夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

毎日心地よく暮らす人の脳は、危険な状態にある、 高齢者の私は学び、やがて心身百倍と微笑み・・。

2019-09-05 14:28:00 | ささやかな古稀からの思い

先程、ときおり愛読している公式サイトの【 プレジデント・オンライン 】を見ている中で、
『 毎日心地よく暮らす人の脳は危険な状態にある    
                                 そのままだと人生が詰んでしまう 』、
と題された見出しを見たりした。

私は東京の調布市に住む年金生活の74歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で築後40年が過ぎた古ぼけた一軒屋に住んでいる。

こうした中、もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
歩くことが何より健康体の源(みなもと)と思い、そして適度な熟睡する睡眠、或いは程ほどの食事が、
セカンドライフの私なりの健康体の三種の神器として思い、年金生活15年近く過ごしてきた。

そして私は9月下旬の誕生日を迎えると、後期高齢者入門の75歳となるが、
今回、《・・毎日心地よく暮らす人の脳は・・危険な状態にある・・》と読み、
私の年金生活は、殆どワンパターンの安楽な生活をしてきたので、
どうしてですか、と思いながら記事を精読してしまった。

            

この記事の原文は、脳科学者の第一人者の茂木健一郎さんが、
ど忘れをチャンスに変える思い出す力』(河出書房新社)を上梓されて、
プレジデントの編集部が一部を再編集した記事であり、
公式サイトの【 プレジデント・オンライン 】に2019年8月19日を配信され、無断であるが転載させて頂く。


 

《・・毎日心地よく暮らす人の脳は 危険な状態にある     そのままだと人生が詰んでしまう

「毎日、心地よく暮らすことが理想だ」という人がいる。
だが、脳科学者の茂木健一郎氏は「そうやってルーティンを繰り返し、決まった脳の回路ばかりを使っていると、
脳だけでなく人生も固まってしまう」と指摘する――。

            

☆長期記憶とIQの高さは関係ない

記憶には、「長期記憶」と「短期記憶」の二種類があります。

「長期記憶」は、海馬を使って形成される記憶で、
文字どおり、何カ月、何年という長い間、頭の中に保存されている記憶です。

「短期記憶」は、主に前頭葉が司るもので、数秒から数分というほんの短い間だけ、保存されている記憶です。

ここでみなさんに質問です。
いわゆる「頭のよさ(IQ)」と言われるものは、
長期記憶と短期記憶のどちらに関係していると思いますか。

こうたずねると、多くの人が前者、長期記憶と答えるのですが、そうではありません。

どれくらい多くの長期記憶を貯えられているかには、IQと関係していないことがわかっています。
確かに、IQが高い人は、頭の中にたくさんの知識を貯えていることがあります。
だからと言って、たくさんの知識があっても、IQが高くなるわけではないのです。


☆「思い出す」ができないと、記憶を使いこなせない

いわゆる「頭のよさ」に関係するのは、短期記憶だと言われています。
短期記憶とは、前頭葉という脳の司令室にある、スクリーンのようなところに、
今この瞬間にどれだけのことが同時に映し出されているか、だと考えることができます。

11桁の電話番号を聞いて、メモする間だけ覚えていて、
メモし終わったら、忘れてしまうというのがそれにあたります。

「頭のいい人」というのは、話をするとき、それまでの自分が話してきた内容を、
前頭葉のスクリーンに映し出して、はっきりと見渡すことができていて、
そのうえで次に何を言うかを決められるために、筋の通った面白い話になります。

前頭葉のスクリーンに、ほんの少ししか映し出されていなければ、
前の話と今の話のつながりが見えない、支離滅裂な話になってしまうことでしょう。

長期記憶として、側頭連合野を中心とする大脳皮質に
いくらたくさんの記憶を貯えることができていても、折に触れて前頭葉に引き出して、
現実世界に参照する訓練をしていないと、記憶という宝をうまく使いこなすことはできません。

「思い出す」つまり、記憶を引き出してきて現在の状況に照らして、編集するから、
その宝を活かすことができます。

思い出すことが、どうして大事かを、脳の仕組みから理解していただけたでしょうか。

             

☆「脳が危険な状態」かを5項目でチェック

自分が培った記憶を必要なときに、思い出せるかどうかをチェックするリストがあれば、
自分の脳の状態を判定できます。

それを判定する材料として、「こういう状態になっていたら、危ない」
というチェックリストを用意しました。
あなた自身、いくつか当てはまるものがあるでしょうか。

1.毎日つつがなく暮らしている感じがする

意外に思うかもしれませんが、心地よく暮らしている感じがするときは、
あなたは自分の人生を、自分で導いているとは言えません。

「最近、人生に力を入れる必要がなくなった。
スムーズにものごとが運ぶようになって、心地いいな。平和だな」という凪(なぎ)の状態は、
ルーティンを繰り返し、決まった脳の回路ばかりを使っていて、人生が固まってしまっているということです。


