つれづれなるままに心痛むあれこれ

知る事は幸福度を高める

安倍首相は日本をどんな国にしたいのか!

2015-06-12 23:40:06 | 安倍政治

 安倍首相のお父さんは安倍晋太郎、お祖父さんは岸信介です。岸信介を育てたのは吉田茂です。


 吉田茂は近代日本の歴史の中で、明治以来の日本が歩んだ道にはまったく誤りはなかったと信じていた。ただ、満州事変からアジア太平洋戦争の敗戦までに限り、日本軍部によって変調をきたしたと考えていた。だから、占領下日本を、新しい民主主義の国としての「新生日本」ととらえず、「再生日本」という視点で国づくりをすべきだと考えていた。そして、満州事変以前の日本に戻して、それを土台にし、満州事変から敗戦までの期間を手直して日本を再建する、つまり、軍事主導体制を天皇制下の政治主導体制に戻す事に力点があった。日本国憲法については改正論者であり、岸信介に対して「今の憲法は気に食わないけれど、日本の国体(天皇制)を維持するためにはあれを呑むよりほかなかった、君らはそれを研究して改正しなければいけない」(『岸信介の回想』)と言ったという。
 岸信介は、「アジア・太平洋戦争」を「自存自衛の戦争である」とし、「侵略戦争と言う事は絶対に許してはならない」(『断相録』)と考えた。そして、A級戦犯容疑者であった彼は、東京裁判について「事実を曲げた一方的偏見に終始するとともに、量刑も極めてずさんで乱暴極まるもの」(『日記』)と反発した。占領政策についても「日本を弱体化させ再起不能とする事が狙いであった」(『岸信介証言録』)と評した。
彼は強力な憲法改正・再軍備論者として行動した。「戦前の大日本帝国の栄光を取り戻す事」を政治目標とし、対米従属関係を一切払拭して、「自由独立」体制を確立するという政策目標を掲げていた。日本国憲法については「占領軍の最高司令官マッカーサーから押し付けられたものであり、民族的自信と独立の気魄を取り戻すためには我々の手によって作られた憲法を持たねばならない」と考えていた。そして、「真の独立」とは「権利として自衛軍を整え、我々の手で祖国を防衛するという事で、米国の軍隊を国内に駐屯させてその力によって独立を維持する事ではない」とした。
 安倍首相は、吉田茂から引き継いだ岸信介の意志をさらに受け継いで実現させる事を、自分の使命としていると考えられる。その内容はすでに、自民党の憲法改正案にすべて示されている。その目指すところは、戦前の天皇制国家の再建である。
ついでに、吉田茂は、国民の事を「臣民」=「(天皇の)家来」という目で見ていたし、大衆を蔑視していた。そんな大衆には強圧的に対応する事が必要だと考えていた。いま、国民はどんな幸福を求めているのかな?国民は国民主権や基本的人権や民主主義を捨てるのか?自由や平等を捨てるのか?今年はその分岐点となる。
(2015年6月12日投稿)

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これは愚民政策だ!!「国立大学の人文社会系の廃止や転換」通知

2015-06-12 00:12:54 | 教育
 安倍政権の文部科学省が6月8日、国立大学に文学部や社会学部など人文社会科学系の学部と大学院について、廃止や分野の転換の検討を求める通知を出した。特に教員養成系や人文社会科学系の学部・大学院は、組織の廃止や社会的要請の高い分野に転換する事を求めた。その理由について、自然科学系の研究は国益に直接つながる技術革新や産業振興に寄与しているが、人文社会科学系は成果が見えにくい、社会のニーズに応じた人材が育てられていない、との事。国立大学には「見返り」の大きいニーズのある分野に力を入れさせ、そこに補助金を集中させる考えだ、といわれる。(そのような補助金の出し方にも問題があるが、ここではそれに触れない。)
 さて、通知の内容は上記のようであるが、本当の目的はその事ではなく、国民に隠しているが別の目的があると考えた方が良いと思う。それは他でもなく安倍政権による「愚民政策」の一環であると考えるべきです。「愚民政策」とは、「人民の関心を政治に向けさせないために、人民が好み、熱中する事柄を提供し、意図的に人民を愚民化させる、という政策の事」。つまり、安倍政権にとっては、国民が色々な事を学んで知性や的確な判断力を養う事は非常に都合が悪いという事なのです。ところが人文社会科学系のめざす目的がまさしくそういう能力を身につけてもらう事にあるためにその存在が邪魔なのです。
 しかし、人間にとって生きるという事は学ぶ事です。学ぶ事それも真実を学ぶ事が幸せに生きる事につながるのです。国や人間や社会の在り方を学び考える事は、幸せに生きるためには何事にもかえがたい大切なものなのです。
 それゆえに、その機会を主権者である国民から奪おうとしているのです。この政策は江戸時代はもとより敗戦までの日本の為政者の統治姿勢であった「よらしむべし、知らしむべからず」と同じです。
 安倍政権は、ナチス・ドイツの手法を好んで使っているが、この「国立大学の学部見直し」通知の意図するものと通じる政策がある。ヒトラーは1942年に、「東方植民地政策」について述べているが、「被征服民族に対して学校教育を強制してはいけない。……彼らが読み書きできる事は、我々の害になるばかりだ。読み書きができると、頭の良い者が歴史的知識を獲得し、政治的思考を我が物にして、ついにはドイツに反逆する恐れがあるからだ。したがって、彼らに教育を与えるよりも、ラジオ拡声器を各村落に備えてニュースを流したり、娯楽を提供したりした方が良い。……ラジオではむしろ音楽だけを放送すべきであり、軽快な音楽によって労働意欲を増進させるべきである。……」というものです。
 さて、この政策は安倍政権の傲慢さをあらわしており、主権者である国民を馬鹿にした政策であると思う。また、人文社会科学系の教員の職場を奪い彼らの社会的影響力を封じる事を目的とするだけでなく、それによって、人文社会科学系の研究成果を学び生きる力を養う機会を若者たちや国民から奪う事を目的としている。それは安倍政権が、主権者である国民にとって、人文社会科学系の研究成果から得られる知性こそ最も大切なものであり、すべての分野のベースとなるものであると認識しているからです。
 また、この「通知」には戦時中の「学徒出陣」政策と根っこを同じくする意識がうかがえる。当時の「東条英機」政府は1943年10月2日に「臨時特例」を公布し、学徒(学生・生徒)の徴兵を猶予していた措置を停止し、同年10月21日に神宮外苑で「出陣学徒壮行会」を開催し、同年10月25日から11月5日までの間に、「1943年度の臨時徴兵検査」を出陣学徒の本籍地で実施し、同年11月15日には陸海軍別の入営団を本人に通知した。その時に入営延期措置を受けた教育機関が、「大学」では文理科大学、医科大学、工業大学、「学部」では工学部、理学部、理工学部、医学部、農学部(農学科、農業経済学科、農業生物学科、農林経済学科、農林生物学科を除く)となっていた。自然科学(理工)系こそが価値ある学問とされ、人文系は無価値なものとして扱われたのです。今日、この考え方が間違っているという事は常識となっている。安倍政権は、今やこの国や国民を私物化し、自分たちの政権の維持だけを考えている。政権の末期症状ともいえる。
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6月9日(火)のつぶやき

