なんて素敵にジャパネスク。
ひょんなことからすごく読みたくなって、でも手元には7.8巻しかなくて…。
衝動的に密林ポチっと…久々に大人買いしてしまったよ。。
表紙、挿絵がまるっと変わっちゃって、本文も手を入れられていてあとがきはすべて新しいもの。
そして時を経て全編読み返しても未だに楽しい物語っていうのは、作品的には見事ってことで、氷室冴子先生の力量に感服でもあるのだけれど、
同時に。。自分の中身的にはこれは喜んでいいのかちょっと…考え込むべきなのか?なんていうかちょっと悩む部分でもあるのですが、んでも。
楽しいものは楽しい。もちろん初読の頃とは違う感覚、感想も持ちながら、当時の感覚も思い起こしつつ読む。
から、ま、いっか(向上心ゼロ…
)
本ってだから面白いし私の中でとても大切なものなんだろうな、なんてことも思う。
そんな感覚。(もしくは言い訳
)
そして、大きく一歩動いた磐音さん。描き方は淡々としていたけれど私はこういう運び方、好みです。
どっしりとした感のある坂崎磐音さん。ここまで長い時間を過ごしてきたなあ、と改めて思う。そして同時に…。
縁側でひなたぽっこ。子どものように無心に食事をする磐音さんを、、また取り戻してほしなあ、とも。
吉田秋生先生には唸らされ(こんなにそれぞれの人生をキチンと描きつつストーリーは全くブレない作品って他にあるだろうか?)
後半はとにかくそれぞれの一冊を読み終わると次をすぐに手にしたい久々の活字発作。
何もしなくてよいのならば、一日中本を読んでいたい。そういう衝動にかられながら7月が終わりました。
(そして8月の今現在もかなりそっち方向の気持ちのまんまでございます)
2014年7月の読書メーター読んだ本の数:20冊
読んだページ数:5365ページ
ナイス数:1331ナイス
真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫 (ポプラ文庫 日本文学)の
感想図書館)やっとやっと続きを手にして読み始め、期待通りとても面白かった。ここまでそれぞれの人の問題を並行して描いて最後は見事にそれぞれに決着をつけ、その上副題の「眠り姫」が見事に効いている。今回中心にあった希実の記憶。確か前巻からの謎でしたがそれがはっきりして、そのはっきりした謎がまた今回転がり込んできた問題もどこか重なっていて。巻を重ねるにつれてどんどん入り組みながらそれでいてとても読みやすい作品で。見事だなあと改めて思います。それにしても、「呪い」という考え方は悲しいなあ、と思いました。(続)
読了日:7月31日 著者:
大沼紀子闇の喇叭 (講談社文庫)の
感想時代背景や思想を描く場面には何度も息が詰まり挫折しそうになりながら、それでもやめられない強い魅力のある物語だった。探偵小説でも架空の、どこかにある日本の歴史小説でも通りそう。非常に生き難い国で戦う少女の物語?あ、とすると成長物語でもあるのか。あとがきで先生が書かれてるとおり、かな。私はとにかくこの先ソラがどんな生き方をしていくのか?その過程が知りたくてたまらない。ある意味とても苦手で、そして最大に魅力的なお話でした。今までにない有栖川作品と言っていいかな。初出が〈ミステリーYA!〉というのも驚きました。
読了日:7月29日 著者:
有栖川有栖ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ (メディアワークス文庫)の
感想今回はまた複数の本に纏わる謎解き。そして裏には智恵子さんがいる。今まで実は私は栞子さんと大輔くんの恋バナがこの作品に必要だろうか?と思ってきた。何となく「本」一本に集中したい時にどうもね、と。けれどここまで描かれてくると、やはりこれもまた大事な柱の1本なのだな、と初めて納得し、そして謎解きも十二分に楽しむことができた。あとがきにも楽しませて頂き、今回ほど次の1冊が楽しみなこともなかったな、とも。夢中で本を読み考え望む。満足、満足~♪6巻を心待ちにしつつ。
読了日:7月26日 著者:
三上延猫弁と指輪物語 (講談社文庫)の
感想毎回この人物は一体なんだ?!と思う人が一人は居るのだけれど、気が付くとその人もどこかあったかい人物なのだと納得させられてしまう。今回は小松。人は一面だけでは図れない、と。ふたつの指輪、二匹の猫。そして黄色いヘビ。その周りにいる人々。最後にはみんながホッとできる場所や納得できる未来を見つけ、いつもながらこの物語はどこにも悪い人、物事がないなぁ、と思う。かなりミステリーよりファンタジーに近いかもな。しかし、肝心要のお二人はこの先も前途多難ですね(笑)
