太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

義両親はアメリカ人

2020-05-22 09:54:45 | 日記
シュートメが我が家にやってきて、これから買い物に行くけど一緒に来ない?と誘った。
毎日毎日、家にばかりいる私をおもんばかってくれたのだろう。
私はいくらでも家にいられるタイプだったらしく、いっこうに苦にならないんだけれど
喜んでついてゆく。

義両親のお気に入りはSAFEWAY。
全米にあって、「白人が好きなスーパーマーケット」といわれている。
いっぽう、私と夫のお気に入りはTIMESという地元スーパー。
オシャレな店じゃないけどアジア系の商品が多い。(日本食スーパーのドン・キホーテの傘下に入っている)
SAFEWAYには、たまに行くぐらいだ。


買い物カートを私が押して、義父がハムの店に行って、好きなハムを切ってもらっている間に、
シュートメがリストを見ながら商品を入れてゆく。

オリーブの入ったパン、チーズを3種類、卵、スパークリングウォーター2ケース、
ベーコン、バター3箱、ヨーグルト、ブラウニーの素、コカ・コーラの小さい缶1ケース、ワイルドライス、
オーガニックのトマト、チェリー、生クリーム、オートミール、ピーナツバター。

しみじみ、彼らはアメリカ人なんだなーと思う。
そして、夫はすっかり日本寄りなのだなーと思う。

私と夫は、パンを日常に食べないので、バターが減らない。
1箱買えば、冷凍庫で保存しつつ1年近くもつ。
義両親は毎日バターを消費するので、室温で保存する。
ベーコンも買うことはないし、コカ・コーラなどもう20年以上飲んでいないし、
夫もジュースは飲まない。
我が家の冷蔵庫には、豆腐と味噌と納豆が切らさず常備してあり、
ラッキョウや紅ショウガ、自分で漬けた甘酢漬け、蒸したさつまいもなんかが入っていて、
日本に住んでいたころの冷蔵庫内とたいして変わりはない。


そういえば、義両親が日本にいる私たちを訪ねてきたときに、
西伊豆の温泉旅館に1泊したことがある。
自分で選べる浴衣を着て散歩をし、義両親はとても喜んでいたのだけれど、
出された料理のうち、食べられるものが少ない。
特に、朝からご飯や魚や海苔など並べられても、どこに手をつけていいか
困惑しているのが気の毒だった。
夫はそれを見越していて、彼らの朝食用にヨーグルトや果物を買ってあった。

「ガイジンだから仕方がないよ」

と夫は言う。
そういう夫も、せっかく奮発して露天風呂付の部屋にしたのに、
1回だけ、それも5分ぐらいお湯に浸かって、それでおしまい。
元を取らねば、とできるだけ入ろうと試みる貧乏性の私もどうかと思うが、
「やっぱり根っこはアンタもガイジンなんだよ・・」
と心の中でつぶやいたのである。









レンコンサラダは夏のサラダ

2020-05-20 10:42:06 | 食べ物とか
手料理の記事で、失敗作じゃないものを書けるなんて、まことに晴れがましい。
日本の旅番組(6年ぐらい昔のやつ)を見ていたら、
レンコンの産地の話題で、レンコンを使った料理を紹介していた。
その中にあったのが、レンコン餅とレンコンサラダ。
レンコンといえば、きんぴらか、てんぷら、あるいはパン粉をつけて揚げるしか能がなかった私は、
いっちょ新しいメニューに挑戦しようと思った。

地元のスーパーマーケットではレンコンは買えないので、週末を待って、ホノルルまで出かけ、レンコンを2節買ってきて、まずはレンコンサラダを作ることにした。


レンコンサラダ

レンコンサラダのレシピを探してみたら、みんなレンコンを薄切りにしたものばかり。
歯ごたえがある方が好きなので、レンコンをさいの目に切って、さっと茹でた。
きゅうりと、ブロッコリーも同じぐらいの大きさに切る。

日本のレシピだと、ブロッコリーは茹でるんだなあ。
アメリカ人はブロッコリーは生で食べる人が多い。
大き目にカットしたブロッコリーは、私はさすがに生よりは蒸したりしたほうが食べやすいけど、
小さく切って、バルサミコ酢で和えるような食べ方は、断然生がいいと思う。

