処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

里山資本主義

2014-03-13 10:35:05 | 

 藻谷浩介/NHK広島取材班

角川oneテーマ21

                               

なるほど刺激的な本である。

高度成長経済の右肩上がりの時代に青春を過ごしてきた世代には、というより私には文明感が一変するルポが続く。どれも合点がいく。いちいちに「やっぱりそうか」「エッ、そんなに進んでいるのか」と納得するばかり。

自分から出来そうなこともありそうだ。しかし、ならば「やるか」とはならない自分が情けない。でも一人でも多くの人がこの本を読めば、やがて時代が目に見えて変わっていくのではなかろうか。

著者藻谷浩介は、減速する経済の主因が減り続ける人口にあることを分析・表出して広く世に知られるが、たまに観る報道番組での健在振りは頼もしい限りである。また、同チーム取材班のNHK広島:井上恭介、夜久恭裕両氏の”安心の原理”を志向する意思と情熱は素晴らしい。籾井某の騒動には振り回されず、いい仕事を続けて貰いたい。切に願う。