2.忙しすぎる

忙しくしていれば、いいのかというと、それも1と同じく危険です。
忙しいのは、仕事であれ、家庭であれ、忙しい原因となっている、単一の回路ばかりを使っていることが多いからです。


3.最近不安になったり、ドキドキしたりしたことがない

不安になったり、ドキドキしたりしたことがないということは、新しいものに挑戦していない、
新しい状況に遭遇していないということです。

これも一つの危険な兆候になります。
自分で自分の人生を導く、自分の欲求に従うのは、正解がないことですから、もともと不安に感じるものなのです。


4.他人の望みに「何でもいいよ」と言っている

「どこに行きたい?」、「何食べたい?」と聞かれて、
「何でもいい」「どこでもいい」と答えてしまっていたら、
これも、自分の脳の欲求に気づけなくなっている証拠です。

「こういうレストランがあるけれど、どう?」という提案に対して、
「別にいいよ」と吞み込むだけになっているなら、自分の欲求を抑えてしまっているか、
自分から望むことが、なくなってしまっているのかもしれません。


5.同じものごとを繰り返す

大好きな音楽、大好きな映画、大好きな本に繰り返し戻っていくのは、もちろんよいことです。
大抵「古典」と呼ばれる作品は、何度観ても聴いても、新しい発見があって、学びがあるものです。

ただ、そのようにすでに自分が好きだと、わかっているものの中だけで、生活を営むようになっているとしたら、
実は、好奇心を失ってしまっているか、
自分の欲望が見えなくなってしまっているのかもしれません。

             
これら5つのうち、当てはまるものが多ければ多いほど、
「思い出す」機能が弱っていると言えるかもしれません。

ではもしあなたの脳の思い出す機能が弱っているとしたら、どうすればいいのでしょうか。
その方法を次にお話ししていきます。


☆「何もしていないとき」に働く脳部位がある

思い出す方法には、実は、二種類あります。
無意識的にやる方法と、意識的にやる方法です。

前者は、デフォルト・モード・ネットワークの働き。
後者は、脳の司令塔である前頭葉が命令を出して、意識的に記憶を引っ張り出すようにすることです。

デフォルト・モード・ネットワークは、何かに集中しているときよりも、
何もしていないとき、リラックスしているときに、よく働く脳部位です
(海馬もこのネットワークの一部と考えることができます)。

多くの人は、脳は集中しているときに、よく働いていると思っているようですが、それは、間違いです。
何もやっていないときでないと、働かない脳部位があり、それがデフォルト・モード・ネットワークなのです。

             

☆ぼーっとすると「記憶の整理」が始まる

休んでいるときに、脳は勝手にさまざまなことを思い出して、体験と体験とを結びつけ、記憶の整理をします。
日中集中して仕事をしたり、たくさんの人に会ったりしているからこそ、
脳は体験の整理をする時間が必要になります。

何かに集中してばかりいたら、情報が入ってくるばかりで、脳が整理の時間を取ることができません。

ぼーっとしているのは「無駄」な時間にみえますが、大事な整理をしている時間なのです。
何もしないでいると、脳はようやく記憶を整理し始めます。

デフォルト・モード・ネットワークが一番働くのは、
眠っているときや、シャワーを浴びているとき、散歩をしているときなどです。

そうしたリラックスをしているときに、このネットワークが働いて、
記憶と記憶を結びつけたり整理したりすることで、いいアイデアが浮かぶとか、
ずっと忘れていたことを不意に思い出すことがあります。

1日の中で5分でも10分でも、ぼーっとする時間を持ちたいものです。

              

☆前頭葉に記憶を引き出すとメンテナンスができる

もう一つの意識的に思い出す記憶の整理術を説明しましょう。
はっきりと意識するということは、前頭葉に記憶が引き出されるということです。

前頭葉は脳の司令塔ですから、そこに記憶が引き出されることで、
「この記憶をどうしようか」、「どういう意味があったのか」と改めて
脳のさまざまな領域に問い合わせができるようになります。

現実世界にも照らし合わせて、広範な記憶のメンテナンスをしてくれます。

意識して思い出す仕組みは、前頭葉の短期記憶の回路に、主に側頭連合野から記憶を引き出すことです。
今の自分の前頭葉のスクリーンの中に、昔の記憶を映し出して、これからの役に立てることなのです。


☆「ど忘れ」こそが脳を鍛えるチャンス

意識的に思い出す場面とは、実は忘れてしまったときです。
「あれ、何だっけな?」とものの名前や誰かと会う約束などを、
ど忘れしてしまうことが誰にでもよくありますが、そのときは実は脳を鍛えるチャンスでもあります。

