処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

室内楽の夕べ~チャイコフスキー

2017-01-20 21:27:51 | 音楽

                        

 

1月18日(水)《育藝会コンサート》に行く。東京オペラシティ・リサイタルホール。

育藝会は若手音楽家の育成とクラシック音楽愛好家の拡大を目的とした特定非営利法人。今回はその10回目のコンサート。

実に素晴らしかった。事前に戴いたリーフレット・プログラムにある ”エネルギー溢れる勢いのある演奏をどうぞお楽しみ下さい” を上回る内容だったのではないか。大いに満足。

ホールのキャパは300人程度か。入りは200人位。関係者や会員の方々のよう。

演奏者は7人。松本蘭(ヴァイオリン)、城戸カレン(ヴァイオリン)、田原綾子(ヴィオラ)、樹神有紀(ヴィオラ)、藤原秀章(チェロ)、田辺純一(チェロ)、山中惇史(ピアノ)。弦楽器6人+ピアノ。皆さん華麗なる楽歴と賞歴。まさに旬の気鋭の音楽家たちだった。

 

【1部】

、愛の挨拶(エルガー)

「威風堂々」に並び愛好されるエルガーの代表作。コンサートの導入に相応しい優しく伸びやかな演奏。

このユニットの中心の松本蘭(ヴァイオリン)。それを引き立てるチェロ(藤原)とピアノ(中山)。うっとりでした。

       

 松本蘭ヴァイオリン                    城戸カレンヴァイオリン               藤原秀章チェロ

 

2、パッサカリア(ヘンデル)

ヴァイオリン(城戸)とヴィオラ(田原)の演奏。時に優雅で、時に情熱的。初めて耳にする曲。旋律に引き込まれる。

帰宅してから、早速ユーチューブを聴く。この先暫く、取りつかれたように聴きまくる予感。

                  

                    田原綾子ヴィオラ

 

、ポロネーズ第6番変イ長調(ショパン)

勇壮でスケールの大きいこの曲は後に「英雄」と名付けられた。ピアノ(山中)を大いに楽しんだ。

                

                山中惇史ピアノ

                 

 4、ピアノ五重奏曲変ホ長調(シューマン)

シューマンの室内楽曲の最高傑作と言われている。弦楽四重奏にピアノが加わる非常に珍しい楽曲編成という。

前出のプレイヤーに新たなヴィオラ(樹神)とチェロ(田辺)が加わる。飛ばしたり歩いたりの感。

こうした変幻には奏者は充実を感じるのではなかろうか。

               

      樹神有紀ヴィオラ               田辺純一チェロ 

【第2部】

弦楽6重奏曲「フィレンツェの思い出」(チャイコフスキー)

この日のメイン・イベント。弦の6人が一心不乱の演奏。オーケストラ並みの音響。弦だけでこれだけ迫力の音が出るのか。溢れる力感と呼吸のあったチームワークで40分。圧倒される。

 

【アンコール】

四季「冬」(ビバルディ)

弦6人+ピアノという形式の曲はない。挑戦の曲となる。作曲もものする山中が、構想して弦に指示、即興で演奏が始まる。サプライズの中身は、 ”雪”の挿入。日本人には馴染みの ”雪はこんこ あられはこんこ”というあの曲である。懐かしくもあり嬉しくもあった。

      ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪  ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪ 

急遽、チケットを戴いての観賞だったが、余韻はまだ続いている。思うところ大。育藝会の個人会員になろうかという気になっている。

それともう一つ。松本蘭、素敵です。あちこち知れば知るほど素晴らしい。20年も前になろうか、熊本マリの追っかけだったことがある。その熱が蘇って来た。

 

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SEIJI OZAWA SPECIAL BOX

2016-06-07 07:13:19 | 音楽

深夜のBSのショップ・チャンネルの通販で、NHK交響楽団のCD・BOXを買い求めた。

CD8枚に加え、このDVD。演奏:サイトウ・キネン・オーケストラ  

収録:ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン) 1990年8月10日

 

 《 ブラームス 交響曲第1番ハ短調作品68 第1楽章~第4楽章 》

ベートーベンを超えるべくブラームスが21年をかけて完成させた。

 

”ベートーベンの交響曲第10番”とも評され、ワーグナーが大人気の19世紀後半のロマン派まっただ中の時代にあって賛否両論を巻き起こしたロマンティシズムあふれた古典派傑作と言われている。

 

この曲は、小澤征爾のベスト・レコーディング・ランキングのなかでも第2位の人気曲という。

当時54歳、絶頂期の映像。思わず力が入ってしまう。世界に冠たるOZAWA! 誇らしい!