2015-06-10 02:50:33 | 報道/ニュース

「侮ってはいけない!ヘイトスピーチをする排外主義運動」 goo.gl/psPFzJ


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侮ってはいけない!ヘイトスピーチをする排外主義運動

2015-06-09 23:44:25 | ヘイトスピーチ

 大阪市長・橋下徹が「大阪都構想」の「住民投票」で反対派に敗れた後の記者会見で、「僕みたいな政治家はワンポイントリリーフ。権力者は使い捨てがいい」と語ったようだが、彼も排外主義者でヘイトスピーチを常套手段とする人間であった。
 「排外主義」とは、一般的には「国家は国民のものであり、外国に出自をもつ集団は、国民国家の脅威であるとするイデオロギー」を意味する。しかし、日本の排外主義運動の標的とする「外国」とは一般的な意味での「すべての外国」をさすのではなく、特に中国、韓国、朝鮮民主主義人民共和国の3カ国をさしている。
 排外主義運動に参加している人間は、ヘイトスピーチをする事によって、自分たちが社会で注目され、問題化されることを望んでいる。彼らはどんな人間たちなのか?排外主義運動のデモや集会の参加者の職業は非正規労働者や失業者やフリーターなど経済的に不安定な人間が多いといわれていたが、そうとばかりは言えないようで、正規労働者から定年退職者やシルバー人材センターの人まで多種多様のようだ。学歴は中学卒から大学院卒まで幅広く、他の運動とあまり変わらない。年齢層も幅が広く、30代、40代の男女が中心であるが、最近は高齢者が増加しているようだ。
 ヘイトスピーチとは「憎悪表現」という意味であるが、彼らは、ヘイトスピーチをしているとは思っていないようである。彼らは、彼らの対抗勢力も自分たちに対してヘイトスピーチをしていると思っており、自分たちだけをヘイトスピーチと言うなと思っている。彼らは、運動の普及拡大のために、これまでの右派や保守の運動には幅がないという事で、左翼の運動を研究分析し、それを真似て幅広い運動を繰り広げている。また、幅広いネットワークを全国に築いて運動をしている
 彼らはまた、きちんとした強い信念と運動論と運動戦略をもってヘイトスピーチをしている。それは、パフォーマンスであり、意識的に過剰にやっている。目立つためにやっているのである。彼らは、過激な発言やヘイトスピーチについて何とも思っていないし、誰もが言っている当たり前の事を言っても仕方がない、違う事を言う事に意味があると思っている。そして、安倍ワールドや他の政治家が言ったらたたかれる恐れのある事を彼らが言えば、結果的に安倍ワールドや他の政治家の方がまともに見えるとか、彼らの方がより過激に言うから、安倍ワールドや他の政治家の発言がおとなしく見えるという効果を狙っている。安倍ワールドや他の政治家の言っている事は大して酷い事を言っていない、むしろ穏やかでまともな事を言っているように見える効果を狙っている、そして、彼らは安倍ワールドの捨て石になっても構わない、彼らは自分たちの役割を自覚し、それを果たせればそれだけで良いと思っているのである。

(2015年6月9日投稿)

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6月4日(木)のつぶやき

2015-06-05 02:42:19 | 報道/ニュース

誰が信じる?戦犯の名誉回復めざす安倍首相が、「我々はポツダム宣言・東京裁判受け入れた」 goo.gl/knLcA3


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