夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
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認知症予防に「ケトン体」活用食事術とは 「白米の大食」は短命リスク、77歳の私は学び、微苦笑して・・。

2022-01-05 17:07:49 | 喜寿の頃からの思い

先程、ときおり愛読している公式サイトの【 デイリー新潮 】を見ている中で、
『 認知症予防に「ケトン体」活用食事術とは
          「白米の大食」は短命リスクが

と題された見出しを見たりした。

誰にとっても「ひとごと」とはいえない深刻な病だが、
日々の食事内容を少し変えるだけで、魔の手から逃れられる可能性があるという。

東京工科大学の佐藤拓己教授が提唱する、「ケトン体」活用食事術とは。

認知症、特にアルツハイマー型認知症については、
「病態が進行し始めたら、薬で進行を少しだけゆっくりにするしかできない」、
「ほとんどあきらめるしかない」と思っている人が多いかもしれません。

果たして本当にそうでしょうか。

〈そう語るのは、東京工科大学教授で
『脳の寿命を延ばす「脳エネルギー」革命』(光文社新書)の著者、佐藤拓己氏である。
佐藤氏の主な研究対象は、脳と体の「抗老化」、すなわちアンチエイジングだ。〉

多くの研究者は、認知症が脳の海馬にあるニューロン(錐体細胞)のエネルギー不足から
始まると考えています。

ニューロン(錐体細胞)とは、見たものや聞いたものを伝達したり、
記憶したりする重要な役割を担っている神経細胞のことです。

ではなぜ海馬のニューロン(錐体細胞)が、エネルギー不足になるのでしょうか?


☆人体でも特にエネルギーを必要とするニューロン

手始めに、インスリンの作用から見ていきましょう。


インスリンは、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)を下げるホルモンです。
体細胞は、ブドウ糖の取り込み口として、GLUT4というタンパク質を持っています。

このタンパク質には、インスリンがある時だけ、
ブドウ糖の取り込み口をオープンにする(開く)という機能があります。

インスリンが、体細胞に到達して受容体に結合すると、GLUT4が開口し、
細胞へのブドウ糖の取り込み量が増加します。

そのため、体内のインスリン濃度が上がると、血中のブドウ糖が減少、
つまり血糖値が急速に低下する、ということが起こるのです。

このインスリンとGLUT4の間のどこかで、
情報が正常に伝わらなくなることなどが原因で発症するのが、2型糖尿病です。

ただ、実際には、脳以外の体細胞では、少しくらいブドウ糖の取り込みがゆっくりになったところで、
すぐには重大な問題を引き起こしません。

ところが脳において、特に海馬のニューロン(錐体細胞)では、全く違うのです。
なぜなら、必要になるエネルギー量が、ケタ違いに大きいからです。

ちなみに、ヒトが消費するエネルギーのうち、脳だけで約23%を占めています。
その脳の中でも、ニューロン(錐体細胞)は特にエネルギーが必要なのです。


☆エネルギー基質であるケトン体

ニューロン(錐体細胞)へのブドウ糖の取り込みに、
支障をきたすと当然、問題が起こります。

具体的には、短期記憶に支障が出ます。
例えば、「今日の朝、何を食べましたか?」と聞かれて答えられない、といった症状です。

よく、認知症になると、昔のことは覚えているのに、
「今日何をしていたか」が思い出せなかったりします。
これは短期記憶をつかさどる海馬の機能が弱まっているからなのです。

では、その危機から抜け出す方法を探ってみましょう。
エネルギー不足に陥ったニューロン(錐体細胞)では、
以下のようなことが起こっていると考えられます。

(1)ニューロン(錐体細胞)は、まだ死んだり傷ついたりしていない

(2)記憶のデータが来るのを、待っている状態

(3)インスリンとGLUT4の情報伝達がうまくいかなくなったため、
   ブドウ糖が取り込めなくなり、エネルギー不足になっている

(4)ブドウ糖の取り込みは、インスリンに依存するので、
   ブドウ糖濃度を上げても、あまり効果がない

(5)ブドウ糖以外のエネルギー基質があれば、
   ニューロン(錐体細胞)の機能が復活する可能性が高いと考えられる

そこで、“もう一つのエネルギー基質”であるケトン体の出番、というわけです。
重要なのは、問題が「ニューロン(錐体細胞)のエネルギー不足」に留まっているうちに
手を打つことです。

認知症の約7割を占めるアルツハイマー型認知症では、
アミロイドβというタンパク質が、ニューロン(錐体細胞)に沈着して
変性を進行させるという「アミロイド仮説」が知られています。

「アミロイドβの沈着」と「エネルギー基質の不足」は、互いに病の進行を助長するので、
この二つが重なった場合には、負のスパイラルに陥りやすい可能性があります。




☆脳を「ハイブリッド」で稼働させるために

ケトン体は、ブドウ糖と同様の自然なエネルギー源です。

例えば、ヒトの妊娠後期の胎児は、70%のエネルギーを脳の形成につぎ込んでいます。
その半分以上がケトン体、残りがブドウ糖によるものです。

ケトン体は、全てのヒトが母親の胎内にいる時からたっぷりと体内に蓄え、
成長する間も、成人してからもずっと、量の多少はあれど、
自らの体内で、作り続けているものなのです。

