朝日を止め毎日新聞を購読し始めて1か月、日本政府や世界政治論で、朝日新聞よりも読み応えのある記事が多いと、日々喜んでいる。本日29日、特集ワイドという大型連載欄に経済学者・金子勝のインタビューがあったが、その触り部分を紹介したい。いつものように本文抜粋で紹介に換える。記事の見出しは、これ。
「本質はヒューマンエラーでなく、国内産業の衰退 深刻マイナ敗戦 」
はじめに金子氏は、マイナエラーについてこう問いかけている。
『例えば、インターネットで買い物してカード決済する場合、番号や名前の入力を間違えたらエラーが出ますよね。一方、間違えてもそのまま登録できてしまうマイナカードって、システム自体に問題があると思いませんか? なのに岸田政権はトラブルの責任をデータを入力した自治体職員やカード利用者に押しつけています』
そして、この酷いエラーの背景を、社会上層部に無責任体制がずっと続いてきたからと語っていく。長い引用になるが。
「本質はヒューマンエラーでなく、国内産業の衰退 深刻マイナ敗戦 」
はじめに金子氏は、マイナエラーについてこう問いかけている。
『例えば、インターネットで買い物してカード決済する場合、番号や名前の入力を間違えたらエラーが出ますよね。一方、間違えてもそのまま登録できてしまうマイナカードって、システム自体に問題があると思いませんか? なのに岸田政権はトラブルの責任をデータを入力した自治体職員やカード利用者に押しつけています』
そして、この酷いエラーの背景を、社会上層部に無責任体制がずっと続いてきたからと語っていく。長い引用になるが。
『現政権の「アキレス腱」とも言えそうなマイナ問題だが、岸田氏は4日の記者会見で「(政府の取り組みについて)瑕疵があったとは考えていない」と述べた。
金子さんは、首相の発言に代表されるように自らの失敗を認めない姿勢が、戦後日本に一貫してはびこる体質であり、社会や産業の低迷を招いた最大の原因だと指摘する。
「マイナ問題で誰か辞めた人はいましたか? 首相や河野太郎デジタル相、富士通の社長もトップのままです。混乱を招いたと謝罪はしますが、誰も責任を取りたくないから失敗を認めないのです」。そのような無責任体質は、いわゆる「失われた30年」の要因でもあると、金子さんは見ている。失われた30年は、バブル崩壊直後の90年代から現在までの、経済成長の停滞や日本企業の世界的な競争力低下のことを指す。
「日本企業は、先進国に追いつけ追い越せと成長している時代はよかった。だが、経済成長が鈍化したとき、業績悪化の責任を取りたくない企業のトップは、リストラや非正規雇用の拡大、マイナカードのような公共事業を請け負ってなんとか利益を確保し、失敗を取り繕おうとした。そんな企業から新しい産業なんて生まれません」
日本の「コロナ敗戦」や「マイナ敗戦」といった技術力低下は、人材の枯渇もさることながら、この国の体質が招いたと、金子さんは考えるのだ。「戦後の日本は戦争責任をあいまいにしたまま復興をスタートし、今日まで来ました。そんな社会の在り方に、落ちぶれた今の日本の根本的な原因があるのではないでしょうか」』
ここで言う「この国の体質」とは、こういうものを指している。15年戦争で戦犯になった戦前政治家らの一部を戦後復活させたから、一例として、そんな一人を祖父として尊敬するその孫が三世政治家から首相になっている。戦犯を何処までも追いかけ続けてきたドイツとは大違いの日本・・・。トップが失敗しても責任を取らぬ組織では、すぐその下はその顔色を見ること第一、本当の創意工夫、努力などするわけがない。安倍首相の下の佐川某らを見れば分かることだ。