♪秋の夕日に照る山紅葉~♪ 『夢屋国王』は、突然思い出したかのように尋常小学校唱歌を口ずさむ。国文学者「高野辰之」作詞の唱歌「朧月夜」「故郷」「春の小川」季節ごとの情景を謳い込んだ歌詞が好きなんだなぁ^^;
素直に口パクで歌っていれば良いのでありますが、ふと歌詞が気にかかる。「照る山 紅葉」なのか「夕日に照る 山紅葉」なのか…下らない哲学が始まるのであります。子どもの頃、モミジとカエデの違いを古老に尋ねたことがあります。『楓(槭)は「カエルデ」が転化したもので、カエルの掌のように葉の切れ込みが少ないものを指し、モミジは葉の切れ込みが大きいものを言う。』と古老は教えてくれたのでありますが、今日までそう信じて疑わなかった。カエデとモミジは違うものと信じていたのであります^^;
一般的に楓と言った場合、カエデ科カエデ属の木を総称して呼ぶそうで、モミジもカエデ科の植物なのであります。それでは「山紅葉」なる種はあるのだろうか・・・ヤマモミジ var. matsumurae (Koidz) Ogata イロハモミジの変種として登録はあるようですが、明治時代の国文学者がヤマモミジを意識して作詞したとも思えない。♪渓の流に散り浮く紅葉~♪という2番目の歌詞を見ると、「秋の夕日に照る山 紅葉」と解釈するのが妥当らしい・・・などと一応の決着をつけるのでありました^^;
自宅回りの赤いものを探す…ほほ~「空吹き南蛮」の赤が目に眩しい。これもまた語呂の違いで、国王は「法螺吹き南蛮」と覚えておりました。天(空)に向かって叢生するナンバン・・・「空吹き南蛮」が正しい品種名なのだろうけれども、激辛の実とさほど辛くない実が混在するので、「法螺を吹く南蛮」と思い込んでいたのであります。幼児体験と言うものは、このように恐ろしいのであります。
朝の畑を徘徊しておりますと、菊の花でアブさんが霜宿り・・・昆虫たちにも厳しい季節となりました。キャベツの葉を食害するアオムシ(モンシロチョウの幼虫)も死に体であります。親虫の産卵時期が悪かったと言えばそれまでですが、葉を食害する憎っくき虫も凍死寸前の姿を見ると物悲しさを覚えてしまいます。もうそろそろ、廃れ始めた菊の花も茎ごと切り倒さなければならないのですが、こうして霜宿りする虫を見ていると躊躇してしまう国王でありましたとさ・・・。