夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

新緑の中、花を愛(め)でてきた4月に別れを告げ、そして5月は『花菖蒲』かしら、と微笑み・・。

2013-05-01 10:30:05 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の68歳の身であり.
今朝ぼんやりとカレンダーを眺め、『卯月』の4月のカレンダーにさよならすると、
新たな『皐月』の5月のカレンダーを見ながら、早くも5月かょ、と心の中で呟(つぶや)きながら、
月日が過ぎ去るのは実に早いなぁ、と実感を深めたりした。

私の住む世田谷区と狛江市に隣接した調布市の片隅の地域は、
染井吉野(ソメイヨシノ)の桜が4月の初旬に咲き始め、その後に山桜(ヤマザクラ)、
最後に4月下旬に八重桜(ヤエザクラ)が咲くのが、平年の慣(なわら)わしとなっていたが、
今年は3月下旬に染井吉野の桜が満開となった。
               
私は天上の気候の神々の采配に戸惑いながら、ときおり空を見上げたりして、
どうしてなのょ、と心の中で呟(つぶや)いたりし、
染井吉野、そして山桜の桜花に愛惜を重ねながら、愛(めで)てきた・・。
               

そして4月を迎え、春の明るい陽射しの光につつまれ中、
欅(ケヤキ)、モミジ、クヌギ、コナラなどの落葉樹は、芽吹き、萌黄色から黄緑色、やがて新緑色に染められ、
そして色合いを深めてきた。
               
或いは常緑樹は、新芽を伸ばしながら葉色は光沢を増し、眩(まばゆ)い色合いとなり、
私は見惚(みと)れて過ごしてきた。

こうした中で、散策したりすると花桃、八重桜、ハナミズキに心を寄せたり、
                  
                    
               

淡き紫色の藤(フジ)が首飾りのように咲き、この時節の情景を享受した。
そして近くに流れる野川の川辺に、黄色い花の菜の花、そして淡き紫色のハマダイコンの花が長く帯のように咲き、
私は幼年期は農家の児として育てられた愛惜感か、見つめてきたりした。
      
我が家の小庭は紫木蓮(シモクレン)、花梨(カリン)、ヤブツバキ、白玉椿、ツツジが咲く中で、
純白の小さな花の鈴蘭水仙(スズラン・スイセン)が咲き、
私はテラス、玄関の軒下などで見惚れてきた。

こうした4月の情景の中、 平素の買い物担当の私は、
2週間前の頃から、最寄りのスーパーで『柏餅(かしわもち)』を見かけたので、
つぶあん、こしあん、よもぎのつぶあん、みそあんなどを買い求めたりした。


5月を迎えた今、『皐月(さつき)』と明言とされているが、
現在の40日ばかり遅れた旧暦に相応しい言葉なので、幼年期に農家の児として育った私は、
『花菖蒲』の5月だ、と勝手に命名したりした。
               
私はこの季節を迎えると、何かと気になるのは、
菖蒲(あやめ)、花菖蒲(はなしょうぶ)、そして杜若(かきつばた)の花である・・。

私の幼年期には、生家の田んぼの外れに咲いていた花菖蒲を見て、
これこそ何よりも気品を秘めた高貴な花と思ったりしてきた。

しかしながら、20歳過ぎても、菖蒲、花菖蒲とよく間違えることがあった。

その後、秘かに菖蒲は乾燥地で育って、新芽が赤味を帯び、
花菖蒲は、やや水湿地に育ち、新芽が緑色と覚えたりした・・。
そして杜若は、水湿地に育ち、葉先が垂れている、と判断したりしている。

私の拙(つたな)い記憶によれば、
遠い昔、私が35歳の5月の下旬の頃、家内と明治神宮を散策している時、
小雨降る中の花菖蒲が最も深く心に残っている。

いつの日だったか忘れてしまったが、何かの本を読んでいた時、『花言葉』が掲載されていたので、
私は机の引き出しあるメモ帳代わりとなっているカレンダーに、
少しボケてきたので、書き込んだりしていた。
              
菖蒲(あやめ)は、『よき便り』
花菖蒲(はなしょうぶ)は、『優雅な心』
杜若(かきつばた)は、『幸運は必ず来る』

このように明記されていたので、齢ばかり重ねた私でも、更に恵みの多い日が訪れる月かしら、
と勝手に悦びながら解釈したりしている。

そしてこの時節は、躑躅(ツツジ)、皐月(サツキ)の花はもとより、
私は幼年期の頃から、何かと中年以上の女性の言葉使い、しぐさに憧憬されてきたので、
恥ずかしながら高嶺の花として、圧倒的な優美な花の鉄線(テッセン)、
そして華やかな牡丹(ボタン)の花や芍薬(シャクヤク)の花に重ね、
秘かに愛(め)でる時節の到来する、と私ははにかみながら微笑んだりしている。

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