これは、故人から生前お世話になった方々に届いた逝去の挨拶状です。
普通よくある葬儀の挨拶状とは異なります。亡くなった本人からのという点において。
本状を受け取った一人一人は、この差出人が既に亡くなったことを、これによって初めて知ったの
です。読んで呆然、事態が飲め込めません。暫くの後やっと理解に至ります。
家族(遺族)の理解のもとに、生前の元気な時に自らが文章を練り、送り先を考え、タイミングを計って投函したに違いありません。
残念ながら先に逝った親兄弟、恩師、友人などとの彼の国での再会を期待し、現世に残す親類縁者への思いを認める。
故人の人柄と遺族との麗しい関係が一目瞭然。何と素晴らしいことだろうかと感嘆しました。
近年、古い伝統や格式に則った豪華な葬儀は敬遠され、友人葬・家族葬或いは直葬という形が好まれています。この挨拶状の形も、そうした変化の一つと言えるでしょうか。
ブログ主も選択肢に加えようと思っています。