《・・余貴美子(よ・きみこ)/1956年生まれ。神奈川県出身。
1986年「東京壱組」を経て、映画、ドラマへと活躍の場を広げる。
2008年「おくりびと」、2009年「ディア・ドクター」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を2年連続で受賞。
2019年に紫綬褒章を受章。
近年の舞台主演作に2007年「錦繍」、2015年「三人姉妹」がある。
出演映画「ノイズ」が2022年1月28日公開。
1986年「東京壱組」を経て、映画、ドラマへと活躍の場を広げる俳優・余貴美子さん。
革ジャンに光沢のパンツが似合い、65歳とは思えないほどの若々しさ。
その秘訣は?
現在65歳の余さんは、年齢を重ねていくことも、“老い”ではなく“変化”と捉えている。
「人間、年をとれば、変わっていくことは、当然のことでしょう?
シワが増えるのだって、しょうがないですよね。
私が昔から心がけているのは、“心のリフトアップ”です。
なるべく、いろんなことに興味を持って、学習して、一つでも多くのことを知っていく。
知らないことを知ることが、元気になることにつながるんです。
それに、私たち俳優は、自分よりずっと年上の人も、年下の人も演じなければならない分、
エイジングをデザインする仕事でもあると思っています」
余さん流“心のリフトアップ”に貢献しているのが、毎日の津軽三味線と能の稽古だそう。
「日本の古典芸能が好きですね。
たくさんの学びがありますし、何より、やっていて楽しいんです」
どんなに忙しくても、毎朝必ず、それぞれ30分の稽古は欠かさない。
「能と仕舞のお稽古は、自宅の地下に、ちょっとした稽古場があるので、
そこで毎日大声で練習しています。
お稽古にも通っていて、そこでは勉強することもたくさん。
謡本には、訳のわからない日本語がたくさん並んでいて、まず、その字が読めない(笑)。
でも、知らなかったことが、だんだん知識として身についてくると、
心が元気になっていくのがわかるんです」
三味線に興味を持ったのも、芝居の役がきっかけだった。
「一時期は、沖縄の三線にハマりまして、今は津軽三味線(笑)。
人前で披露できるようなものではないのですが、
楽器は、演奏するだけで、シンプルに楽しいのでお勧めです。
お能も、何百年も続いている芸能だからこそ、
身体の使い方に『なるほど!』と膝を打つような理屈があって。
面(おもて)をかけているから、体幹をまっすぐにしないと足を運べない。
まっすぐに歩く練習をするだけで、体幹が鍛えられる。
能楽師には長生きしている方が多いので、
私もそれにあやかって長生きしたいなと思っています(笑)」 (略)
(筆者・菊地陽子、構成・長沢明)・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
少しだけ視聴し、素敵な女性・・と感じたりした。
今回、《・・年齢を重ねていくことも、“老い”ではなく“変化”と捉えている。
「人間、年をとれば、変わっていくことは、当然のことでしょう? (略)
私が昔から心がけているのは、“心のリフトアップ”です。
なるべく、いろんなことに興味を持って、学習して、一つでも多くのことを知っていく。
知らないことを知ることが、元気になることにつながるんです。・・ 》
こうしたプラス思考で、多岐な学びを実践されている余 貴美子さんに、
年金生活の私でも、瞬時に共感を深めたりした。
私は
こうした中で、たとえば書物で近現代史を学び、
勝者から描かれた歴史・・百円玉でも表、裏もあり、秘められた敗者・・
実態を光と影を思考する時もある。
複眼の視線で世の中を洞察しないと、だめだょ、
ともうひとりの私が呟(つぶや)いたりする時もあるので、
ひとつの歴史の出来事でも、時間を要しながらも夢想したりしている。