思い出そうとしても、思い出せないことはよくあって、そういう状態はイライラするので、
思い出そうとすること自体をやめてしまう人がいますが、とてももったいないことです。

思い出そうとするだけで効果があるので、実際には思い出せなくてもかまいません。
思い出そうとする癖をつけることは、記憶を整理する一連の回路を鍛えることになるので、
結果として物忘れを防止することになります。

また最高の脳のアンチエイジングです。

思い出すだけで脳が鍛えられる。これこそ、新しい脳の活用法です。・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。                           

            

私が年金生活の2004年(平成16年)の秋の当初から、我が家の平素の買物は、
私は自主的に買物専任者として宣言し、 家内から依頼された品を求めて、
独りで殆ど毎日、スーパー、専門店など歩いて行き、 買物メール老ボーイとなっている。

この後は、やはり自宅から3キロ以内の遊歩道、小公園などをひたすら歩き廻ったりして、
季節の移ろいを享受している。

私は亡き母の遺伝を純粋に受け継いだ為か、恥ずかしながら男の癖におしゃべりが好きで、
結婚した当初からでも、 何かと家内と談笑したり、
やがて年金生活の中でも ご近所の奥様、ご主人などと明るく微笑みながら談笑したりしている。

そして私は、遊歩道、公園などを散策していると、
見知らぬ男性、 女性グループの御方たちと、 話しかけられたり、或いは話しかけたりして、
立ち止まって談笑したりしている。


このような午前中の過ごし方を定例事項のように過ごしてきた・・。

例外として、家内のボディガード、お供そして荷物持ちで、3週間に一度ぐらい駅前で買物、
或いは年に3回ぐらい都心の新宿にある伊勢丹、小田急、京王などのデパートに買物、
そして庭の手入れ、国内旅行、懇親会、冠婚葬祭などで小用がない限り、定年後の丸14年を過ごしてきた。

こうした散策することは、
もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
いつの日にか認知症、或いは脳梗塞などの難病に遭遇したら、困窮するので、
ひたすら歩き、ときおり大股で歩いたり、或いは足早に歩くことが多くなっている。

                

そして
私は定年後に年金生活の始めた直後、独りで近所の遊歩道を散策したりすると、
こんなに自由に散歩できるなんて、許されても良いのかしら、
と定年直前までの多忙期を思い重ねたりし、戸惑いながら甘受したりした。

そして午後から夜の大半は、私は随筆、ノンフィクション、現代史、総合月刊雑誌などの読書、
ときおり20世紀の私の愛してやまい映画を自宅で鑑賞したり、 或いは音楽も聴いたりしている。 

そして年金生活は、サラリーマン航路は、何かと悪戦苦闘が多かった為か、
つたない半生を歩んだ私でも、予測した以上に安楽な生活を享受している。

このように定年後の60代は、年金生活に戸惑いながらも享受した10年となり、
70代は体力の衰えを実感しながらも、水平飛行した航空機のように年金生活を過ごし、
時折こうした甘味した私たち夫婦は、いつまで続くかしら、と思ったりして日々を過ごしている。

このように何かとワンパターンの年金生活を過ごしている私は、
今回の《・・毎日心地よく暮らす人の脳は 危険な状態にある ・・そのままだと人生が詰んでしまう・・・》、
ドキーンとしてしまった・・。

しかしながら拙(つた)ない人生航路を歩んでいる私は、
ひとつのことを思いだして微笑んだりしてしまった・・。

夜に寝て居る時は、現役サラリーマン時代だった時と違い、
悩みは激少している為か、 たとえ震度3ぐらいの地震でも、 目覚めることなく朝まで熟睡している。

やがて朝の7時少し前の頃に、ぼんやりと目覚めて、 うつらうつらとまどろみながら、
ぼんやりと昨日の出来事を思い浮かべたりした後、
本日は・・今週は・・と予定事項を思い馳せたりして、15分過ぎた頃に起床したりしている。


或いは定例事項のように散策をしたり、偶然にお逢い人と談笑をし、
そして読書をしているが、昨日と同じことはないので、 ワンパターンじゃないよなぁ・・
と思い重ねて、微苦笑したりしている。

               

しかしながら70歳を過ぎた頃から、恥ずかしながら物忘れがあったりしている。

今回、脳科学者の第一人者の茂木健一郎さんの《・・
「ど忘れ」こそが脳を鍛えるチャンス・・

思い出そうとするだけで効果があるので、実際には思い出せなくてもかまいません。
思い出そうとする癖をつけることは、記憶を整理する一連の回路を鍛えることになるので、
結果として物忘れを防止することになります。

思い出すだけで・・脳が鍛えられる・・》

このようなことを学び、つたない私でも、人生の晩秋期を迎えるにあたって、
勇気百倍、心身百倍・・と微笑んだりしている。

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