読了日:7月24日 著者:
大山淳子ぶたぶたの本屋さん (光文社文庫)の
感想これまでのぶたぶたさんとどこか雰囲気がちがうな、と思いながら読む。そう。今回はぶたぶたさん、ほとんどお料理していないのだ!作ってくれたのは竹の子尽くしのお料理くらい?後は軽く飲み物のみ。デザートがないー!あーん物足りないー!という個人の欲望は置いておいて…。ブックカフェとラジオの2本立てのこの一冊が面白くない訳がない!今回は家族みんなでカフェを切り盛りしてるのね。そこも嬉く読みながら、ぶたぶたさん、見守る立場ね、と思う。「優しい嘘」が中でも好きでした。紹介された本、手にとってみたいな。
読了日:7月23日 著者:
矢崎存美弓張ノ月-居眠り磐音江戸双紙(46) (双葉文庫)の
感想坂崎磐音にとって大きな区切りとなる時を描く巻、といっていいでしょうか。家基様の時に次、というかそこからの流れに一つの決着と決意をもたらす時。今回は久しぶりに随分と骨太な物語運びで息を詰めながらじっくりと、でも立ち止まることを許されないような何かから急かされているような、そんな感覚で読みました。磐音さんがある決着をつけたことから周りの人々のその先も動き出す。若い人たちの希望を読むのは嬉しいことです。その明るさとそれから未来人のズルさで気付く某大名のちょっとな、という所と。でも今一番気になるのは弥助さん(続く
読了日:7月22日 著者:
佐伯泰英海街diary(うみまちダイアリー)6 四月になれば彼女は (フラワーコミックス)の
感想人の生き死にを丁寧に柔らかく描く。そこに見え隠れするモロモロまでをも。中学生のその先への不安から少し大人(?)の恋心、遺産問題までをこんなに自然に一気に読まさせる物語ってあるかなあ?それぞれがその年代の等身大で精一杯その時を生きている風景。どの章もなぜか涙ぐみながら読む自分がいた。親戚の写真が増えてよかったなあ、とか、ああ風太の想いもわかるなあ、とか、そして店長さんの迷いは何だろう?とか。あ、信金2人組ももちろん気になるんだけど、ね。すずのこの先が今後の柱でしょうか。次巻を首を長くして待ちます。
読了日:7月21日 著者:
吉田秋生なんて素敵にジャパネスク 〈8〉 炎上編 (コバルト文庫)の
感想再読)「あなたは見事な姫だった」同時に見事な作者だった、と。あとがきを読んで強く思います。それが過去形で書かなくてはならないことがとても悲しい。氷室冴子先生がもし今もまだご健在だったならば、きっと第二、第三の瑠璃姫や高彬、由良姫やあき姫、鷹男、藤宮、大皇の宮…生き生きとした平安京の人々を描いてくださったのだろうな。本編もここでお終いは当時とても残念だったけれど。物語と関係ない感想になってしまったかな。
読了日:7月19日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク 〈7〉 逆襲編 (コバルト文庫)の
感想再読)内容には関係ないんですが、今回一気に購入した本の帯はすべて少女小説市場NO1のヒット作ってあおり文句なんです。だからここでそれぞれの巻の帯を見られるのは嬉しいな。「このままじゃ、終われない!!」この巻はまさしくそんなお話。三途の川から戻ってきた瑠璃姫に煌姫と守弥が加わって精一杯の逆襲はけれど、、帥の宮をただの悪役にはしないんですよねぇ。。。世界がきっちりとできていて平安京のパロディと言いつつ土台となる基礎知識をきっちり分かっているからこその壊し方と進め方。だからこの物語は時間をおいても楽しめます。
読了日:7月17日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈6〉後宮編 (コバルト文庫)の
感想再読)これで旧版を含めて物語を一周しました。そっかそっか。そういう流れか~と理解しつつやっぱり女性の破壊力が凄すぎるなあ、、と(笑)高彬、、大丈夫か!?(いや大丈夫じゃないっ!)大皇の宮のさばさばした性格と雰囲気はこの先の瑠璃姫を見るみたいだなとも。さて最大のピンチの場面でこの巻は終了。これではここで止められません。新装版もあと2冊。ちゃんと読もう!