ナッツがあったら、入れると美味しい。私はカシューナッツを入れた。
ドライクランベリーも合う。
要するに、なんだっていい。

マヨネーズと、すりごまめんつゆを適当に入れて、全体を和える。完成。

歯ごたえが良くて、いくらでも食べられる。
きんきんに冷やして、夏のサラダにぴったりだ。
義両親もことのほか気に入って、あっというまになくなった。
それもこれも、キューピーマヨネーズがあってこそ。
アメリカの、ぼんやりふわふわした味のマヨネーズじゃダメなのだ。
キリっとしたキューピーマヨネーズでなけりゃ。
近所の地元スーパーにも売ってるんだけど、1000円以上するから
日本食スーパーに行ったときに買う。500円以上するけど、1000円よりはマシ。
うちはマヨネーズは贅沢しているのだ。


レンコン餅は、明日挑戦してみる。


甘酢漬け

調子に乗って、甘酢漬けも作ってみた。
ハワイには、大根とニンジンのNAMASU(なます)があって、甘酢漬けの味はみんな好きだ。
これまたネットで仕入れたレシピで合わせ酢を作り、サラダを作って余ったきゅうりと、にんじんを刻んで入れてみた。


今日は、ほかにも ごぼうのきんぴら なんぞも作った。(あまり久しぶりだったので、作り方を友人に確認したりした)
どれも失敗しようがない料理ばかりでアレだけど、
ちょっと料理上手になったような気分になれるからお得。




気分先取りの注意点

2020-05-20 10:18:37 | 日記
気分先取りとは何かといえば、叶えたいことがあるときに、
すでにそうなったつもりの気分になって、そのことを引き寄せるという、
まあ、願望実現の1種なんだけれども、これは真実だと私は思っている。

自分の思いや感情が、自分の現実を創っているのは確かだ。
たとえば月収100万円になりたいとしたら、まずそうなった気分になり、
また、行動もそのようにすると、そういう現実を引き寄せやすくなる。
大事なのは、理屈抜きでどこまでそれを信じて、面白気分でできるかどうかだ。
あるわけないよナーと疑いつつでは、「あるわけないよナー」と言いたくなる現実が繰り返し起きてくるだけ。


私の友人の例をあげよう。
彼女は40歳を目前にしてリストラに合い、途方に暮れた。
独身で実家住まいだったけれど、働かないわけにはいかない。
前の仕事は商社の事務だったが、旅行が好きで、どうせ転職するなら好きなことを仕事にしたいと思った。
そこで就職先を、とある大手旅行代理店に決め、通勤に便利な場所にアパートを借り、
仕事に着てゆくスーツを買い、バッグを選び、靴を買い、毎日そこで働く自分をありありと妄想した。
そして本当に、そこに就職してしまった。
中途採用で、未経験で、コネもなし。理屈で考えたら到底無理だとみんなが思う。

これは私の願望実現と似ている。
失うものがない、というのは強味だ。
こうなったら、良かれと思うものはなんだってやってやる、という開き直りができる。


こんな大きな願望実現でなくても、欲しい現実に合った気分や感情でいる、ということは、日々やってやれないことはない。
そこで私は考えた。
どんな気分にしようかな。
で、「ヨカッターー!」と喜ぶことにして、毎日、何度も「ヨカッターー!」と感情をこめて
声に出し、ヨカッタ気分を味わっていた。
さあ、どんなヨカッタことが起きるか楽しみでわくわくしながら。

そんなある日、車で出かけた時、前方の信号が青になったので発進したら、
すぐ前の車が突然止まって、急ブレーキを踏んだ。
危うく、あと3センチぐらいで追突するところだった。
心臓がバクバク、思わず

「ヨカッター・・・!!」

と声に出して、気づいた。
確かにヨカッタことが起きたけど、なんか違うんじゃない?
すっかり忘れていた。

ヨカッタ、と思うには、その前にヨクナカッタことが起きねばならぬということを。

すぐに私は、ヨカッタを廃止し、「嬉しい!!」に切り替えた。

何の映画だったか、主人公が神に「家族の絆が深くなるように」と願うと
これでもかと災いが降りかかり、結果、家族の絆が深まった。
主人公は神に文句を言うけれど、願いは完璧に叶っているのであり、
願い方に注意しないとダメだということだ。