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夢見る人

2015-08-22 21:22:26 | 音楽

7月に終了したテレビ番組『天皇の料理番』(TBS)を欠かさず観た。

約40年前の堺正章主演の同名番組の記憶があり、リメイク版とたかをくくっていたのだが、それが、なかなかの出来。時代考証を踏まえた映像もCG多用など好感度。配役も納得。

緑山スタジオにセットしたという当時の東京駅付近の映像がノスタルジックで素晴らしい。 

    

ドラマを一層感動的にしたのはさだまさしの歌。「夢見る人」。家人が、2回目に買いに行って、やっとリリースされたのを持って帰った。

さだは、番組のプロデユーサーに「主人公を支える女性の立場に立って」とアドバイスされて、迷いが消えたと述懐している。

そう、ドラマで篤蔵の妻になった黒木華演じる俊子のイメージにピッタリ。素晴らしいドラマに仕上がったのは、この曲の効果が大きいのではないか。

 

♪ ゆくりなく人は出会い ゆくりなく人は憧れ行く

 憧れは夢 夢は生命

 君よ高き夢を見給え いつか巡り合える

 強く強く願えばいい 愛するとは夢見ること 愛しき人

 

 やはらかに時は過ぎて やはらかに時は移ろう

 生きることに 迷うとも

 君よ決して夢をすてるな いつか巡りあえる

 遠い遠い約束でも 愛するとは信じること 夢見る人

 

 いつか巡りあえる 強く強く願えばいい

 愛するとは夢見ること 愛しき人

 愛するとは信じること 夢見る人 ♪

 

 

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大橋純子

2015-07-25 21:36:11 | 音楽

東京ミッドタウンにある《ビルボード》に出掛ける。

外人ミュージシャンが7、邦人3が《ビルボード』の出演アーティストの割合か。 

   

《ビルボード》を経営する阪神コンテンツ・リンクの関係者から「一度ご来場を」誘われ、大橋純子のライブを選んだ。

 

  

2008年から、夏には、「クラブ・サークル・ツアー」と題して、大阪(ビルボード)・名古屋(ブルーノート)・東京(ビルボード)でライブをやっているそうで、今年は東京が最後のステージとか。

      

 

豊かな声量とパンチは相変わらずの迫力。

好きな『たそがれマイ・ラブ』は3曲目。もうこれでノック・ダウン。勿論、『シルエット・ロマンス』も中盤で歌われた。

出身地夕張市が財政再建団体に認定された年に、彼女は北海道出身のアーティストをカヴァーしたチャリティー・アルバム『Terra』をリリースしている。ちなみに、中島みゆき、松山千春、安全地帯、DREAM COME TRUE、YUKI、GLAY らである。

初めて聞いた「愛は時を越えて」は、印象にのこる情感あふれるナンバー。NHK番組「ラジオ深夜便」のテーマ曲にもなったという「大人の恋をしましょう」も素晴らしい。ともに齢を重ねてきた歌い手と聴き手が交歓する心に沁みる曲である。また来よう。

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伊東ゆかりコンサート

2014-02-08 21:02:25 | 音楽

 同時代の人を、つかず離れずフォローしている。学者、評論家、俳優、歌手、スポーツ選手など。

生き方、考え方、家族、容姿、老い、思想、著作、仲間・・・など。どのように変わって、何が変わらないのか。彼此を対照しつつ時の移ろいを考える。伊東ゆかりは、その一人。

      

