太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

それでも自己過信過剰な私

2020-11-17 10:12:27 | 日記
画材や及び雑貨やの、40%OFFクーポンがあった。
かねてから、大きなスケッチブックが欲しかったのでちょうどいい。
目当てのスケッチブックを買い、レジに行く途中で呼ばれた気がした。

ねこちゃん根付キット

日本製。

ちりめんの生地でできている。
一目で気に入った。
「かーんたんじゃん!できるできる」
ちゃちゃっと作って、夫用と自分用と、黒猫を飼っている姉と、残りは誰かにあげよう。
クーポンは1点のみ使える。
1600円ぐらいで、スケッチブックより少しだけ高かったので、これにクーポンを使った。


翌日、さっそく作り始めたのはいいが、
5分もしないうちに早くも後悔していた。

台紙をちりめん布で包んでボンドで止め、ふたつを貼り合わせる。
それだけなのに、その、「それだけ」がなんともうまくいかない。

私って、どうしてこうも懲りないんだろうか。


中学高校時代、年に1度のバザーは手作りで、そのすべてを母に丸投げしてきた。
頭の中の青写真と、手元がまったく噛み合わない。
前の夫に作ったパジャマは、左右の身ごろの幅が違い、かたよったところに合わせがきて、チャイナ服みたいになった。
左右のズボンの幅も長さも微妙に違うし、襟もふんわりと立ち上がっていた。

手編みのセーターだって、まともに編めた試しがない。


せっかちで細かいことが苦手、結果を焦るあまり、洋裁の型紙をとっている間に嫌になってしまう。
セーターも、何日も編むのが嫌で、徹夜してでも編み上げたくていい加減に編む。

母は洋裁でも編み物でも、プロ並みにできる器用な人だったが
その血が、1滴も私には流れていないのだ。
だから私は、クッションカバーなどの直線縫いしかしない(というか、できない)と決めているのに、
私はこうして再び同じ過ちをばかみたいに繰り返している。



型をちりめん布でくるむのも、あまりに小さくてイライラする。
ボンドをつけすぎてガチガチになるわ、
指はボンドでかピカピだわ、
抜いたはずの型を紛失するわ、
ほかに用事をしながらではあったが、1個作るのに1日かかった。

そしてできたのが、これ。


根付の紐が曲がっている。
尻尾が分かれて猫又になっている。
後ろ足にボンドがしみて、変色している。
ひげが目の横から出ている。

あと4個作るなんて考えられない。
1個作るので燃え尽きた。

コラージュの作品は、「なんでこんな細かいことが・・・!」と人が言うほど
細かい作業ができるのに、
どうしてそれ以外のものは、からきしダメなんだろう。
そんなことは骨身にしみてわかっているはずなのに、
なぜいまだに
「かーんたんじゃん、できるできる」
と思ってしまうんだろう。


この三毛猫は、夫にあげることにする。
残りのキットは袋に戻したけれど、日の目を見る日がくるかどうかは怪しい。
もしこれっきりだったら、このヘンテコな三毛猫の根付は900円ぐらいということになり、
完成品を買ったほうがずっとよかったとひっそり思う、自己過信が治らない私である。