ということで、気分先取りをする際には
「ヨカッターーー!」は採用しないほうがいい、という教訓である。










裏地までオシャレ

2020-05-19 11:41:03 | ハワイの自然
ハワイは5月が1番きれい。
まだそれほど暑くもないし、雨期が終わってるし、海の水も温かくなってるし、
なにより、一斉にいろんな花が咲く。
ジャカランダやシャワートゥリー、ガーデニアにプルメリア、ゴールデントゥリーに
ブルージンジャー、ステファノーテス。

ウォーキングしているときに拾った、プルメリア。

花の裏側までピンクのラインが入って、なんてオシャレなんだろう。
浅い容器に水を入れて、花を浮かべておくと3日ぐらい楽しめる。
プルメリアにはいろんな種類があって、香りがほとんどないのもあるし、
レイにするのに向いているのといないのもある。


我が家のプルメリア

6年ごしのプルメリア。
ようやく安定して花をつけるようになった。
香りはほんのり甘くて、ラブリー。

ブルージンジャー

ブルージンジャーも咲き始めた。
ぐんぐん伸びて、軒先に届く勢い。



朝食に食べたパパイヤは、捨てずに庭に放っておく。
待ってましたとばかりに鳥たちがやってくる。




同じ種類の鳥は、仲良く一緒につつくけれど、
他の種類の鳥は、近くの枝で順番待ち。
身体が大きいのが威張っていて、大きいのが来ると小さい鳥は場所を譲り
少し離れたところで待っている。
ガーガー鳴いて威張りんぼうのマイナが来ると、私は家の中から威嚇して追い払う。
マイナは気性が激しくて、仲間内で団子になって喧嘩しているのをよく見る。
ハワイにカラスはいないけれど、マイナがカラスみたいなもんだ。
かわいらしい小鳥が来るのを眺め、鳥の社会を想像し、
ヤクザみたいなマイナを追い払う私の、この暇さ加減はどうだ。
休めずに働いている人たちには言えないが、肩の荷が降りっぱなしである。




痩せすぎのきんいろのキリン

2020-05-18 09:42:42 | 絵とか、いろいろ
父が亡くなり、母もグループホームに入って留守になった両親の住まいを
姉や義兄が少しずつ片づけている。
「これ、覚えてる?」
と言って送られてきたのは、


覚えている、覚えているともさ!
あれは9歳か10歳ぐらいの頃の、図画工作の時間に作った。
B4判ほどの大きさの銅板を、先の尖ったもの(釘だったか)をハンマーで打って
完成させる、なんて呼ぶのかわからないけど、そういうもの。
下書きをして、まわりを凹ませていくのだけれど、やっているうちにだんだんキリンが痩せてしまい、
ガリガリのキリンになってしまった。
キリンの体の柄は、紙やすりか何かでこすって付けてある。
「バランスとか、余白をちゃんと残しておくところとか、完成度が高いよ」
姉も義兄も、これを大変気に入って、家に飾ると言っている。

「昔から絵心があったんだねー」

と姉は言うが、私は図画工作の時間が大っ嫌いだった。
画用紙に白い部分が残ってはいけない、と言われる理由もわからないし、
みんなそれぞれ個性があるのに、優劣つけるのも納得がいかないし、
小学校3年になるときには、私は既に図画工作の授業を見限っていた。
先生の主観で良い・悪いを決められてたまるか、生意気な小学生だった。

それは中学に行っても同じで、吹奏楽部だったのもあって、音楽か美術かの選択は、
高校を出るまで音楽だった。

「そういう人が美大に行って、今、絵を売っているなんて・・・・」

姉がしみじみと言う。
ほんとうにそうだ。
ちゃんと絵を習ったことなどない。
きっと私のこの人生での道は、こっちのほうにできていたんだろう。
デッサンを描いたこともない私が(デッサンの意味も知らなかった)
高校三年の夏休みに付け焼刃的に勉強して、美大に入れてしまったのも、
今、絵を売っているのも。

自慢にもならないが、私がこうしたいと思うことを実現するために、コツコツと努力したことは、ほぼ皆無といっていい。
高3の夏休みにデッサンを習ったのも、再婚相手を見つけるのも、
努力はしたが、振り返ればどちらも1か月ほどの短期間でしかない。
何にしても、短期集中でないと私はダメなのだろう。


45年の時を経て、ひょっこり出てきた私のキリン。
私は『ももいろのきりん』という絵本が大好きで、それでキリンを作ろうと決めたのも覚えている。
あの時の私に、会ってみたいと思う。