伸びやかで落ち着きのある音声が彼女の持ち味。高音はいささか艶を失ったかに思えるが(風邪でもひいてたかな)、暖かな歌声は不変。

ショー半ばで、二人のバック・コーラスの一人が彼女と並ぶ。「私の娘のひろみ(宙美)です」だって。サプライズに場内は「へー!」の声。

「このステージだけのユニット、名前を何にしようか?」と母。

「ひかり!」と娘。

「どうして?」

「ひろみのとゆかりのかりひかり」。

「やだ、そんなの」

「じゃあ、「バック・ウォーターズは?」

「どういう意味?」

「背水の陣」と落ち。

お母さんにそっくりの声。この先、売れて欲しいなと思わずにはいられない。

そういえば、伊東ゆかりは20年程前になろうか、23時台に30分のテレビ番組を持っていたっけ。番組スポンサーの名称をとって ”サウンド・イン・S” 。そんな時代があったことを思い出す。

場内は初老の夫婦連れが8割方。スタンディング・オーベーションもなければウェーブもない。熱狂的な追っかけとも見えない。伊東ゆかりと時代を一緒に歩んできた慎ましやかな人たち。このファンに応え行くことで、息の長い歌い手となったといえるだろう。

ステージの緞帳にはヨーロッパ風の褐色の家並みの絵。左下方にs.migishiのサイン。三岸節子だ。中都市のホールに発見するとは嬉しい。

気分良く帰宅の途についた。

 

 

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加山 雄三コンサート

2013-04-07 12:41:31 | 音楽

神奈川県民ホールの加山雄三のコンサートに出掛ける。題して『オレ達だって若大将』。   

   

観客席2400余は熟男熟女で満席。加山のファンは高齢者なのだ。こういう歌手は少なかろう。場内入口で貰ったプログラムには9曲の歌詞が掲載されている。このツアーは、観客の一人ひとりが若大将が通しテーマ。

冒頭から、「みんなが若大将、一緒に歌おう」と挑発。お馴染みの歌々を一体で歌いまくる。飾らぬ語り口、庶民性、前向きの人生観、彼の人気が衰えぬ要素だろうか。

’会場17時、開始17時半’は、通例のコンサートよりも1時間以上も早い。これは自身のファンへの配慮とみた。充実のアンコールでも20時には終わる。

年寄り夫婦の食事時間。遠出をしてきたファンへの余裕の帰り時間。これなら安心、リピーターになろうというもの。

この日、コンサートを終えた加山はNHKのさだまさしの生番組に出演、「今日のホールは盛り上がった。お客さんから元気を貰った。34曲を歌ってきた」と述べていた。

エネルギッシュなパワー一杯の77歳の若大将。大したもの。

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母の詩

2012-02-22 10:14:47 | 音楽

九州でいま、ラジオの朗読番組『母の詩』が放送されている。

15分番組で週1回、6月までの予定。

母が持つ安定感と清潔さ、豊かさ、正義感、そして平和志向。これらの全てが混迷と不安の今の時代にプラス思考となって勇気と希望を紡ぎ出すというのがこの番組の趣旨。

制作のRKB毎日放送では日曜日21時40分から。その他の局でも順次放送され、今は九州全域で。やがて四国・中国・関西域へと広がる気配である。

 

この程、この番組の挿入曲集を頂戴した。

        

いずれも耳慣れた曲々だが、とりわけ原洋一氏によるジャズ・ヴァージョンの「母」の演奏が素晴らしい。シンプルで素朴で、温かさとつつしみ深さ。邦楽の旋律を崩さず適度にジャジー。

一度、番組を聴かれてみたら如何でしょう。首都圏も、ほどなく局が決まるでしょう。お知らせします。 

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青春歌年鑑 ’69

2012-01-23 19:19:49 | 音楽

本屋の隣のレコード店を覗いたら、今話題の由紀さおりの『1969』の隣に陳列してあった。

同じ’69年’で便乗を狙ったものと思われるが、これが最後の1枚とか。

で、由紀さおりの方は、これから大分後でも買えるだろうと、これを選んだんのだった。正解だった。

と言うのは、ブログ主がフレッシャーズとして社会の荒波に漕ぎ出したのが、この年だったから。

 

           

