共産党という名前のバリバリの資本主義政党による一党独裁政治、
外資依存・輸出志向の経済成長、
農村を犠牲にした都市の工業化などの現状は、
かつての韓国、台湾、インドネシア等を彷彿させる。
問題は、中国が【ラテン・アメリカ化】を避けられるか、どうかだ。
同じ外資依存の開発独裁でも、
中南米では自国の企業、産業が育たず、海外へ資本が逃避した。
中国国内を走る自動車の九割は、外資プランドとされる。
韓国や台湾のように技術力のある自前産業を育成することが、
今後も《奇跡の成長》を続けるためのカギとなる。
それでも、開発独裁は、いずれ行き詰まる。
「民主主義の値段は、2000ドル(約22万円)」という説がある。
開発途上国が発展し、一人当たりの国民所得が2000ドルを超えると、
民主化運動が起こり、独裁政権が倒れるケースが多いという。
現在の中国の一人当たりの国民所得は、1000ドル強だが、
上海や北京などの沿海部の都会は、既に4000ドルから6000ドルに
達したとみられる。
特権階級の汚職・腐敗や
拡大する貧富の差への国民の怒りが高まれば、
政治的な混乱がまぬかれない。
人民元の切り上げは、中国がまた一つ先進国のルールを
受け入れたことを示している。
日々変わりゆく中国経済から、益々目が離せなくなった。
以上が新聞記事の全文です。
☆私のコメント☆
私は、素人なりに中国の政治・経済に注目している。
一党独裁で、多民族、山間部、内陸部、沿海部と差異がある中で、
果たして順調に経済大国の道を歩めるか、という事です。
政治・軍事・経済的にいえば、中国はアジアの覇権を目指し、
その傘下に日本、韓国そして当然として台湾を置くのが、
中国の国家戦略の理想像と見ています。
この国家戦略は、日本よりむしろアメリカが国益損失しますので、
アメリカがどのような総合施策で対抗するか、興味はつきません。
その前に、中国自身が国内の諸問題が立ち塞がっていますので、
どのような荒業で解決するのか、遠くから見詰めたいと思っています。