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米中冷戦と、国連  文科系

2019年11月04日 01時41分39秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 アメリカは国連無視をどんどん深めている。各国の経済をアメリカ金融が支配していくその動きと連動して、そうなってきているはずだ。そういう国の頬をIMFなども通じて、ドルでひっぱたきながらのことであった。ちなみに、日本大企業の筆頭株主になって株をつり上げ売り抜けたり、通貨の空売りを仕掛けて超インフレ・通貨危機・ドル使用強制を創出したり、この愛知では南山大学とか藤田保健衛生大学など金持ち大学にサブプライム証券を売りつけて1校から百億円とかを巻き上げたりしてきたアメリカ金融なのだから、中小国経済を手玉に取るなどはどれほどやってきたことだろうか。つまり、世界から金を奪い取った上に、インフラ資金さえなくなった各国を自由に操るなどしてきたわけである。「金融による各国征服」と言うべき事態が起こっているのである。
 それに抵抗を試みている最後の砦が、物作りの大幅黒字外貨と元防壁とを有する中国なのだろう。

 というように観るとき、日本マスコミは今後、ウイグルや香港の「民主主義運動」のアメリカ発ニュースは少々控えることだ。アメリカの国連潰しを助けたいのでなければのことだが。

 今のアメリカは明らかに「国連潰し・無力化」を目論んでいる。そのためにはどうしても中国の物作り経済力、国連への影響力を削ぎたいのである。それが今の米中衝突の本質、正体だと思う。ウイグル問題の国連採決でアメリカが中国に敗れたのは、各国がこういうアメリカの戦略を気づき始めているからだろう。世界の国々がこういう事実を認め始めているということを示しているのだと思う。

 中国経済を米金融が征服し終えたら、国連は全く無力になるだろう。つまり、(実質的)国連の崩壊である。世界がオーウェルの「1987年」になるということだ。銃は野放し、有色人種はさげすまれ、プロテスタントを押しつけられる世界になるかも知れない。アメリカ国歌の神は、「実質」的にはプロテスタントの神のはずだからだ。
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世界サッカーの焦点、ユルゲン・クロップ(2)  文科系

2019年11月04日 00時50分34秒 | スポーツ
 世界サッカーの焦点、ユルゲン・クロップ(2) 改めて、ゲーゲンプレス

 今や標記のことがますます鮮やかに浮かび上がってきた。ドイツ弱小チームを急台頭させ、バイエルンを押しのけた「国内3連覇」の監督。これをCL決勝にまで導いて、その時の決勝相手バイエルンとともに、「ドイツの時代」を一時築いた人。この実績で世界の名監督が集まるプレミアリーグに呼ばれて、EL、CLの準優勝と階段を駆け上がり、今年はついにCL優勝・・・。さらには今期のプレミアでは、あのペップ・シティを6ポイントも離して、首位を走っているのだ。
 この監督、日本にも信奉者が多い。2連覇の川崎はみんなリバプールを観ているし、広島の城福監督にも「クロップの選手モチベート術を学びたい」と言わしめてきた。やはり急台頭してきた横浜マリノスのポステコグルーも彼の戦術を取り入れて来たことは明らかだ。そんな監督が今年12月の世界クラブカップについに登場するのである。
 さて、ユルゲン・クロップ、そのゲーゲンプレス戦術解説を、改めて再掲する。これを書いた後どんどん進化を遂げているのは間違いなかろうが、その原型がこういうものだったという、その姿である。


【 ザックジャパン(145)改めて、ゲーゲンプレス  文科系 2014年02月26日 | 小説・随筆・詩歌など

 ドイツはドルトムントのゲーゲンプレッシング自身について解説したい。この言葉が現在このブログで、検索に最も多く引っかかる言葉だと編集部に教えられたからこれを書こうと思いたった。

① まず、クロップ監督自身の言葉を、最初の解説要点としたい。
『相手が、相手陣地に攻め入ったこっちのボールを奪って前掛かりになった瞬間こそ、相手のボールを奪えれば逆にゲ-ム中最大の得点チャンスになる。この相手前掛かりの瞬間こそ、防御としての敵の陣型が最も乱れている時だからである。』
 この言葉にゲーゲンプレスの全てが入っている。この語の意味自身とこのクロップの言葉とを結んでみると、意味がよく分かる。英語に言い換えた字義はカウンタープレスということであって、ボクシングのカウンターパンチが相手の拳にこちらの拳を合わせて威力を倍増させるというのとおなじ意味である。敵がボールを奪って前がかりになった瞬間こそ敵陣形にスキが多いから、その時に味方が前に出てボールを奪いそのままの勢いで得点できる絶好機にできるという考え方なのだ。

