かなりバラエティに富んだ1ヶ月になったかな。
2章まで読んで完全に気持ちが折れて読めなくなった1冊が隠れております。
あれはもう。。おそらく読めないだろうなあ…。時代小説作家が選ぶ時代小説短編集の、本。
気持ち悪くなっちゃって…(伝奇小説だって読めるのに何故だろう。文字を追うのが辛すぎた)
児童書の括りに入る「つづきの図書館」は大人に是非読んでもらいたい1冊。
図書館の続き、ではなくつづきの図書館なんです。
すごくすごく、心に響く物語。
そしてこれは、私の生涯の友である一冊「霧の向こうの不思議な町」の作者柏葉幸子氏の物語です。
大好きだ~!(このあとは当然霧の谷に出かけてきました♪)
2012年11月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3598ページ
ナイス数:738ナイス
つづきの図書館の
感想
活字での痛みは活字で治す。そうして手にするこの物語はやっぱり大正解の処方薬。私の中で何もかもが一旦溶けて流れて組み直されて暖かく戻ってきたみたいだ。前回は図書館本。今回は自分の本。ええ。買ったんです。初読のあとどうしても手元にほしくて。再読2回目の今回、このつづきを知りたい絵本の中の人々は同時に現実の世界での生々しい日常に上手に溶け込んで上手に人々を治していくんだなあ、と思う。空想の世界が現実と合わさって本当のことになる。(続)読了日:11月29日 著者:
柏葉 幸子蜩ノ記の
感想
図書館)武士の本分。そこを曲げずに生きる、生き抜くということはこれほどまでに不器用なものなのか。そしてそれはどの時代でもどうしても不器用に生きるしかないのか。別の作品とも重ね合わせてどうしようもなく切なくその生き様を見守る。主君に仕えること。その主君をなくすこと。それでもなお、死に場所を求めて生きること。ただ訥々と生き抜くこと。曲がらないその頑なさに辛くなりながらもその生き様を見事と思う自分もいる。辛く切なくそしてとても静かな物語。静謐という言葉が似合うように感じる。読了日:11月25日 著者:
葉室 麟和菓子のアン (光文社文庫)の
感想
続きを読みたいっ!!読み終えた途端にそう叫んでしまった。この面白さは何事だ!?若い頃(いや、あはは)茶道をかじった私は和菓子大好き人間ででもこんな様々な物語が一つ一つのお菓子の中に流れていることは全然知らず、ただ季節を感じるのがお菓子で、、なんて頃もあったという程度の理解力。だから。一つ一つのエピソードとお菓子のうんちく、どれもこれもがおいしくて楽しくて嬉しくて、そしてちょっぴり哀しくて切なくて。おそるべし坂木司!日常の中に起こる「謎解き」が随分自然で加えてそこに人々の生きている姿を描き出して。。(続)読了日:11月20日 著者:
坂木 司ツナグ (新潮文庫)の
感想
初作家さん)最終章があってくれてよかった。そこで救われたわけではないのだけれどあるとないとで私のこの作品への気持ちは変わったと思う。生者と死者をツナグ役目。そしてツナグ者とツナグ者とを繋ぐ役目。二つのことを人生のなかで背負う。印象が残るのは「親友の心得」「待ち人の心得」そして肩の力が少し抜けたのが「使者の心得」余談だが、しばし病院通いをしていた関係で、おばあちゃんと孫の風景がなぜか通った病院に重なって苦笑した。。読了日:11月17日 著者:
辻村 深月春霞ノ乱-居眠り磐音江戸双紙(40) (双葉文庫)の
感想
若干警戒しつつ読み始めた今回。気づいたらワクワクしておりました(笑)豊後関前の揉め事自体はまたですか?なんですけれど、、今回とっても面白いんですよ。誰もがそれぞれにそれぞれの役割をしっかり果たすっ!性格も何もかも網羅しつつ全員集合のような?楽しめた一冊になりました(嬉)問題は予想以上の大問題でこれをどう関前藩と磐音さん&江戸の仲間たちが解決していくのか、次巻が待ち遠しいです。読了日:11月15日 著者:
佐伯 泰英ねらわれた学園 (講談社文庫)の
感想
ただひたすらに懐かしい。そして描写等が時代を感じさせるとはいえ、そのテーマは確実に現代に重なるものがある。父親のラストの言葉は、逃げではなく昔、もしかしたら同じような経験をしている、とも取れないか?なんて細かいところで妄想拡大させて楽しんだり、根本のテーマに今を重ねて背筋が寒くなったり。これぞSF!という楽しさと隠れた問題定義で以前よりも楽しんだ。他の作品も読んでみたい・・・かも。読了日:11月13日 著者:
眉村 卓くますけと一緒に (中公文庫)の
感想
怖い。この作品はどんなに時を経ても背筋が寒くなるお話だった。それでも止まらずに読ませられてしまうのは、この作家さんが初めてだった訳で(児童書を除く)やはり出会えてよかった新井素子、と思うのです。あれ?作品の感想ない?いや、ぬいさんブログ、発信スタートしたら告知よろしくです!(ってどうやって素子さん告知を知ることができるのだろう~~!!/笑)くますけ、どうかいまも「良い」ぬいさんでいてくれますように。読了日:11月12日 著者:
新井 素子あなたにここにいて欲しい (ハルキ文庫)の
感想
時を経て再度読んだこの物語は、当時とても苦手で読み直すことのできなかった1冊。ところが今回は。。真美の気持ちも祥子の心も。母と子の関係を素子流にSFするとこうなるのかな?と浅いところでは感じつつ深いところでかなり心に突き刺さる部分もあり、、やはり得意なお話ではないのだがわかる。そういう世界だった。時を経て手に取る意味。というものを実感。読了日:11月11日 著者:
新井 素子おたんこナース (2) (小学館文庫)の
感想
走る彼女について行きたいような、とっても怖いような(笑)。命の現場での何気ない出来事から考えさせられること、涙…なこと。色々な事をサラリと、でも丁寧に描かれていて読み心地がとてもよいのです。読了日:11月5日 著者:
佐々木 倫子,小林 光恵おたんこナース (1) (小学館文庫)の
感想
昔友人から借りて読んだときも笑いながら読んだ。今回読んだときもやっぱり笑いながら読んでいる。でもなんだか。昔と違うのは現実が重なってくるところ。やぁねぇ(・・・)とか思いつつ、でもやっぱりおなかのそこから笑える本。読了日:11月5日 著者:
佐々木 倫子,小林 光恵華胥の幽夢 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)の
感想
再読)それぞれの章にそれぞれに思いを馳せる。それにしても「華胥」采麒の失道の姿の酷くまた辛いこと。失道とはこういうことなのか、となんだか改めて残酷に思う。飄風の王の意味を考えて最後は戴国に思いを馳せてしまった。「帰山」でも、破天荒な二人の姿の裏に「国を背負うもの」の重さを見る。他の章もそれぞれの国のそれぞれの王の背負うもの、責任を感じつつ読了。読了日:11月4日 著者:
小野 不由美読書メーター