ここまで、現在の世界サッカーで最も注目されている監督、リバプールのユルゲン・クロップについて、そのドルトムント時代や、香川との関わり、特に「香川がなぜ、ドルトムントのエースに据えられたか」などを見てきた。今回は、このクロップが当時の香川をどれだけ高く評価していたかを振り返ることとする。「世界最高の選手の一人」とまで評価している。そんな香川が、当時世界最強チーム、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれたわけだが、そこでもファーガソン監督の香川評価がいかに高かったことか。古いマンチェスターを香川によって大変革したいという、そんな意気込みを語っているのである。そのファーガソンが率いた最後の年に、香川の活躍もあってマンチェスターは最後のプレミア優勝を遂げている。次いで、ファーガソン引退、マンU変革の挫折。ここからこそ、香川の悲劇が始まっていった。
【 ザックジャパン(80) 香川真司の実力! 文科系 2013年05月24日 | スポーツ
ゴールコム05/21に、香川真司をここまでに育て上げた元師匠ユルゲン・クロップのインタビュー記事があった。ビッグクラブとは言えぬチームを瞬く間にチャンピオンズリーグ決勝に押し上げてしまった現世界最新鋭の名将の香川評。世界的選手の育成名手なのだから千金の重みを持っているはずだし、最も的確な香川評として聞くべき言葉と言えるだろう。なんせ香川だけでなくマリオ・ゲッツェなど、他にもこのチームの選手はいま世界ビッグクラブ垂涎の的なのである。
『ボルシア・ドルトムントのユルゲン・クロップ監督は、昨シーズンまで在籍したMF香川真司を「世界最高の選手の一人」と絶賛するとともに、マンチェスター・ユナイテッドで本来の力を存分には発揮できない状況に置かれていると嘆いている。
2010年から2年間ドルトムントでプレーし、リーグ2連覇などに貢献した後ユナイテッドに移籍した日本代表MFについて、クロップ監督はイギリス『ガーディアン』のインタビューに対して次のように述べた。
「香川真司は世界で最高の選手の一人だが、マンチェスター・ユナイテッドでは20分間しかプレーしていない、しかも左ウイングで! 心が痛むよ。本当に涙が出そうだ」
「セントラルMFこそがシンジのベストポジションだ。彼は攻撃的MFとして、私が今まで見てきた中でも最も優れた得点嗅覚を持った選手の一人だ。だが日本の人々の多くにとって、マンチェスター・ユナイテッドでプレーすることにはドルトムント以上に意味があるようだ。彼が去る時には、お互いの腕の中で20分間泣いたよ」
香川の1年前にドルトムントを離れ、レアル・マドリーとリヴァプールでの苦戦を経て今年1月にドルトムントに復帰したMFヌリ・シャヒンにも言及しつつ、クロップ監督はいわゆる「ビッグクラブ」への選手流出を嘆いている。
「その1年前にはヌリ・シャヒンが出て行った。レアル・マドリーは世界最大のクラブだからだ。選手たちが十分に我慢強ければ、我々はこのチームを世界最高のチームの一つに発展させることができる」
シャヒン、香川に続いて、今季終了後にはMFマリオ・ゲッツェがバイエルン・ミュンヘンへ移籍することが決定しているドルトムント。25日には、ロンドンのウェンブリーでそのバイエルンとのチャンピオンズリーグ決勝を迎える。』
この新鋭天才監督クロップの香川評に全て呼号するかのように、世界最古豪名監督マンチェスターのアレックス・ファーガソンも香川の今後にどれだけ大きな期待を寄せていることか。こんなことを言い続けてきた。
今のチームは香川をまだ十分に使えていない。彼がよい位置に走り込んでいるのにパスを出せないなど彼のスピードに合わせられず、その良さを引き出せていない。そもそも、香川をこのように十分には使えていない状況を評論家なども十分には見えていない。それで彼を評価したら、彼が可哀想である。来期はもっともっと出来るはずだ。
今後当面の世界最先端の点取りは、こういう特徴なのだと思う。「スピードに乗った集団パス交換でゴールになだれ込むようなやり方」、と。ドルトムントはその最先端だが、バルサはもちろん、マンUもバイエルンもそれを狙っていくだろう。こういう選手の先端には、メッシの他に香川とゲッツェが上げられることは確かだと思う。 】