② ①の大切さを理解する必要不可欠な現代フットボール予備知識も挙げておく。現代最新型の守備とは、まずゴールを守る事(と考えるの)ではなくて、そのもっと前の段階で敵ボールを奪うことである。身方から見て高い位置で常に敵ボールを奪ってしまえば、敵がシュートを打てないという理屈だ。サッキ・ミランやバルサ以来世界がボールポゼションに拘ってきたのも同じ理屈である。コンパクト陣形を作ってそのゾーンの中で敵から良くボールを奪い、加えてパスが上手いから敵にボールを渡さないなら、ボールを持てない敵はシュートを打つ確率が極めて下がる。
 高いプレス、コンパクトプレスとかの用語も、この事に関係している。前者は、高い位置で組織的圧倒的に敵ボールに襲いかかって奪う事。後者は、身方陣型を、DFは前に上げFWも守備に下がって前後を縦に詰め、コンパクト(コンパクトカーのコンパクトと同じ「小さいけれど中身が詰まった」という意味)陣型にして、その密集の中では敵ボールを絡め取りやすいという意味である。その際、DFを前に上げるのでカウンターを食わないように、一糸乱れぬオフサイドトラップ(オフサイドの罠)が極めて重要になる。ちなみに一例としてだが、ザックジャパンはこれがまだ下手だ。前のプレスが甘いとき、良いロングパスを通されてカウンターを食ってしまう。オフサイドトラップを多用するコンパクト陣型には前の協力も不可欠だというのは、このことを指している。
 ところで、以上との関係でゲーゲンプレスを述べればこうなる。まず、必ずコンパクトプレスになるということ。高いコンパクトも、CLなどでは低いコンパクトもよく使うが。特に、高位のコンパクトプレスからのボール奪取、得点に着眼したということだ。これが、ゲーゲンプレスの代名詞のようなものになっていると思う。

③ コンパクト・プレスのやり方自身はこうである。
A ボールを奪った相手に最も近い味方は、すぐに敵ボール保持者からボールを奪いに行く。形だけではなく、本気で奪いに行くのである。
B 近くに敵の他の選手がいるその他の味方は、敵ボール保持者からのパスコースを塞ぐ。
C パスコースを塞げる敵がいない味方は、後ろからでもパスの受け手になりそうな敵を妨げに走る。あわよくば後からボールを奪ってやろうと意図して。コンパクト陣形にするほどに、この確率も高まるという、このことさえも狙い目なのだ。
D 以上の結果として、パスの出し所を失った敵ボール保持者が苦し紛れに蹴ったボールが身方に流れることも多いが、それもこの戦術の狙いの内なのである。

④ 最後に、以上の為にドルトムントは常日頃どんな練習をしているか。木崎伸也の見てきたところをまとめてみよう。彼は、ドルトムントの秘密練習までこっそりと覗くなどと、大変な努力を積んできた。
A 以上の為の走りにつき、常日頃死に物狂いのような練習を積んでいる。ハインケス監督時代の最後にドルトムント・ゲーゲンプレスをそっくり真似してCL杯を取ったバイエルンとともに、ドルトムントは現在の世界でダントツに走るチームと言えるだろう。それも、ダッシュが多いという意味だ。
B 例えば低く構えてコンパクト陣型を作る場合でも、DFラインはおおむねペナルティーラインの2m前まで出ようとして、そのためにDFがこんな練習をしている。DFライン4人が敵ボール位置に合わせて猛烈な勢いで左右に動きつつ、1人は敵ボールにアタックに出る、と。その時必要な攻撃に出たセンターバックをMFがカバーする練習も非常に多い。よって、このチームのMF全員がDFの練習も積んでいる。
C ドルトのパスを繋ぐ攻撃は、バルサ以上に縦に速いのが特徴と言える。攻撃の特徴、練習は、敵の間に顔を出し身方パスを引き出すこと、そのためのパス&ムーブの徹底、そしてワンタッチパスの多さなどがある。合宿などでは、ハーフコートの5対5ゲームをワンタッチ限定でやり尽くすということだった。このCの全てに対する防御練習が存在するという事になり、ここにもゲーゲンプレス練習の大事なポイントがあると言える。

 最後になったが、ザックのチームコンセプトはドルトムントに非常によく似ていると言える。ザックもドルトムントと同じで、攻撃はバルセロナ、守備はアリゴサッキのミラン(のゾーン・プレス)を理想としてきたのだから、当然の事なのだ。組織規律を良く守り、よく走りもする日本人にはこの戦術が非常によく合っていると言える。】
コメント (2)
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