新幹線の車窓から見える川沿いのさくらと菜の花のコントラストがきれいだった。あれは在来の菜の花ではないと教えてくれた人がいた。東海道新幹線をいままでとは逆にのぼっている。同じ景色が違って見える。
空間移動の時間は車窓から景色を眺めていることが多い。私などはいつも自分の時間なのだが、ものを考えるには特別な時間だ。何からも開放されているというのか。だから、電車に乗るのが好きなのかも知れない。多分、それはむかしからだろう。時間に制約を受ける生活であればあるほど、その空間移動の時間が欲しくなる。
心の放浪というのか、無意識のうちに自分を忙しくても電車に乗せていることがある。そんな願望か飛行機に乗れない私はジェットストリームをよく聞いている。想像のスペインの広場でバラをプレゼントされるゆめ見ている。
身体の拘束があっても、心の放浪は大事かも知れない。お別れした人と語り合うこともできるから。