アレックス・ファーガソンは、当時までの世界ナンバーワン実績をあげ続けてきた名監督。ユルゲン・クロップは、彼のリバプールで現在世界に名を轟かせている天才名伯楽。その2人に「サッカーの新たな地平、戦略にあった世界最高の選手」としてこれだけ評価された香川なのである。これだけの世界的才能・香川を使うことが出来なかったのが、この後ファーガソン引退後のマンU凋落の正体。香川がその全盛期に、良いチーム、監督に巡り会えなかったその不幸というものを、今もしみじみと振り返るのである。
【 ザックジャパン(80) 香川真司の実力! 文科系 2013年05月24日 | スポーツ
ゴールコム05/21に、香川真司をここまでに育て上げた元師匠ユルゲン・クロップのインタビュー記事があった。ビッグクラブとは言えぬチームを瞬く間にチャンピオンズリーグ決勝に押し上げてしまった現世界最新鋭の名将の香川評。世界的選手の育成名手なのだから千金の重みを持っているはずだし、最も的確な香川評として聞くべき言葉と言えるだろう。なんせ香川だけでなくマリオ・ゲッツェなど、他にもこのチームの選手はいま世界ビッグクラブ垂涎の的なのである。
『ボルシア・ドルトムントのユルゲン・クロップ監督は、昨シーズンまで在籍したMF香川真司を「世界最高の選手の一人」と絶賛するとともに、マンチェスター・ユナイテッドで本来の力を存分には発揮できない状況に置かれていると嘆いている。
2010年から2年間ドルトムントでプレーし、リーグ2連覇などに貢献した後ユナイテッドに移籍した日本代表MFについて、クロップ監督はイギリス『ガーディアン』のインタビューに対して次のように述べた。
「香川真司は世界で最高の選手の一人だが、マンチェスター・ユナイテッドでは20分間しかプレーしていない、しかも左ウイングで! 心が痛むよ。本当に涙が出そうだ」
「セントラルMFこそがシンジのベストポジションだ。彼は攻撃的MFとして、私が今まで見てきた中でも最も優れた得点嗅覚を持った選手の一人だ。だが日本の人々の多くにとって、マンチェスター・ユナイテッドでプレーすることにはドルトムント以上に意味があるようだ。彼が去る時には、お互いの腕の中で20分間泣いたよ」
香川の1年前にドルトムントを離れ、レアル・マドリーとリヴァプールでの苦戦を経て今年1月にドルトムントに復帰したMFヌリ・シャヒンにも言及しつつ、クロップ監督はいわゆる「ビッグクラブ」への選手流出を嘆いている。
「その1年前にはヌリ・シャヒンが出て行った。レアル・マドリーは世界最大のクラブだからだ。選手たちが十分に我慢強ければ、我々はこのチームを世界最高のチームの一つに発展させることができる」
シャヒン、香川に続いて、今季終了後にはMFマリオ・ゲッツェがバイエルン・ミュンヘンへ移籍することが決定しているドルトムント。25日には、ロンドンのウェンブリーでそのバイエルンとのチャンピオンズリーグ決勝を迎える。』
この新鋭天才監督クロップの香川評に全て呼号するかのように、世界最古豪名監督マンチェスターのアレックス・ファーガソンも香川の今後にどれだけ大きな期待を寄せていることか。こんなことを言い続けてきた。
今のチームは香川をまだ十分に使えていない。彼がよい位置に走り込んでいるのにパスを出せないなど彼のスピードに合わせられず、その良さを引き出せていない。そもそも、香川をこのように十分には使えていない状況を評論家なども十分には見えていない。それで彼を評価したら、彼が可哀想である。来期はもっともっと出来るはずだ。
今後当面の世界最先端の点取りは、こういう特徴なのだと思う。「スピードに乗った集団パス交換でゴールになだれ込むようなやり方」、と。ドルトムントはその最先端だが、バルサはもちろん、マンUもバイエルンもそれを狙っていくだろう。こういう選手の先端には、メッシの他に香川とゲッツェが上げられることは確かだと思う。 】
アレックス・ファーガソンは、当時までの世界ナンバーワン実績をあげ続けてきた名監督。ユルゲン・クロップは、彼のリバプールで現在世界に名を轟かせている天才名伯楽。その2人に「サッカーの新たな地平、戦略にあった世界最高の選手」としてこれだけ評価された香川なのである。これだけの世界的才能・香川を使うことが出来なかったのが、この後ファーガソン引退後のマンU凋落の正体。香川がその全盛期に、良いチーム、監督に巡り会えなかったその不幸というものを、今もしみじみと振り返るのである。