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「ストーミング???」その後・・・  文科系

2019年11月20日 11時56分30秒 | スポーツ
 17日拙稿「世界サッカーの焦点、ユルゲン・クロップ(番外編②)ストーミング??」に書いた「月刊フットボリスタ」特集名称にも使われたストーミングという概念が、クロップ・リバプールへの誤りと言って良い理解に基づいているものという事を書きたい。

 そもそも、この用語が17~18年度のCL決勝などを評した一外国人の言葉に、ある日本人が目を付けたものなのだそうだ。その決勝戦に初めて進出したリバプールの、ガルディオラへの接近とか、そのポゼッションとかポジショナルプレーとかのとり入れを加味した概念なのだそうだが、このような理解への出生地そのものが誤っているのである。以下のように。

① まず、クロップ・ゲーゲンプレスを防御的なものとのみ解して、その以下のような攻撃性、得点力を理解していない。つまり、ゲーゲンプレスを単なるコンパクト・プレスと同じように解している。

② ゲーゲンプレスに、ゲーゲンが付いているのはどうしてか。クロップの言葉によれば「敵陣に攻め入った身方ボールを相手が奪って攻撃に転じたその瞬間こそ、身方がボールを奪えればゲーム中最大の得点チャンスができあがる。その瞬間こそ、相手が防御態勢としては最も乱れているときだからだ。だからこそその瞬間にこちらも『前に出てプレスを掛ける』」のである。つまり、ゲーゲンプレスとは、守備戦術という以上にむしろ得点戦術だという点を「ストーミング論者?」らは見落としている。

③ そこを見落とせばこそ、こういうことが起こる。ゲーゲンプレス成功の後には必ず、前に出たボール奪取体制のまま、守備体制としては最も乱れている相手に対して、身方が手数を省いてゴールに直結していくということになっていくはずなのだ。ストーミング論者には、これもゲーゲンプレスの内のことだとは観られていないわけである。

④ その上でストーミング論者は、「クロップの、相手に考える時間を与えない新たな攻撃術」なるものを見いだして、ポジショナルプレーとかの「グァルディオラへの接近」云々を語ることになる。そこから「守備としてのゲーゲンプレス」と「新たな攻撃法取り入れ」とを合併させた概念として、そこにストーミングという単なる形容詞を当てた。これは、グァアルディオラ崇拝者の彼への郷愁も絡んでいて、それだけにクロップに対しては失礼な概念創出と言いたい。


 得点戦術としてのゲーゲンプレスは、そのままどころかさらに威力を増して生きている上に、現在のリバプールにはむしろ、ゲーゲンプレスの過去には異常に多かった失点を減らしたところにこそ、今の栄光が存在する言いたい。今のリバプールに何か新語が要るとしたらむしろ、ゲーゲンプレスに付け加わった攻撃力ではなくって、それに付け加わった守備力との合併語なのである。それも、ストーミングなどと言うぼけた形容詞ではなくって、ちゃんとした定義になっているような概念を語ってもらいたいものである。
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森保解任も視野入れるべき理由   文科系

2019年11月20日 10時45分04秒 | スポーツ
 昨夜のベネズエラ戦は、本当に酷いゲームだった。ほぼ同順位国相手に1対4。この結果以上に惨めなのが、ゲーム内容の悪さ。一体どういう準備、ゲームプランを指導してきたのか。この悪さ自身は後で観るが、このゲーム以上の醜態が直前にもあった。トゥーロンではあれだけ強かったU22が、森保指揮下に入った途端に先日のあの体たらくを示したことだ。11月18日の拙稿「U22が大変弱くなった、その理由 文科系」に示したとおりである

 この2ゲームで分かったが、彼は今のサッカーを指導できないのではないか。現在世界最先端で日本人にもよくマッチする戦い方を指導できないようだ。この戦い方とは、トゥーロンのU22代表が示してくれたものなのに、これを指導する力が彼にないということが示されたように思う。トゥーロンでできたことが、昨日のフル代表・ベネズエラ戦と、17日のU22・コロンビアではどうしてできなかったのか。

 まずこのこと、18日拙稿では、横内監督のトゥーロンU22の戦いと森保監督になったコロンビア戦U22との違いをこう書いた。
『このコロンビア戦も、あの国内中心のトゥーロン・メンバーで戦った方が明らかに良かったはずだ。ヨーロッパの生半可なチームよりもJリーグの方がよほど日本人に合った厳しい戦い方をしているということだろう。中盤をコンパクトにしてDFラインも思い切って押し上げ、その代わり前がちゃんと敵ボールホルダーを抑えるという勇気の要る布陣のことだ。これが現在最高の世界水準の強い戦い方であって、日本では川崎、横浜を筆頭に、広島、鹿島もできるのである。こういう戦い方に対して、昨日のコロンビア戦代表は、まるでブラジルW杯大会の日本代表のような前と後ろがちぐはぐの悪循環。そういう戦い方に見えたのは、僕だけではないはずだ。南米勢相手に個人対個人で日本が戦ったら、そんな戦いは完敗するということである。』

 次いで、昨日のゲームについて、選手らの言葉。なによりもまず、強かったロシアW杯代表の司令塔であり、かつ昨日の代表キャプテンであった柴崎が、こう語っている。
『簡単に高精度のボールを上げられる距離感をつくった』
 この言葉通りというのがゲームを観ていても分かった。ブラジルW杯代表のような弱いときの日本代表によく現れる「前と後ろの悪循環」がトゥーロンU22の戦い方との大きすぎる違いだ。
『前のプレスが弱いから、サイドなどに良いパスを運ばれる。すると、DFラインが下がらざるを得ない。よって、組織が間延びして、プレスもかからず、ボールもつなげない』

 新聞のゲーム報道を見て知ったが、トゥーロンの監督で昨日のコーチでもあった横内氏が、昨日ベネズエラ戦のライン際に出て声をからしていたそうだ。森保氏ではなく、横内氏がこうしていることに「違和感があった」という記事があった。森保氏よりも横内氏の方が国際大会における日本の強みとその指導とによく通じているということを示しているのだと思う。
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