gooブログはじめました!

あなたに「ぬくもり」を届けたくてブログをつくっています

 やさしさとは

2018-01-28 22:10:15 | 日記
 今日は午前中、北鎌倉へ出かけた。雪の残る静かな寺を訪れたかった。思ったよりも雪は少なかったが、冬の中にほんの少しだけ春が来ていた。

 午後、「あの日、あの時、あの番組」が早坂暁のアーカイブスだった。早坂暁の「夢千代日記」は吉永小百合の出演するドラマだった。脚本を書いていたときなので、よく見ていた。その早坂暁の「ドラマ人間模様 新・事件 わがうたははないちもんめ」の再放送だった。若山富三郎が弁護士で、2つの「委託殺人」問題を解いていく。一つは、足が悪く歩けなくなった義母に殺してほしいと懇願され川へ連れて行って自殺を擁護した長男の嫁。夫も娘もその現場にいて、娘は言葉を失う。それに耐え切れず家を出て身体を売って暮らしていた。自殺願望から抜けられず客の男に殺人を依頼する。この男も故郷に妻子を捨てた男で、殺人を引き受け自分もあとを追うという。この男が事情を話さずに殺人を犯した自白する事件だ。

 37年前の作品だ。だが、今の時代にもこのドラマは大きな課題を投げかけている。「やさしさ」とはなにか?「やさしさ」が罪になることもある。介護疲れによる殺人は増える可能性もある。見ごたえのある重いドラマだった。涙がでた。

 「死ぬ」ほうが「生きる」よりも楽だと思えるケースもある。この義母の場合がそうだし、嫁の場合もそうだ。「いっそ、死んだほうが・・・」になるのだろう。暗い話だが、相手の負う傷を考えて生きなくてはならないと思う。それが最後の「やさしさ」の1滴まで搾り出して生きるということだろう。相手のために死んではならない。その傷は深いが、そうして生きれば必ず、同じように生きた人に救われる。私がそうなように。

 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする