処遊楽

人生は泣き笑い。山あり谷あり海もある。愛して憎んで会って別れて我が人生。
力一杯生きよう。
衆生所遊楽。

ふたりの季節

2016-10-06 17:18:15 | 

 

      

初めての小池真理子本。

今、同じような人生のシチュエイションにある。新聞の寸評に魅かれて読む。

何だか恥ずかしい。そして懐かしい。息遣い、想い、年月、悔恨、世情、みんな共有共感である。

柴田翔『されど我らが日々』。『サルビアの花』。アダモ。『シバの女王』。反戦フォーク集会。清水谷公園、エトセトラ、エトセトラ。あの時代の音と臭いに包まれる。

由香と拓が高校生の時に出会った渋谷・百軒店の名曲喫茶は、実際に覚えがある。”らんぶる”か”白鳥”かだった。

著者は書く。「『始まり』は『終わり』の始まりだが、『終わりは』はまた、次の『始まり』を意味する。始まったり終わったり、また始まったりを繰り返しながら、人は生きる。それぞれの幕が降りるその瞬間まで」

あとがきで著者は、幻冬舎の見城社長の足掛け2年にわたる執筆依頼、「30枚でいい」の熱意に押されて、結果100枚の作品になったことを明かしている。社長手ずから駆けずり回っている。彼の社の勢いの基を知った。

 

 


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