読了日:7月17日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈5〉陰謀編 (コバルト文庫)の
感想再読)うん。やっぱりこうして瑠璃姫が半端ない行動力で動き回り始めると物語が一気に色をつけて華やぐなあ。それにしてもどっちを向いても極端な性格の方々。昔はまともだと思って読んでいた高彬にしても、かなりカタブツ方面にずれてるし守弥はもうとにかく高彬さえご機嫌麗しければ等の本人を騙すこともOKだったりするし、今回読んでいたらふと。瑠璃姫一番まともか!?と恐ろしい感覚に陥りそうになりました(笑)さあ加速して6巻に進みます。そして新作あとがき。今回は非常に興味深く読みました。手をいれる意味。なるほど。
読了日:7月14日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈4〉不倫編 (コバルト文庫)の
感想再読)基本的には帥の宮とは何者だ!?な1冊、かな?あ、でも高彬の瑠璃姫への想いの1冊でもあるか。乱入はすっかり忘れてたんで驚くと同時に、キタキタ!これがジャパネスクだよ~とワクワクしたりも・・・(w)初めて高彬が瑠璃を黙らせました。なんだかんだ言っても彼は出世頭の公達だものね。瑠璃姫、煌姫、小萩、守弥の4人で小萩の局で悪巧み・・・じゃなくて今後の打ち合わせをしてる場面が一番好き。
読了日:7月13日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈3〉人妻編 (コバルト文庫)の
感想再読)帥の宮編はここからだったんですね。正直・・・新妻さんな話題が中心のこの一冊はちょっとペースダウン。つくづく私って・・・瑠璃姫が悪巧み(え?)しているのが好きだったんだな~なんて思う。。新作あとがきにまたびっくり。氷室先生ってやっぱりどこか瑠璃姫・・・なんですね~(笑)
読了日:7月13日 著者:
氷室冴子続ジャパネスク・アンコール! ―新装版― なんて素敵にジャパネスク シリーズ(4) (なんて素敵にジャパネスク シリーズ) (コバルト文庫)の
感想再読)紆余曲折を経てついに都に帰る決心をした瑠璃姫はでもやっぱりただでは帰還せず、そこに弟融の騒動が加わって高彬をひどく悩ませる1編。続く小萩の日記の形での瑠璃姫に仕えるきっかけとなった物語。そしてとってもとっても長い道のりだった瑠璃姫と高彬のゴールインまでの物語。3編それぞれにキャラクターの性格が表れていて面白い。夏姫という存在をすっかり忘れてましたからラストのお話はちょっと新鮮でした。鷹男も相変わらずだし。。この先も簡単にはいかない暗示は既にあり?いつか内大臣家は高彬の胃に穴をあけそうだ…(爆)
読了日:7月10日 著者:
氷室冴子ジャパネスク・アンコール! (コバルト文庫)の
感想再読)高彬が吉野に籠る瑠璃姫のために都に起こった怪しい噂の正体を見極める話と高彬の側近、守弥が登場する物語。それぞれが語り手となって物語は進む。いやー笑った…(え?)特に守弥。こんな登場だったのね、ってことと煌姫ってそういう謂れの姫だったのかーってことと…。あ、いやいや。しかしこれがなぜ番外編なのだろう。完全に本編のつづきとして物語は位置するよね。相変わらずのテンポの良さでさくさくと楽しく読めました。守弥の話の最後はじ~ん。としました
