原 題 MONICA Z
英 題 WALTZ FOF MONICA
制作国 スウェーデン
上映時間 111分
監 督 ペール・フリー
この人の人生が映画になるとは思いもしなかった。
リリシズムに痺れてビル・エヴァンスを聴きまくっていた頃、彼と共演したスウェーデンの歌手が居ると知ったのだった。当時購読していた『スィング・ジャーナル』誌では”ゼター・セッテルンド”としていたと思う。スウェーデン語で歌ってるのが印象的だった。
主人公を演じたのは実在の歌手エッダ・マグナソン。アカデミー賞に当たるスウェーデンのゴールデン・ビートル賞で主演女優賞はじめ4部門を受賞。人口950万の人口の同国で50万が観たというから凄い。
名プロデューサーのレナード・フェザーが彼女をニューヨークに引っ張り出したり、バックがトミフラのトリオだったり、クラブでエラ・フィッツジェラルドにこき下ろされたり、と嬉しいシーンが一杯。勿論本物ではない。そうそうビル・エヴァンスも出てくる。
1960年代の北欧の車・ファッション・家具などが嬉しい。当時のボルボが走っている。丁度昨日から報道されているアメリカ・キューバの国交交渉開始のTVニュースでハバナ市内を行く60年代のアメ車と重なる。
このタイトルは、映画会社の苦心のたまものかしら。”ワルツ”は『ワルツ・フォー・デビイ』のワルツ。いまでは押しも押されぬ名スタンダードになった。
もとはエヴァンスの1956年の初リーダーアルバムの一曲として2歳の名のデビイを冠したもの。前奏はワルツ、インタイムで4拍子が特徴。
CD「モニカ・ゼタールンド・ウィズ・ビル・エヴァンス」
スウェーデンでは『モニカのワルツ』としてエヴァンスをバックに収録された異色盤。
2008年ニッサン・ティアナのCMとして流された。