私が言いたいのは、体内のケトン体濃度を少しだけ上げて、
脳を稼働させることで、脳のエネルギー不足を解消しよう、ということです。

ブドウ糖だけで動いている状態を「ガソリン車」に例えるなら、
ケトン体も用いるのは「ハイブリッド車」のようなものです。

では、脳を「ハイブリッド」で稼働させるためには、どうすればいいのか? 
答えは簡単です。

糖質過剰な食生活を是正するだけでいいのです。
白米がおいしいからと2杯も3杯も食べていたのを1杯にして、
その分おかずを増やしてみてください。

欲を言えば、食事と食事の間隔を無理のない範囲で空け、
日々の中に多少、空腹の時間を作るのがいいと思います。

3食とも、しっかりと主食を食べ、間食も摂る。
こうした食生活をしている人の体内のケトン体の濃度は、0・1ミリモル程度でしょう。
私はケトン体の濃度を0・2~0・5ミリモルにすることをおすすめしています。

その数値にもっていくにはどうしたらいいか。
それは、緩やかな糖質制限をイメージすると分かりやすいかもしれません。

例えば、朝は、無塩バターを溶かしたバターコーヒー。
昼は、ゆで卵にバナナ。
夜は、茶碗1杯のごはんと、肉や野菜など多めのおかずを食べる。

軽い運動を行うことも、「ハイブリッド」にしていくためにはおすすめです。


☆白米の大食をしない

前述したメアリー・T・ニューポート医師は、
ココナッツ油などに含まれるMCT(中鎖脂肪酸)を摂取することによって
アルツハイマーが改善した、という研究結果を発表しています。

患者さんに1日に約30グラムのココナッツ油を摂取させたところ、
時計の絵が正確に描けなかった人が、2週間で描けるようになったというのです。

しかし、恐らく日本人が毎日30グラムのココナッツ油を摂るのは
消化の関係で難しく、下痢になってしまうでしょう。

摂取するにしても、小さじ1杯程度を飲むか、
サラダに少しかける程度から始めるべきかと思います。

長寿村の人の食事、穀物と野菜中心の食生活も参考になると思います。
約50年も前に東北大学名誉教授の近藤正二氏が書かれた『日本の長寿村・短命村』という本を
ご存じの方もいると思います。

アンチエイジングに関する本で、これを超えるものはない、と断言できます。
その中で、近藤氏は長寿の秘訣について三つの要素を挙げています。

それは、「白米の大食をしない」、「動物性たんぱく質を大食しない」、
「野菜・海藻・大豆を少しずつ食べる」というものです。

このような食生活では、体内のケトン体濃度は、わずかしか増加しません。
ただ、ケトン体濃度はこれで十分なのです。

結局のところ健康長寿の秘訣は、
ケトン体を排除するとか、ケトン体を5ミリモルまで大幅に増加させる、
といったことではないのでしょう。

無理をせずに継続でき、肉食ばかり、菜食ばかりに偏らず、
自分の好きなものを取り入れた食生活を実践するところから始めるのが
いいのだと思います。・・》

 
今回、東京工科大学教授の佐藤拓己(さとう・たくみ)さんより、
・・
認知症が脳の海馬にあるニューロン(錐体細胞)のエネルギー不足から始まる・・。

ニューロン(錐体細胞)とは、見たものや聞いたものを伝達したり、
記憶したりする重要な役割を担っている神経細胞のことです・・

こうしたことなどを専門的な解説を含めて、多々
教示されたりした・・。

恥ずかしながら77歳の私としては、
《・・約50年も前に東北大学名誉教授の近藤正二氏が
書かれた『日本の長寿村・短命村』という本を
ご存じの方もいると思います。

アンチエイジングに関する本で、これを超えるものはない、と断言できます。
その中で、近藤氏は長寿の秘訣について三つの要素を挙げています。

それは、「白米の大食をしない」、
「動物性たんぱく質を大食しない」、
「野菜・海藻・大豆を少しずつ食べる」というものです。

このような食生活では、体内のケトン体濃度は、わずかしか増加しません。
ただ、ケトン体濃度はこれで十分なのです。

結局のところ健康長寿の秘訣は、
ケトン体を排除するとか、ケトン体を5ミリモルまで大幅に増加させる、
といったことではないのでしょう。



無理をせずに継続でき、肉食ばかり、菜食ばかりに偏らず、
自分の好きなものを取り入れた食生活を実践するところから始めるのが
いいのだと思います。・・》

こうしたことを遅ればせながら学び、何とか実行できることが多い、
と微苦笑したりしている。
コメント
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