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2021年11月の読書

2021年12月27日 20時56分00秒 | ★★★毎月の読書まとめ

マゴくんに贈った絵本「うごきません」

これがなかなか味のある楽しい1冊なのです。


11月の読書メーター
読んだ本の数:8
読んだページ数:1909
ナイス数:475

あなたのための時空のはざま (ハルキ文庫 や 10-13)あなたのための時空のはざま (ハルキ文庫 や 10-13)感想
不思議なタイトルだな、と思いながらページを開く。時空のはざま。当事者だけがわかる数字の羅列。日にちと場所。ネットの海の中にあるその場所に気付いた人が、それぞれに対峙する過去の一時が未来を変える。読みながら頭の隅で自分にはそんな時あるかな?と考えていた。ぼんやり生きてきた私では一生かけて忘れられない瞬間や場所はないけど、なんとなく引っかかる思いが留まる時空(とき)はある気がした。過去と出会ったそれぞれの人のその後の温かい涙、やるせない心。気持ちを揺さぶられながら一気に読み終える。時空。時と空間の不思議。
読了日:11月22日 著者:矢崎 存美
華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)華胥の幽夢 (かしょのゆめ) 十二国記 7 (新潮文庫)感想
30周年再読)今回は「乗月」目当て。祥瓊のその後を、ということで。青将軍の月渓とかわす言葉の数々の中に、王へのそれぞれの感覚と重さを見て、この世界の有り様の複雑さを知る。「あなたの父上のものを盗む」何とか踏みとどまって欲しいと思うけど、自然の摂理には抗えない怖さ(芳の麒麟はどうなって…)戴国の幼い麒麟のひとときの優しい記憶、慶と雁の間を行き来する青い鳥が繋ぐお話、そして長寿な二つの国の抱える問題とそれに対処する姿、そこで長く生きる2人の思い。短編の中にもたくさんの世界を見て。小野主上。抜けられませぬ
読了日:11月20日 著者:小野 不由美
パパ、お月さまとって! (偕成社・ボードブック)パパ、お月さまとって! (偕成社・ボードブック)感想
マゴくんに)先日、サラメシで絵本の製本業の会社のお仕事を拝見し、この絵本の飛び出す部分は全て手折りしていることを知りました。言わずと知れたロングセラーの作品。普通の絵本も持っていますが孫くんにはまだ紙をめくるのがちょっと難しい。のでボード版を彼専用に。でも結局はお膝に乗って読んでもらって楽しんでました。久しぶりに読むとこんなに仕掛けがあったのか、とこちらも楽しみますね。
読了日:11月14日 著者:エリック カール
うごきません。うごきません。感想
マゴくんに)本屋さんで娘が一目惚れ。で、私も一目惚れ(笑)本当に動かないハシビロコウ。その周りをいろんな動物たちがびっくりする姿で行き交って、でも、動かない。絵柄も表情豊かで楽しい一冊。動かない彼(彼女?)が動く瞬間のインパクトも抜群です。
読了日:11月14日 著者:大塚 健太
風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (下) 十二国記 4 (新潮文庫)感想
30周年再読)人と人が出会い絡み合い繋がっていくこの怒涛の流れ。息継ぎの間がないほどの勢いの先にある、慶国主上の姿。「終章」での陽子の姿を見たいがためにひたすら突き進むように読んでいる気がする。諸官を前にきっぱりと言い切る姿の爽快感。頭を上げ前を見て、これから慶の国の新たな歴史が始まる。その最初の一歩を見る。まだ道は長く険しい。けれどもこの女王らば。そう信じられるのが嬉しい。気持ちの良い終わり方。
読了日:11月12日 著者:小野 不由美
風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)風の万里 黎明の空 (上) 十二国記 4 (新潮文庫)感想
30周年再読)陽子が。鈴が。祥瓊が。それぞれの世界、それぞれの立場、それぞれの心によって動き出す。今までで一番落ち着いて冷静に読んでいるけど、陽子の始めのもどかしさや苦しさ、自らへの評価に心がイタイ。そこから自分の力で踏み出せる彼女にこれまでの経験とそして強さを見るのだけど。他の2人も様々な出会いが凝り固まった考えをほぐしていく過程が好きだ。そして…だけど。。清秀。大切な命がたくさん。沢山散っていく…
読了日:11月10日 著者:小野 不由美
月の影 影の海 (下) 十二国記 1 (新潮文庫)月の影 影の海 (下) 十二国記 1 (新潮文庫)感想
30周年再読)下巻はいつでも一気読み。陽子が王としての覚悟を決めていく過程がいつも深い。自分の負の部分を見つめる事。忘れない事。その上で人々の上に立つ事。上に立つことは背負う事。さまざまな数知れない痛みと哀しみを背負って慶東国が始まる。気難しい麒麟と2人。本当にお似合いだな(は、先を知るものの勝手な目線)
読了日:11月05日 著者:小野 不由美
月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)月の影 影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)感想
30周年再読)結局ここにも手を出してしまった。蒼猿の言葉が刺さる。どんどん過酷に追い詰められながら、それでも生きること、帰ることを手放さず頑なに進む陽子の姿に本来持っていたのであろう強さを見てなんだか安心する。それにしても巧王の酷い事。ここはどんなに読む回数が増えても嫌悪感だなぁ。
読了日:11月03日 著者:小野 不由美