 「そうか、この曲もあの年だったか」と懐かしいことこの上ない。

生まれた年のワインというのと同じ趣向。

ケースに折り込まれたデータによると、この『青春歌年鑑』シリーズはかなりの大分で、60年から69年までが、10タイトルで各2枚組み(CD30曲)の計300曲。70年から90年が『青年歌年鑑』で21タイトル630曲。70年から90年の『続。青年歌年鑑』が21タイトル420曲

 

DISC 1

 1.時には母のない子のように カルメン・マキ

 2.白いブランコ ビリー・バンバン

 3.みんな夢の中 高田恭子

 4.夜明けのスキャット 由紀さおり

 5.白いサンゴ礁 ズーニーヴー

 6.どしゃぶりの雨の中で 和田アキ子

 7.別れのサンバ 長谷川きよし

 8.真夜中のギター 千賀かほる

 9.坊や大きくならないで マイケルズ

10.遠い世界に 五つの赤い風船

11.港町ブルース 森進一

12.池袋の夜 青江三奈

13.風が落とした涙 小川ローザ

14.オー・チン・チン ハニー・ナイツ

15.恋の奴隷 奥村チヨ

DISC2

16.人形の家 弘田三枝子

17.フランシーヌの場合 新谷のり子

18.風 シューベルツ

19.禁じられた恋 森山良子

20.或る日突然 トワ・エ・モア

21.いいじゃないの幸せならば 佐良直美

22.悲しみは駆け足でやってくる アン真理子

23.オリビアの調べ フォーリーブス

24.粋なうわさ ヒデとロザンナ

25.夜が明けたら 浅川マキ

26.長崎は今日も雨だった 内山田洋とクールファイブ 

27.熱海の夜 箱崎晋一朗

28.忘れたいのに モコ・ビーバー・オリーブ

29.私もあなたと泣いていい? 兼田みえ子

30.雨に濡れた慕情 ちあきなおみ

 

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Super Trio 3℃ autumn concert

2011-10-15 15:49:53 | 音楽

先週の連休に、久しぶりにコンサートに行ってきた。   

”スーパー・トリオ・3℃”というクラシックのピアノ・トリオ。

ピアノ 清塚 信也、ヴァイオリン 石田 泰尚、チェロ 鈴木 鈴太朗という新進気鋭の音楽家のトリオ。

曲は、ベートーヴェンのピアノ三重奏第四番変ロ長調作品11『街の歌』第一~第三楽章。

メンデルスゾーンのピアノ三重奏第一番ニ短調作品49第一~第四楽章。          

  

    

アンコールは、「熊蜂の飛行」と「チャルダッシュ」。

パフォーマンスもあって、一気に場内の温度が上がる。クラシック通でなくとも耳慣れている曲。編曲や演奏に技巧を凝らして、ぐいぐい盛り上げる。

こうした生きのいい若手が自在に活躍する。そして、いかめしい古典音楽の世界の風景が、どんどん変わっていく。素晴らしい。

 

 

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月光の聖者達

2011-03-24 09:22:02 | 音楽

『 MUSIC MAN 』 by KUWATA KEISUKE

           

 夜明けの首都高走りゆく

車列は異様なムードで

”月光の聖者達”の歌が

ドラマを盛り上げる

 

知らずに済めば良かった

聴かずにおけばよかった

「人生はまだ人生は始まったばかりだ!!」って

胸が張り裂けた

 

ひとりぼっちの狭いベッドで

夜毎 涙に濡れたのは

古いラジオからの

切ない”Yeah Yeahの歌”

 

今はこうして大人同士に

なって失くした夢もある

時代は移ろう

この日本も変わったよ

知らぬ間に

 

二度とあの日の僕には

戻れはしないけど

瞳を閉じりゃ煌めく季節に

みんなが微笑ってる

 

ひとりぼっちの狭いベッドで

夜毎 涙に濡れたのは

ビルの屋上の舞台で

巨大な陽が燃え尽きるのを見た

 

現在がどんなにやるせなくても

明日は今日より素晴らしい

月はいざよう秋の空

”月光の聖者達”

Come again. please.

もう一度抱きしめたい

 

素敵なCM  いいセンスしています

 

 

 

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