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書評『ドル化とは何かー日本で米ドルが使われる日』   文科系

2019年11月23日 00時52分07秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 世界の借金180兆ドル。ここから起こる世界最大問題として、ある解説をした本がある。「ちくま新書」から出ている『ドル化とは何かー日本で米ドルが使われる日』(土田陽介著 三菱UFJリサーチ&コンサルティング勤務のエコノミスト)。

 ここに書いてあることはざっとこういうこと。借金が多くなると、国の通貨の信用がなくなって紙くずになり、闇ドルも含めて、ドルばかりが横行することになる。これは国としての経済自主権でもって経済建設を果たすことができなくなったということだ。もう、アメリカの言うまま、何もできない。
 世界のある国に通貨危機が起こるたびに、こういう国が増えていく。そして、既に通貨危機など冷戦以降の世界中至る所で起こったし、人為的にいくらでも作ることができるのである。ということはもう、1000兆円をはるかに超える借金があるから財政ファイナンスという禁じ手に踏み出したことによって通貨自決権も実質放棄したも同然の日本も含めて、米による世界経済支配が半ば実現しているということだろう。抵抗できるのは中国だけ。つまり、米金融支配に属さない物作りがまともに存在しているのが中国圏だけということだ。

 僕は中国が良い国だとは思わないが、米金融支配経済よりも物作り尊重経済の方が日本、世界の庶民生活に関わる未来は根本的に遙かに可能性ありと考えている。

 ちなみに、これでは国連も無力になるわけだ。世界の現金を通貨操作や金融で奪って、その上で借金漬けにして国通貨の信用を無くした上でドルを使わせる。その金で頬をひっぱたけば、そんな国は国連でもアメリカの投票機になるしかないわけだ。借金取りに脅かされれば、投票権など無いも同然。コロンビアや今のブラジルはその典型ではないか。

 安倍が「日本はもう終わりだ」と言いだしたのは、実はそういう意味かも知れない。彼もやっとそれに気づくとともに、「2%目標は無理」ととうとう観念した末に初めて、中国経済に寄っていったのかも知れない。だとすれば安倍は、アメリカに引きずりおろされる。角栄や鳩山由紀夫、小沢一郎のように。だから、次の政権はもう、自民党ではだめ。小泉、竹中も同じ道を歩んできた共犯者であるから、その責任を取るべきなのだ。自民党は皆共犯者。その責任が取れない人間、議員になりたかっただけで、こんな責任をとる気のない人間ばかりのはずなのだ。
コメント (2)
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