静かな静かな 里の秋 お背戸に木の実の 落ちる夜は
ああ 母さんとただ二人 栗の実 煮てます いろりばた
斎藤信夫作詞「里の秋」であります。一番だけを聴いていると望郷の念を覚える歌詞でありますが、元々は太平洋戦争に出征した兵隊さんを励ます内容であったとか…終戦を迎え、歌詞が書き替えられ「里の秋」として、復員する兵隊さんを励まし、復員情報を伝えるラジオ番組に使われたそうであります。単に秋を想う童謡と思っていた曲にも、色々な歴史があるものなのですねぇ…。
さて、男とは気丈に見えても臆病な生き物であります。友人『ノロ君』の手術を控え、昨夜は少々ナーバスな彼の『最期の晩餐』にお付き合いさせられました。約2週間ほど家を空ける彼の代わりに、老いたお袋さんの晩飯とケアをお願いされ、『夢屋国王』はオッカーに丸投げ…こんな時は、看護師だった彼女の力にすがるしかないのであります^^;
雨が降り続き、稲刈りが一向に進まない。『夢屋王国』の稲刈りなど、一日も掛からずに終わってしまう量だから、お天気に任せるしかないのでありますが、今年は猛暑で早生種も晩生種も同時期に刈り取り適期を迎えてしまい、早生種の「ひとめぼれ」は胴白米が、晩生種の「コシヒカリ」は倒伏による品質低下が心配されるようになり、大規模な農家は気が気でないことであろうと心配するのであります。
こんな時は、缶ビールを片手にお天気祭りをするしかない。猛暑が続けば「雨乞い」の酒盛りをし、雨が降り続けば「お天気祭り」…結局のところ、オヤジたちは何かにつけて飲んでいる。酒の話題は「尖閣列島」の領土問題に始まり、「貿易収支」に「エネルギー問題」、「AKB」と尽きることが無いのでありまして、結局のところ、目標を掲げるのは良いが、目標点に達するまでのプロセスを一切示さない『パフォーマンス政治』に飽き飽きしているというところに落ち着くのであります。お百姓さんだって、今よりもっと品質の高い物を生産するために、経験を重ね勉強する。それが換金できる品物まで高めることが出来るのか…作物の品種特性や土壌、肥料、病害虫、消費者の嗜好…たかが百姓、されど到達点までのハードルはかなり高いのであります。県議会や国会議員に勢いで当選し、身分が危うくなると市長選に鞍替えする…政治的な理念を持って生きているのではなく、『政治屋』という自らの職業を守るために活動している議員さん…もう少し、自分を磨き、勉強しなはれ^^;
酔っ払って息巻くオヤジの鼻息は荒い…翌朝、雨に打たれながら蓑を着て外に立たされている、うな垂れたオヤジの姿に見える稲杭に、我が身を重ねることになるのだけれど…^^;