読了日:7月10日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈2〉 (コバルト文庫)の
感想ん十年ぶりの再読)結婚しない!と叫んでいた理由である吉野の君の物語。瑠璃姫の無茶ぶりは変わらずに健在なのだがラスト。吉野の里の美しい雪景色の中にいる彼女の姿とその心内の想いがとても切なく涙を誘われる。同時にその描写が雪と氷の襲とよばれる衣装を思い浮かばせて…。一瞬その場を実際に見ているように景色が浮かぶ。高彬がまたいいのだ。単純なラブコメではないから惹かれるのだな、と思う。
読了日:7月8日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)の
感想残念ながら某密林さんで大人買い(再購入…)してしまったので素子さんの帯ではなかった・・・。けれど。とにかく懐かしい。時間が一気に戻ってこれこれこれっっと笑いながら読んで元気をもらえる感覚。なんだろうなあ。恋愛ものは昔からとても苦手だったんだけれどこれはあっという間にハマった。平安時代なのと瑠璃姫のあまりの性格(!?)と高彬の我慢強さと。。とにかくポンポン進むテンポでしょうか。すでに2巻も大分進んでおります。
読了日:7月8日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈8 炎上編〉 (コバルト文庫)の
感想10年以上ぶりの再読)怒涛の一冊っ!最初から最後まで「えええ???」の連続で。。すっかり忘れてるからラストの展開が一番びっくりで…どうにも読む手を止められない。それにしても平安の姫君たちの元気の良さよ!(実際はどうであれ)この物語はちゃんと平安時代なのに現代っ子でハチャメチャなんだけどちゃんと時代物で。。不思議な作品なのです。昔、夢中になった理由を今でも分かる。これで終わり。。が残念。そして。あとがきを読んでまた、、氷室冴子先生がもういらっしゃらないことをおもって切なくなりました。
読了日:7月3日 著者:
氷室冴子なんて素敵にジャパネスク〈7 逆襲編〉 (コバルト文庫)の
感想10年以上ぶりの再読)って。。ことで。えーっと。帥の宮って誰だっけー?瑠璃姫なんで殺されかけてるのぉ???状態…な私。それでも読み進むに従って人と人の関係やなんやかやは思い出し、しっかり楽しめちゃうんだから。平安京の物語を力いっぱい楽しんだ昔。そんな頃も思い出しつつ非常に楽しく読みました。今の私にぴったりだった!そして一気に8巻へ!(2冊だけだけどセットで手元にあってよかったー)
読了日:7月3日 著者:
氷室冴子こいわすれ (文春文庫)の
感想再読)シリーズを通して読み返してみると…。いま、哀しみが強くて辛すぎる。なぜこうなるのかなぁ。なぜ。答えはないけれど麻之助とお寿ず夫婦がとても似合いだと思っただけに、あまりなことに生きることの空しさまで感じる。いないことを頭でわかりつつ、そのつらさを封印してしまったことも含めむごい…とも。最新刊では救いがありますか?もひとつ。前巻でも感じたけど、「別れ」の描き方があっさりしすぎでそこが特に引っかかりました。源兵衛さん、お寿ず。どちらもそれぞれの家になくてはならない大切な人たち、なのに哀しすぎます。
読了日:7月1日 著者:
畠中恵読書メーター