《 SOMETHIN' ELSE 》
クインテットのリーダーはアルト・サックスのキャノンボール・アダレィだが、実質的に統率をしているのはマイルス・デイビス。言わずと知れた "ジャズの帝王" である。
彼は、自他ともに認めるトップ・リーダーでありながら、常に挑戦をし続けた。これが凄い。尤も、自(自他の「自」)を認めていないから、満足しないからこそ、次々に新しいステージに挑み続けたのだろう。求道者の姿だ。
ここでは「枯葉」をチョイスした。
ウィキペディアで分かる通り、マイルスの生きた時代、奏法、ユニットなどにより、日本のファンは様々に分かれる。「あの時代までのマイルスは良かった」とか「電子音以降のマイルスこそ本物」などだ。マイルスには、一時代を画したアルバムが数多くある。《サムシン・エルス》も「枯葉」もその中では超マイナー。でも私はこれなのです。ジャズは、勝手に好きになり、勝手に解釈し、勝手に偏向する。これでいい。
タモリのジャズ・スタジオは、参考になりますよ。
イラスト:和田誠
枯葉を聴きすぎたせいか
自然にメロディが
口から出て行きます
ジョセフ・コスマのこの曲は、コード進行が、ジャズ向きなんですね。ちょっと哀愁を帯びたところは日本人が好むところです。