらさま」はしみじみと感慨深い。1人が去り1人が加わり、お梅さんの言葉を受け取ったおちかの心がはっきりと動きだしたのはここだったのか。「迷いの旅籠」は私はとにかく苦手で恐ろしく、読む手が止まりそうになりながら何とか乗り越えた。ひだる神さんはくろすけに通じる可愛らしさと切なさがあり、とても好き。そして三鬼。過酷で厳しい「生きる」ということを改めて考える。単純に酷いもと言えず、目を背け見ないフリのなかで重なっていった思いが凝る姿。何と表現するか、言葉を見つけられない。
読了日:09月09日 著者:宮部 みゆき
泣き童子 三島屋変調百物語参之続 (角川文庫)の感想
再読)おちかが一歩ずつ強くしなやかに変わっていくのが感じられる一冊。表題の物語はとても恐ろしいと同時に、この童子が哀れでならない。また北の山の中の国の話もまた結局は人の思いが凝った形であるのかと思うとゾッとすると同時に、そこを分かった上で立ち向かう村人たちの心のありかに少し救われる。なんだろう。三途の川の彼方と此方を行き来るす彼も含めて、人が望むこと、願うこと、感じることが一つ何かを掛け違うとこんなお話になっていくのかな。こんな登場人物もいたんだっけ、と一読では覚えていない自分の頭にも苦笑しつつ次へ。
読了日:09月03日 著者:宮部 みゆき