こんなことが分かるとサッカーがより面白くなるということで以下を続けさせていただきます。
サッカー観戦も、野球のホームラン打者と同じように、FWばかりが観られるもの。バレーボールで言えば、エースアタッカーが注目されるのと同じ理屈である。が、そのバレーボールには、こういう格言がある。
『素人は、そのゲームで最も目立つエースアタッカーを観る。ちょっと分かってくると、常に彼に良いトスを上げるセッターに目が行く。もっと分かってくると、そのトッサーに良いサーブレシーブやパスが集まっているというチーム全体を見る』
この格言をサッカーに当てはめれば、こういうことだろう。
サッカーの得点、カウンター得点、ショートカウンター得点などを観る場合、それへのパッサーを、つまりアシストを観るべきというのと同じ理屈だろう。この良いアシストも含めて、サッカーにもこういう格言がある。
『良い攻撃は、良い守備から生まれる』
さて、ここで言うサッカーの「守備」とは、「ゴールを守る」ことではない。身方ゴールを守る前に、身方ゴールからずっと前の方で敵のボールを奪ってしまえばそれに越したことはないという「積極的守備」のことを言っている。このことでサッカー革命を起こしたと言えるのが、昔はイタリアのACミラン、今はドイツのドルトムントなどである。いずれも、以下の得点戦術を前提としたチームだ。
「敵ゴールに近いところで敵ボールを奪えれば、すぐに得点に繋がりやすい」
こうして、チームとして身方陣地から高い位置で敵ボールを奪えるところが、強いチームの一つのタイプになっている。イングランドはプレミアリーグでちょっと無い奇跡を起こしていると大騒ぎされているのが、岡崎慎司所属のレスター。ここは、正にこういうチームだ。1点差勝ちとか、同点に追いついて引き分けとかが非常に多い、負けないチームなのだが、それは以下の理由による。
最も必要な時に良いボール奪取が出来て、そこからのカウンター得点が多いのである。岡崎慎司はそこで以下の役割を果たせるから、去年2桁得点をあげてエースを張っていた選手をベンチに押しのけて、レギュラーを張っているのである。
①エース・バーディーとともに、彼よりもちょっと後ろ目の前から敵ボールにプレスをかけ続けて、敵ボール奪取攻撃への先陣を切る。直接にボールを奪うと言うよりも、ボール保持者のパスを乱すことによって、後ろがボールを奪いやすいようにするのが彼の役割である。
②こうして後ろの身方が敵ボールを奪った瞬間に前に走り出して、出来るだけ上でそのパスを受けて周囲のバーディー、マレズらにつなぐ。
なお、このチームのラニエリ監督がドルトムントの合宿へゲーゲンプレス練習を学びに通ったというのは、有名な話である。当時のドルトの監督、クロップが見学申し入れを認めたのだが、そんなクロップは大変偉いと思う。自分が編み出した戦術に特許権を付けず、敵監督になるかも知れない人にさらけ出したのである。
ちなみに、今期リバプールの監督になったクロップは、先日ラニエリ・レスターに0対2だったかで敗れている。
サッカー観戦も、野球のホームラン打者と同じように、FWばかりが観られるもの。バレーボールで言えば、エースアタッカーが注目されるのと同じ理屈である。が、そのバレーボールには、こういう格言がある。
『素人は、そのゲームで最も目立つエースアタッカーを観る。ちょっと分かってくると、常に彼に良いトスを上げるセッターに目が行く。もっと分かってくると、そのトッサーに良いサーブレシーブやパスが集まっているというチーム全体を見る』
この格言をサッカーに当てはめれば、こういうことだろう。
サッカーの得点、カウンター得点、ショートカウンター得点などを観る場合、それへのパッサーを、つまりアシストを観るべきというのと同じ理屈だろう。この良いアシストも含めて、サッカーにもこういう格言がある。
『良い攻撃は、良い守備から生まれる』
さて、ここで言うサッカーの「守備」とは、「ゴールを守る」ことではない。身方ゴールを守る前に、身方ゴールからずっと前の方で敵のボールを奪ってしまえばそれに越したことはないという「積極的守備」のことを言っている。このことでサッカー革命を起こしたと言えるのが、昔はイタリアのACミラン、今はドイツのドルトムントなどである。いずれも、以下の得点戦術を前提としたチームだ。
「敵ゴールに近いところで敵ボールを奪えれば、すぐに得点に繋がりやすい」
こうして、チームとして身方陣地から高い位置で敵ボールを奪えるところが、強いチームの一つのタイプになっている。イングランドはプレミアリーグでちょっと無い奇跡を起こしていると大騒ぎされているのが、岡崎慎司所属のレスター。ここは、正にこういうチームだ。1点差勝ちとか、同点に追いついて引き分けとかが非常に多い、負けないチームなのだが、それは以下の理由による。
最も必要な時に良いボール奪取が出来て、そこからのカウンター得点が多いのである。岡崎慎司はそこで以下の役割を果たせるから、去年2桁得点をあげてエースを張っていた選手をベンチに押しのけて、レギュラーを張っているのである。
①エース・バーディーとともに、彼よりもちょっと後ろ目の前から敵ボールにプレスをかけ続けて、敵ボール奪取攻撃への先陣を切る。直接にボールを奪うと言うよりも、ボール保持者のパスを乱すことによって、後ろがボールを奪いやすいようにするのが彼の役割である。
②こうして後ろの身方が敵ボールを奪った瞬間に前に走り出して、出来るだけ上でそのパスを受けて周囲のバーディー、マレズらにつなぐ。
なお、このチームのラニエリ監督がドルトムントの合宿へゲーゲンプレス練習を学びに通ったというのは、有名な話である。当時のドルトの監督、クロップが見学申し入れを認めたのだが、そんなクロップは大変偉いと思う。自分が編み出した戦術に特許権を付けず、敵監督になるかも知れない人にさらけ出したのである。
ちなみに、今期リバプールの監督になったクロップは、先日ラニエリ・レスターに0対2だったかで敗れている。