サイン本は書店さんの買い取りだと聞いたのはいつだっけ?
その後、思いがけず近所の書店で目にした知念さんの新刊サイン本。
普段は文庫になるまで待つところを勢いで購入して暫く積んであって、、自粛期間で外では読む機会ないな、と開いたら。初版ではなく第9刷!!!
人気作家さんって凄いな。高速サインはSNSで拝見してたけど、まさかこんなに刷を重ねてもサイン本作られるのですね。
5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2505
ナイス数:724
優しい死神の飼い方 (光文社文庫)の感想
再読)今回はラストの文章が心に残る。「『死』を意識せず、ただ漫然と与えられた時間を消費し続けてきた者達…」死神と名乗り人間の激しい未練を断ち切るために犬として降りてきたレオ。1人ずつの未練を解決しながら大きな一つの事件も解決し、魂を天に送る。今回の再読は今この世界の状況が重なって、最後の一文がいつもよりも実感を伴って身にしみた。いま、死、は、思いのほか、身近にある。年齢に関わらず。だから、だろう。だからこそのレオの言葉。が、日頃意識せずに生きるのも、人、だよな。支離滅裂。優しい気持ちは変わらず持つ。
読了日:05月25日 著者:知念 実希人
ムゲンのi(下)の感想
上巻で感じた居心地の悪さや違和感が下巻に更に加速していく。登場人物たちの主人公からの目線、会話内容、イロイロなんだかんだがズレていき、ん?と気がついた所から畳み掛けるように謎解きからラストに突入。一気に駆け上がって光の中へ。現実の酷い事件と夢の中のそれと。解決策はなかなかファンタジーで美しく、そこを受け入れるか否かで印象は変わるだろうなぁ。そうか、これはレオくんの世界と共通するんだ、と気付いたのは後半になってからでした。胸の中にほっこりとあたたかさの広がるラスト。私は結構受け容れられた。
読了日:05月21日 著者:知念 実希人
ムゲンのi(上)の感想
「イレス」「ユタ」「ククル」いつもの知念先生ワールドと思って読み始め、予想外の展開になって、その進行にかなり戸惑う。医療ミステリーというよりも力一杯ファンタジーワールドな展開?なんだこれ?第一章はそんなこんなで戸惑いだらけだったのだが、その終盤から、あれ?現実の事件が過去も現在も共に絡みだして。なんだか初めて読むミステリーの形?第二章は進み方に馴染んで一気に読んだ。残酷でもあり背筋が寒くなるけれど何となくこの先が見えてきた?引っかかることが多すぎる。気になる。すぐに下巻へ!
読了日:05月19日 著者:知念 実希人
浪漫ティック・雪 水樹和佳子ベスト自選傑作集 (ビームコミックス)の感想
今はお花屋さんであることを偶然SNSで知ったのはいつだったっけ。水樹和佳せんせらしいなぁ、と恐れ多くも思ったんだけど、この一冊はそんな訳で先生のつぶやきで知りました。それから積んで何年(^^;)「樹魔」「伝説」一番惹きつけられるのはコミックス版も大切に持っているこの上記2作品。辛いんだなぁ。切ないんだなぁ。確実に、涙。そして表題作含め初読の作品は、そういえば私は水樹せんせのストレートなラブストーリーって読んだ記憶があまりないな、でも好きだけじゃない何か、自然の中に描かれる世界がとても好きだな、でした→
読了日:05月16日 著者:水樹 和佳子
100億人のヨリコさん (光文社文庫)の感想
なんて言ったらいいのかなぁ。初めはホラー?スプラッタ!?選本間違えた!?と半泣き。が、進むにつれてゲテモノ混乱混沌破茶滅茶支離滅裂スッタモンダの果てに悟り大団円、、です、か?単純にいうと、、よく、わかんない…世界でした。今の現実での状況に全く似てないし違うんだけれど一瞬重なるような気分になる事もあってうーむ。よくわかんないです。
読了日:05月14日 著者:似鳥 鶏
不穏な眠り (文春文庫)の感想
今回は短編4つ。であることにまずはほっとする。始めは簡単な依頼のはずが、気付けば病院のベッドと警察署に身を置く安定の(!?)パターン。あ、そうじゃない時は本屋さん店長の私事に振り回されるのもまたすっかりお約束。今回はその店長さん絡みのものも。すっきりしない、どんより気分、悲しい、痛い、理不尽…。更にまた一つ、ご縁が切れる。この切れてしまうのも辛い。何だけれども面白くもある。なんというかシリーズを全て一気に読み通すのは、私にはなかなかハードでありました。それでも読んだ。葉村晶。この探偵さんの魅力は魔力ですね
読了日:05月07日 著者:若竹 七海
錆びた滑車 (文春文庫)の感想
タイトルの意味に気がついた時、それまでの諸々の不幸に覆いかぶさるように哀しくなった。葉村晶の周りは本人も含めてなんでこんなに辛い境遇が重なるんだ?加えて狂気。読み進めつつ途中何度もやりきれなくなり、晶のたまに聞こえて来る心の声にクスリっと笑わせられる以外は今回あまりほっと出来るキャラクターも見当たらず、息が詰まり苦しかった。なんだか縁というものも悉く切れていくんだなぁ。キツい、です。事務所に転がり込んでこの先。知りたいような知りたくないような複雑な気持ち。
読了日:05月03日 著者:若竹 七海
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