この問題については、「国が、男性の生涯未婚率、生涯無子率の急増ニュースをずっともみ消し続けてきた」と、このブログでは言い続けてきた。50歳まで一度も結婚したことがない男性とか、50歳まで無子の男性とかの急増のことである。だから、児童手当、保育所、育休・・・? 全部ピント外れなのだ。肝心の少子化原因から外れているのだから。2月1日にプレジデントオンラインに載ったある記事を紹介しよう。それによれば、こう結論されている。
「近い将来、男性の半分は子を持たずに生涯を終える」
OECD調査・発表に、国勢調査に基づく各国の50歳時点無子率という数字があって、例えば、1970年生まれで2020年時点のその数字が日本27%とある。同じような生涯未婚率という数字もあって、2020年の男性のそれは28・3%。この男性の生涯未婚率に婚歴あり女性の生涯無子率を足して37%という数字も出ていた。これらの日本の数字がまた,この15年で一気に他国をごぼうぬきにしてきたと強調されている。その結論が上記、「近く、男性の半分は生涯子なしに」なのである。なお、不本意未婚、不本意子なしが問題にされるべきものというのも当然のことだ。
日本がこの15年に他国をごぼう抜きにしてきたというのは結局、こういうことなのだ。就職氷河世代誕生以降こうなったと。つまり、結婚相手に選ばれない男性の急増という事態の、とても悲しい結末なのである。
ちなみに、中国、韓国の少子化はもっと急に進んでいるとあった。そんな日中韓などでは当然、受験競争も激しくなる。最近知ったことだが、私学受験の小学6年生が授業時間中に塾通いになるのを、この名古屋では認めているのだそうだ。
こういう社会の弊害は凄まじいものがあろう。ヒューマニズムも地に落ちるはずだから。社会の指導者たちが、弱者を自業自得と考える社会なんて、碌なもんじゃない悪い社会だ。昔の優等生は、生徒会長をやるなど正義感もあった。学問を立派な社会人としての教養と観るのではなく、立身の手段とだけ見る社会にいつの間にかなってしまった。こういう「優等生」が生まれ始めたのが1950年生まれあたりからだとは、近辺に教育界人が多かった僕は身にしみて感じてきたもの。