2018年4月11日の衆院予算委員会で、玉木(希望の党)氏が質問中に安倍首相の秘書官・佐伯氏から「ヤジ」られた。玉木氏が安倍首相に対し、加計学園の計画を知った時期などを糾している際、「安倍首相の後ろの席にいた佐伯氏が『違う』『間違っている』などの言葉を繰り返して発した。玉木氏から抗議され、佐伯氏は、この事に関し「首相への助言」と説明(首相も同調)し、その後は首相に近寄る形に改めた。また、この件について菅官房長官は13日の衆院内閣委員会で、「(野党の)質問権に対するヤジではなく、(安倍晋三)首相への助言だった」と説明し、「結果として議事進行に混乱を来した事は事実であり、申し訳ない」と陳謝し、「首相に助言を行う際にも議事の混乱を来す事がないよう、適切な方法で行わせたい」と述べた。
佐伯氏の言葉は「ヤジ」以外の何者でもない、と主権者国民の誰もが明確に見抜いているにもかかわらず、佐伯氏本人はもちろん、安倍首相も菅官房長官も、それを「ヤジ」ではないと言い逃れるために「ウソ」をつき、その「ウソ」を正当化するために「屁理屈」をこねて主権者国民を欺こうとしているのである。
本来、「助言」は一般的に相手に近寄る形で行われているものだ。佐伯氏はなぜそうしなかったのか。また、「助言」は質問者に聞えるような声量でなされてきたものだろうか。そうではないであろう。佐伯氏はなぜ質問者に聞えるほどの声量で「助言」したのか。菅氏が「(助言は)適切な方法で行わせたい」と言うが、指導しなければ佐伯秘書官は自分で適切な方法をとれない人物なのだろうか。そうではないだろう。佐伯氏は意図的にそうしたのである。佐伯氏を秘書官に任用しておきながら、抗議を受けたからといってその能力に欠陥があるような発言をする事自体が白々しく、主権者国民の誰が考えても不自然である。また、佐伯氏の今回の「口調」は首相に対して適切な形としてこれまで行ってきたものと同じであるというのだろうか。そんなはずがない事も明白であろう。
このように考えれば、佐伯氏の発言は明らかに「ヤジ」そのものである事が明確である。そして、佐伯氏は「ヤジ」を「助言」とする「ウソ」をつく事によって自らの発言行為が舌禍となった事態を切り抜けようとし、佐伯氏が「腹心」であるがゆえに日本のトップである安倍首相と菅官房長官とがグルになって「屁理屈」をこねて彼を庇ったというのが真実である。
安倍政権がいかに非常識で悪質な詐欺(人を騙す)体質であり、主権者国民を馬鹿にした政権であるかという事を明白にした事象である。
そしてこの統治(支配)手法は安倍自公政権がテキストとしている神聖天皇主権大日本帝国政府(日本は神国であり天皇は神であるというウソを支配のベースとした国家体制)と同じなのである。